報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“愛原リサの日常” 「リサの1日」

2023-10-05 20:39:26 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月18日08時00分 天候:晴 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校]

 リサ「おはよう」

 リサが登校すると、既にレイチェルはいた。

 レイチェル「おはよう。昨日は大変でしたね」
 リサ「いやあ、制服汚れて参った参った」
 淀橋「でも、きれいじゃん、制服?」
 リサ「だってこれ、予備だもん」
 淀橋「予備持ってんの!凄いね!」
 小島「まあ、魔王様だし」
 リサ「デイライトが、また代わりの制服用意してくれるってさ」
 淀橋「もう既に持ってるのに!?VIP待遇だね!」
 レイチェル「やはり日本政府は、日本版リサ・トレヴァーを核兵器代わりに配備しようと考えているのでは?」

 レイチェルは髪と同じ色の金色の眉毛を潜めた。

 リサ「私は知らないよ」
 淀橋「ま、まあ、バックに国家機関が控えてるくらいだからねぇ……。疑われてもしょうがないよ」
 小島「よく北朝鮮に拉致とかされないね?」
 レイチェル「できるわけがないですよ。乗る電車の車両が違うだけで、BSAA本隊が出動するくらいです。ましてや日本は島国。それも、ここは東京です。行方不明にすることはできても、国外に持って行くことは難しいでしょう」
 淀橋「そういえばカルロス・ゴーンも、関西の空港から国外逃亡したんだっけ」
 小島「東京にいる限りは安全ということか」
 レイチェル「そのようです。それより明日、注文したブルマが届くらしいですよ」
 リサ「おー、2着買ったんだっけ?」
 レイチェル「はい。ローテーションで使うには、2着でも足りないかもですね」
 小島「いや、体育で使うだけだから十分だよ。サイズが合わなくなったりしなければ」
 淀橋「そうだね。ぶっちゃけ、この季節は長ズボンだし」

 冬季に長袖・長ズボンのジャージを着用する場合、ズボンの下には短パンまたはブルマを着用することになっている。
 これもまたブルマ事実上の廃止後は、『短パン』としか書かれていなかったものを、事実上の復活後は、『短パンまたはブルマ』に書き換えられた。
 そして更に今では、スパッツ普及前はブルマがオーバーパンツとして使用されていたわけだから、『スパッツでも可』ということになった。
 その為、『魔王軍』でも冬季はブルマではなく、スパッツを穿く者の方が多くなってしまう。

 リサ「愛原先生の為に、紺色とかエンジ色も買ってみる?」
 レイチェル「そうですね……。届いたブルマの穿き心地を試してからにします」
 淀橋「上手く逃げたな」
 小島「まあ、気に入らないものを穿くと言うのもねぇ……。昔は義務だったからしょうがなかっただろうけど」
 リサ「うーむ……」
 小島「魔王様だって、愛原先生が好きじゃなかったら、わざわざ廃止されたブルマをリバイバル復活させたりしないでしょ?」
 リサ「そりゃそうだ」

 リサは大きく頷いた。

 リサ「今日は早く帰らないと」
 淀橋「何か用事あるの?」
 リサ「愛原先生の具合が良くない。だから早く帰ってあげないと」
 小島「まさかコロナ?」
 リサ「いや、熱は無いみたい。何かね、夜中に激しい頭痛がして目が覚めたらしいよ」
 淀橋「何それ?脳の病気?」
 リサ「ロキソニン飲んで、何とか治めたみたいだけど」
 淀橋「あー、偏頭痛にロキソニンは効くよねぇ……」
 リサ「何か、三途の川の中州に立っている夢を見たんだって」
 小島「三途の川!?怖っ!」
 淀橋「不吉だねぇ……」
 レイチェル「Sanzu-no-kawaって何ですか?」
 小島「アメリカ人の感覚だと……何だろう?ギリシャ神話のステュクスで分かるかな?この世とあの世の境目を流れる川」
 レイチェル「Ah...」
 小島「渡し舟の船頭、カロンの話とか?」
 リサ「六文銭を渡すヤツか」
 小島「多分、通貨が違うよ」

 三途の川の話について、レイチェルはあまり理解できないようだったが、愛原がとんでもない夢を見たということは理解できたようだ。

 レイチェル「愛原先生は大丈夫なんですか?」
 リサ「それが心配だから、今日は早く帰るって話」
 レイチェル「そうですか。それは心配ですね」
 リサ「そうだよ」

 リサが言った後で、レイチェルは何か考える素振りをした。
 だが、その後は特に何も言うことは無かった。

[同日12時30分 天候:晴 同学園・体育館→食堂]

 体育教師「はい、集合!」

 授業終わりのチャイムが鳴る。

 体育教師「午後からは別のクラスが使うので、ネットはそのままでいいです。ボールだけ籠に入れて、所定の位置に置いといてください」

 午前中最後の授業は体育。
 バレーボールで体を動かしたリサは……。

 リサ「お腹空いた!早く食堂行こう!」
 淀橋「さすがに、着替えてからでしょう」
 小島「着替える時間が、ロスタイムだよね」
 淀橋「午後イチの方が、いい食後の運動になるんだけどね」
 小島「でもその次の授業が眠くならない?」
 淀橋「コジマでも眠くなるんだから、私なんか寝て当然だよ」
 小島「いや、寝ちゃダメでしょ」
 レイチェル「特に、数学の授業が眠くなりますね」
 淀橋「あっ、やっぱレイチェルもなんだ」
 リサ「早く着替えて、食堂行くよー!」

 リサは更衣室に入ると、『魔王軍』の『四天王』達を呼んだ。
 尚、リサだけ下はブルマで授業を受けていたので、着替えは早くて楽だった。

 淀橋「今日の定食、何だったっけ?」
 リサ「唐揚げ定食!」
 小島「あー、そういうことか……」
 レイチェル「リサがどんなものを食べるのか、観察対象です。私もお供します」
 淀橋「こうやってBSAAが直接監視してるわけだから、リサを拉致できるわけないよね」
 レイチェル「はい。街中だろうと、スパイと私達との間で銃撃戦が行われると思います」
 小島「リアル“ゴッドファーザー”はやめてよね!」
 淀橋「学校でトンプソン撃ちまくられても困るしね」
 レイチェル「さすがに学校にそんなものは持ち込めませんが……」

 着替えて体育館から、食堂に向かう。
 この際、1度屋外に出るのだが、その時、上空にヘリコプターが飛んでいるのが分かった。

 レイチェル「BSAAの攻撃ヘリが応援に来てくれるので安心です」
 リサ「監視されてる……」
 淀橋「いや、飛び回られる方はたまったもんじゃないよ」
 小島「さすが魔王様。VIP待遇」
 リサ「いぇいw」

 もはや草生やすしかなかったリサであった。
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“愛原リサの日常” 「リサの能力戻り」

2023-10-05 15:56:17 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[期日不明 時刻不明 天候:不明 場所不明]

 気が付くとリサは、とある立体駐車場の中にいた。
 タワータイプの機械式立体駐車場ではなく、ショッピングモールの中にあるような自走式タイプの立体駐車場である。
 多くの駐車マスに車は止まっているが、何故か車の出入りはない。
 また、周りが明るいことから、ここは地下駐車場ではなく、地上の駐車場のようだ。
 その駐車場に、人の姿は無い。
 だが、通路の向こうに誰かがいるのが分かった。
 BOWの鋭い視力で目を凝らすと、そこにいたのは愛原だった。

 リサ「先生!」

 リサは愛原を大声で呼んだが、何故か愛原は振り返らない。

 リサ「先生、待ってよ!」

 リサは愛原の後ろを追った。
 BOWは脅威的な身体能力を持っているが、さすがに走るスピードまでズバ抜けて速いというわけではない。
 それでも、けして遅いスピードではないはずである。
 にも関わらず、普通に歩いているように見えるはずの愛原に、何故か追い付くことはできなかった。
 そうして開けた所に出たと思ったら、今度はそこは電車のホームだった。
 地上のホームだったが、やってきたのは、何故か東京モノレールに酷似した車両。
 しかし、全く放送が無く、行先表示も見当たらない為、このモノレールがどこに行くのか分からない。
 しかも、ホームには他に人は見かけかった。
 ドアが開くと、愛原が乗り込んで行く。
 リサも後に続いて乗り込もうとしたが、右腕を誰かにガッツリ掴まれた。

 リサ「!?」

 振り向くと、そこには自分と大して歳の変わらない少女が経っていた。
 しかし、その少女にリサは見覚えがあった。
 半袖の夏用のセーラー服を着用し、白い仮面を着けている。
 仮面は目の部分に横長の切れ目があるだけで、他に穴は開いていない。
 かつて、リサもその姿をしていたことがある。
 日本版リサ・トレヴァー。
 彼女はその『1番』であった。
 気が付くと、『1番』の周りには、他にも『3番』以降の日本版リサ・トレヴァー達がいた。
 唯一、男子の『10番』や成人女性の『6番』はセーラー服を着ていない。
 また、『12番』(現在は『0番』)たる善場もいなかった。
 因みに日本版リサ・トレヴァー達は、番号順でヒエラルキーが決まっているというわけではない。

 『1番』「その電車に乗っちゃダメだよ」
 『3番』「その電車は成仏する人が乗る電車だから」
 『4番』「私達は幽霊だから、“マンション”に戻らないといけないの」
 『10番』「自分だけシレッと人間に戻ろうとすんなよ」
 『7番』「それとも地獄に行く?」
 『8番』「化け物の行き着く先なんて、地獄しか無いもんね!」

 口々にリサに何か言って来る。

 リサ「うるさい!わたしはお前達とは違う!放せ!」

 リサは電撃を放とうとした。
 だが、電撃が出ない。

 『1番』「アンタに相応しいのは、電気よりも蟲だよ。日本式プラーガを使う『支配種』の化け物」
 リサ「何のことだ!?」

 そうこうしているうちに、電車のドアが閉まってしまう。

 リサ「! 先生!」

 電車が走り去って行く。
 リサは『1番』の手を振りほどき、ホームドアを飛び越えて軌道に飛び出した。
 ……はずだった。

 リサ「えっ!?」

 しかしそこに軌道は無く、ただ空間があるだけだった。
 真っ逆さまに落ちて行くリサ。

[1月18日06時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家4階リサの部屋]

 リサ「……はッ!」

 そこでリサは目が覚めた。
 枕元のスマホが目覚ましのアラームを鳴らしている。

 リサ「ゆ……夢だったのか……」

 目を覚ましたリサは、汗びっしょりだった。

 リサ「変な夢見たなぁ……」

 起き上がろうと、掛布団を退けた。

 リサ「!?」

 すると、右手にビッシリ蛆虫のようなものがこびり付いているのが見えた。
 リサが目を丸くすると、その蛆虫のようなものはリサの手の中にスッと消えて行った。

 リサ「本当に……『蟲使い』になったのかな?」

 取りあえず、起きてみることにした。
 寝汗もかいたので、シャワーでも使いたいと思った。

[同日06時30分 天候:晴 愛原家3階ダイニング]

 シャワーを浴びてから、制服に着替える。
 それから、ダイニングに行くと、愛原達がいた。

 リサ「おはよう、先生」
 愛原「ああ……」

 何故か愛原はテンションが低い。

 リサ「どうかしたの?」
 愛原「いや……ちょっと変な夢をしたのと、激しい頭痛がしてな……」
 リサ「ええっ!?……昨夜、そんなに飲んだっけ?」
 愛原「いや、二日酔いじゃない。ほら、酒の臭いなんてしないだろ?」
 リサ「あー……うん。そうだね。じゃあ、なに?」
 愛原「分からん。三途の川の中州に建ってるマンションで、ポニーテールの可愛い管理人と話をした夢だ」
 リサ「そのポニテ女、誰!?」

 リサは『8番』を思い出した。
 あれはポニーテールにしていたはずだ。
 日本版リサ・トレヴァーの中には、リサが愛原のことが大好きなのを知って、奪ってやろうと言っていた者もいた。

 愛原「いや、知らないよ。どっかのアニメキャラかもしれん」
 リサ「はあ?」
 愛原「とにかく、ロキソニンは飲んで、少し頭痛は治まったから」

 リサは夢の内容を話した。
 すると、愛原は目を丸くした。

 愛原「立体駐車場か。実は俺の夢にも出て来たんだ。そこには管理人室があって、そこにポニーテールの可愛い管理人がいたんだ。リサも彼女と会ったかい?」
 リサ「ううん。そこで先生を見かけて、後を追ったらモノレールの駅に着いただけ」
 愛原「東京モノレールなんて1回くらいしか乗ってなかったと思うけど、よく夢の中に出て来たな?」
 リサ「まあね。未だに日本版リサ・トレヴァーの亡霊達がいるんだね」
 愛原「あいつらが死んで、もう何年も経つのに、まだ閻魔大王の裁きを受けてないのか。夢の中の俺は、モノレールに乗ってどこまで行ったんだ?羽田か?浜松町か?」
 リサ「放送も行先表示も無かったから、どこ行きだったのか分かんなかった」
 愛原「三途の川の渡り方には3つある。善人は立派な橋を渡り、軽罪人は浅瀬で流れの緩やかな場所に入って渡り、重罪人は深瀬で急流な所を直接渡らせられるのだそうだ」
 高橋「ということは、それを橋どころか、モノレールで渡れる先生は超善人のVIP待遇ってことですね!さすがです!」
 愛原「いや、どうだろう?むしろ、地獄の特急券だったかもしれんぞ?まあ、東京モノレールには特急も急行も無いが。快速はあるけど、特に特別券を買う必要は無いし」
 パール「まあ、夢の中の話ですから」
 愛原「まあ、そうだな」
 パール「リサさん、学校用のブルマは乾いてますから、お忘れにならないようにお願いします」
 リサ「おっと!そうだった!今日は体育があるんだった!」
 愛原「まさか、スカートの下には何も穿いてないのか?」
 リサ「いや、パンツくらい穿いてるよ!」

 とはいえ、リサは一瞬、スカートの上から下着を確認した。
 もちろん、ノーパンなんてことはなく、ちゃんとショーツは穿いていた。
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