[7月26日12:15.天候:晴 東京都千代田区神田和泉町 三井記念病院]
斉藤絵恋さんの入院先に到着した私は、まず電話で斉藤社長に連絡を取った。
院内にいると思われるので、通話ではなく、メールにしておく。
するとすぐに返信があり、院内のレストランで待機しているように言われた。
そこで私達は院内にあるレストランに向かった。
お昼時で賑わっていたが、すぐにテーブル席に着くことができた。
愛原:「先に昼食を食べてていいらしい」
高橋:「そうですか。じゃあ、注文しちゃいましょう。親友の見舞いより、昼飯が優先の『歩くウィルス兵器』がここにいますから」
リサ:「煮込みハンバーグ……」
高橋:「先生は何にしますか?」
愛原:「俺はカレーでいいよ」
高橋:「でも今日の夕飯、カレーっスよ?」
愛原:「マジか。じゃあ、天ぷらそばだ」
高橋:「じゃあ、俺も」
料理を注文して待っていると、斉藤社長がやってきた。
斉藤秀樹:「やあ皆さん、お揃いですな?」
仕事を抜け出して来たのか、私のよりもずっと高級そうなスーツを着ていた。
愛原:「社長、お疲れ様です」
リサ:「サイトーのお父さん、これ、手紙……」
秀樹:「おー、ありがとう。後で渡しておく。絵恋もきっと喜ぶよ」
私の向かいに座った社長は、カツサンドとコーヒーを注文した。
で、先に注文した私達の料理が来る。
秀樹:「どうぞ、先に食べてください。食べながらでいいので、聞いてください」
愛原:「お先に失礼致します」
リサ:「サイトーのお父さん、サイトーの様子はどう?」
秀樹:「症状自体は落ち着いています。ただ、眠る度に死体が襲ってくるという悪夢に魘されるのと、時折フラッシュバックが襲うというものがありますが」
愛原:「まるで、霧生市のバイオハザードから生還した人達のようですね」
秀樹:「それに似ています」
愛原:「しばらくはカウンセリングを受けることになるわけですか」
秀樹:「はい。入院そのものは今日までです。明日には退院して、あとは通院ということになりそうです」
愛原:「そうでしたか」
リサ:「今、サイトーはどうしてます?」
秀樹:「ベッドに繋いでおいたよ」
リサ:「ん?」
秀樹:「どうやって知ったのか、キミが来ると分かったら、『すぐに会いたい!』と喚いてねぇ……」
リサ:「会いに行きましょう!」
愛原:「だからリサ、面会はコロナ禍で禁止なんだって」
リサ:「わたしなら大丈夫!」
愛原:「それは分かってる」
秀樹:「だから、キミの手紙だ。これを渡せば、少しは大人しくしてくれるだろう」
高橋:「いや、そりゃ甘いっスよ、社長」
秀樹:「え?」
高橋:「人間の下半身を甘く見ちゃダメっス」
〔ピン♪ポン♪パン♪ポーン♪ 「院内の御呼び出しを申し上げます。斉藤秀樹様、斉藤秀樹様。至急、精神科病棟までお戻りください。お言付けがございます。繰り返し、院内の御呼び出しを申し上げ……ああっ!?ちょっと!」「リサさーん!病院にいたら、すぐに来てーっ!会いたいーっ!」「キミっ、やめなさい!すぐに病室に戻って!」「ちょっと!何すんのよ!?放しなさいよ!」「こら、暴れるな!!」ドシン!バタン!……プッ〕
秀樹:("゚д゚)
高橋:「ね?LGBTのLとGの下半身の力、凄まじいものがあるっス!」
愛原:「うん、オマエがBでまだ良かったよ」
高橋:「いやァ、そんなぁ……」(´∀`*)ポッ
愛原:「いや、褒めてねーし!」
秀樹:「ちょ、ちょっとすいません!席を外します!」
愛原:「お、お疲れさまです……」
リサ:「サイトー、どうして放送室の場所分かったんだろう?」
秀樹:「だから言ったろ?ビアンは全身性感帯だから、その力は凄まじいものがあるってな」
愛原:「読者の皆さん、これはノーマルの私や作者じゃなくて、同じLGBTの人が言ってたことですからね?別に勝手に差別発言してるわけじゃないですからねー?」
リサ:「先生、誰に向かって言ってる?……ていうか、何かサイトーか怖い」
高橋:「オメェ、あいつにウィルス送り込んで、操れるようにしたって言ってたじゃねーか?制御不能になってんじゃねーか?」
リサ:「ウィルスからは何の反応も無いけど……」
愛原:「何さらっと後でBSAAが掃討しに来るかもしれない発言してんだよ?とにかく、さっさと昼食食べたらズラかるぞ。絵恋さんという中身BOWが襲撃してくるかもしれん」
高橋:「了解っス」
リサ:「りょ、りょ!何か私も、今のサイトーには勝てる気がしない……」
ゲームのシリーズによっては、ラスボスを張ってたオリジナルのリサ・トレヴァー。
その改良型亜種が怯える瞬間であった。
高橋:「精神病棟ですから、完全に拘束ですかね?」
愛原:「……かもな。だけど、今の絵恋さんだったら……」
リサ:「オリジナルの大先輩みたいに、きっとわたしを探して追ってくるよ……」
高橋:「俺は一瞬、ターミネーターをイメージした……」
愛原:「ま、まあ、その……何だ。早く事務所に戻りたいし、帰りはタクシーに乗ろうか」
高橋:「それはいいアイディアっスね」
それから私達は昼食をかき込むようにして食べた。
食後のコーヒーを注文しなかったのは幸いだ。
会計を済ませて出ようとすると、何故か伝票が無い。
確認すると、いつの間にか斉藤社長が支払を済ませてくれたのだという。
御礼は後でするとして、私達は病院の外に出ようとした。
秘書:「あっ、愛原様でいらっしゃいますか?」
愛原:「あっ、あなたは確か……斉藤社長の秘書さん?」
秘書:「さようでございます」
私と同じくらいの歳の男性秘書がやってきた。
秘書:「社長をお見かけしなかったでしょうか?そろそろ会社に戻る時間なのですが、連絡が取れませんで……」
愛原:「あー……それなんですけど、ちょっと……御嬢様にトラブルが発生して、その対応に当たられております」
秘書:「御嬢様に何かあったのですか?」
愛原:「まだ精神的ショックが大きいのでしょうな。ちょっと……錯乱されてしまったみたいで……」
ある意味ではリサのせいでもあるが、ここでそんなことを言う必要はあるまい。
秘書:「そうだったのですか」
愛原:「申し訳ありませんが、これはあくまで医療上の問題ですので、私共、民間の探偵業者が入れるところではございません。ここにいてもお役に立てそうにないので、お先に失礼させて頂きます」
秘書:「お疲れ様でございます」
愛原:「あっ、あの……よろしければ、社長に言付け願いたいのですが……」
秘書:「あ、はい。何でございましょう?」
愛原:「先ほど、この病院のレストランで昼食を御馳走になったのです。その御礼を申し上げたかったのですが、その前にトラブルが発生してしまいましたので……」
秘書:「かしこまりました。社長に伝えておきます」
愛原:「お手数お掛け致します。どうか、よろしくお願い致します」
私は秘書さんに挨拶して、それから病院をあとにした。
斉藤絵恋さんの入院先に到着した私は、まず電話で斉藤社長に連絡を取った。
院内にいると思われるので、通話ではなく、メールにしておく。
するとすぐに返信があり、院内のレストランで待機しているように言われた。
そこで私達は院内にあるレストランに向かった。
お昼時で賑わっていたが、すぐにテーブル席に着くことができた。
愛原:「先に昼食を食べてていいらしい」
高橋:「そうですか。じゃあ、注文しちゃいましょう。親友の見舞いより、昼飯が優先の『歩くウィルス兵器』がここにいますから」
リサ:「煮込みハンバーグ……」
高橋:「先生は何にしますか?」
愛原:「俺はカレーでいいよ」
高橋:「でも今日の夕飯、カレーっスよ?」
愛原:「マジか。じゃあ、天ぷらそばだ」
高橋:「じゃあ、俺も」
料理を注文して待っていると、斉藤社長がやってきた。
斉藤秀樹:「やあ皆さん、お揃いですな?」
仕事を抜け出して来たのか、私のよりもずっと高級そうなスーツを着ていた。
愛原:「社長、お疲れ様です」
リサ:「サイトーのお父さん、これ、手紙……」
秀樹:「おー、ありがとう。後で渡しておく。絵恋もきっと喜ぶよ」
私の向かいに座った社長は、カツサンドとコーヒーを注文した。
で、先に注文した私達の料理が来る。
秀樹:「どうぞ、先に食べてください。食べながらでいいので、聞いてください」
愛原:「お先に失礼致します」
リサ:「サイトーのお父さん、サイトーの様子はどう?」
秀樹:「症状自体は落ち着いています。ただ、眠る度に死体が襲ってくるという悪夢に魘されるのと、時折フラッシュバックが襲うというものがありますが」
愛原:「まるで、霧生市のバイオハザードから生還した人達のようですね」
秀樹:「それに似ています」
愛原:「しばらくはカウンセリングを受けることになるわけですか」
秀樹:「はい。入院そのものは今日までです。明日には退院して、あとは通院ということになりそうです」
愛原:「そうでしたか」
リサ:「今、サイトーはどうしてます?」
秀樹:「ベッドに繋いでおいたよ」
リサ:「ん?」
秀樹:「どうやって知ったのか、キミが来ると分かったら、『すぐに会いたい!』と喚いてねぇ……」
リサ:「会いに行きましょう!」
愛原:「だからリサ、面会はコロナ禍で禁止なんだって」
リサ:「わたしなら大丈夫!」
愛原:「それは分かってる」
秀樹:「だから、キミの手紙だ。これを渡せば、少しは大人しくしてくれるだろう」
高橋:「いや、そりゃ甘いっスよ、社長」
秀樹:「え?」
高橋:「人間の下半身を甘く見ちゃダメっス」
〔ピン♪ポン♪パン♪ポーン♪ 「院内の御呼び出しを申し上げます。斉藤秀樹様、斉藤秀樹様。至急、精神科病棟までお戻りください。お言付けがございます。繰り返し、院内の御呼び出しを申し上げ……ああっ!?ちょっと!」「リサさーん!病院にいたら、すぐに来てーっ!会いたいーっ!」「キミっ、やめなさい!すぐに病室に戻って!」「ちょっと!何すんのよ!?放しなさいよ!」「こら、暴れるな!!」ドシン!バタン!……プッ〕
秀樹:("゚д゚)
高橋:「ね?LGBTのLとGの下半身の力、凄まじいものがあるっス!」
愛原:「うん、オマエがBでまだ良かったよ」
高橋:「いやァ、そんなぁ……」(´∀`*)ポッ
愛原:「いや、褒めてねーし!」
秀樹:「ちょ、ちょっとすいません!席を外します!」
愛原:「お、お疲れさまです……」
リサ:「サイトー、どうして放送室の場所分かったんだろう?」
秀樹:「だから言ったろ?ビアンは全身性感帯だから、その力は凄まじいものがあるってな」
愛原:「読者の皆さん、これはノーマルの私や作者じゃなくて、同じLGBTの人が言ってたことですからね?別に勝手に差別発言してるわけじゃないですからねー?」
リサ:「先生、誰に向かって言ってる?……ていうか、何かサイトーか怖い」
高橋:「オメェ、あいつにウィルス送り込んで、操れるようにしたって言ってたじゃねーか?制御不能になってんじゃねーか?」
リサ:「ウィルスからは何の反応も無いけど……」
愛原:「何さらっと後でBSAAが掃討しに来るかもしれない発言してんだよ?とにかく、さっさと昼食食べたらズラかるぞ。絵恋さんという中身BOWが襲撃してくるかもしれん」
高橋:「了解っス」
リサ:「りょ、りょ!何か私も、今のサイトーには勝てる気がしない……」
ゲームのシリーズによっては、ラスボスを張ってたオリジナルのリサ・トレヴァー。
その改良型亜種が怯える瞬間であった。
高橋:「精神病棟ですから、完全に拘束ですかね?」
愛原:「……かもな。だけど、今の絵恋さんだったら……」
リサ:「オリジナルの大先輩みたいに、きっとわたしを探して追ってくるよ……」
高橋:「俺は一瞬、ターミネーターをイメージした……」
愛原:「ま、まあ、その……何だ。早く事務所に戻りたいし、帰りはタクシーに乗ろうか」
高橋:「それはいいアイディアっスね」
それから私達は昼食をかき込むようにして食べた。
食後のコーヒーを注文しなかったのは幸いだ。
会計を済ませて出ようとすると、何故か伝票が無い。
確認すると、いつの間にか斉藤社長が支払を済ませてくれたのだという。
御礼は後でするとして、私達は病院の外に出ようとした。
秘書:「あっ、愛原様でいらっしゃいますか?」
愛原:「あっ、あなたは確か……斉藤社長の秘書さん?」
秘書:「さようでございます」
私と同じくらいの歳の男性秘書がやってきた。
秘書:「社長をお見かけしなかったでしょうか?そろそろ会社に戻る時間なのですが、連絡が取れませんで……」
愛原:「あー……それなんですけど、ちょっと……御嬢様にトラブルが発生して、その対応に当たられております」
秘書:「御嬢様に何かあったのですか?」
愛原:「まだ精神的ショックが大きいのでしょうな。ちょっと……錯乱されてしまったみたいで……」
ある意味ではリサのせいでもあるが、ここでそんなことを言う必要はあるまい。
秘書:「そうだったのですか」
愛原:「申し訳ありませんが、これはあくまで医療上の問題ですので、私共、民間の探偵業者が入れるところではございません。ここにいてもお役に立てそうにないので、お先に失礼させて頂きます」
秘書:「お疲れ様でございます」
愛原:「あっ、あの……よろしければ、社長に言付け願いたいのですが……」
秘書:「あ、はい。何でございましょう?」
愛原:「先ほど、この病院のレストランで昼食を御馳走になったのです。その御礼を申し上げたかったのですが、その前にトラブルが発生してしまいましたので……」
秘書:「かしこまりました。社長に伝えておきます」
愛原:「お手数お掛け致します。どうか、よろしくお願い致します」
私は秘書さんに挨拶して、それから病院をあとにした。
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