[1月3日10時45分 天候:晴 東京都墨田区森下 愛原のマンション→都営地下鉄菊川駅→都営新宿線1005T電車5号車内]
作戦決行の時間が近づいてきた。
新大橋通りは避難区域は全面通行止めになり、一般車はもちろん、都営バスですら見かけることはない。
その規制線をパトカーと黒塗りのハイエースが入って来た。
もちろん、ハイエースにリサ達が乗っている。
愛原「何だか物々しいな……」
リサ「ねぇ、こんな状態で、のこのこ鬼の男がやってくるかなぁ?」
リサは首を傾げた。
普通なら、罠が仕掛けられると思うだろう。
善場「人間のテロリストなら、絶対に警戒してこんな罠に引っ掛からないでしょうね。しかし、相手はBOWです。リサでも、暴走状態なら引っ掛かるでしょう」
リサ「何それ……」
善場「愛原所長が結婚指輪を掲げて、『結婚しよう!』と叫んでいたとします。しかし、背後にはBSAAが控えています。それでもリサはどうしますか?」
リサ「あー……飛び込んでいく……かも」
愛原「何だそりゃw」
車がマンション裏手の駐車場に到着する。
善場「それでは、屋上に向かいましょう。リサは私と来てください」
リサ「うん」
リサと善場は、無人となったマンションの中に入った。
そして、エレベーターに乗り込み、屋上を目指す。
5階建てのマンションであるが、屋上には避雷針が付いている。
善場「思いっきりここで放電して、何ならそこの避雷針に電撃しても結構です」
リサ「分かった」
リサは思いっきり放電した。
もちろん、善場は離れた所にいる。
そして、右手を避雷針の前に突き出し、そこに強い電撃を与える。
その為、まるで雷光のように屋上が光に包まれた。
善場「こんなところでしょう。今すぐに離脱してください!」
リサ「分かった」
2人は再びエレベーターに乗り込んだ。
リサ「久しぶりに電撃を放ったらスッキリした」
善場「そうですか。とにかく、他人に電撃してはいけませんよ?」
リサ「はーい」
エレベーターが1階に到着し、急いでマンションを出る。
そして、また車に乗り込んだ。
菊川駅はすぐ近くだが、少しでも鬼の男の目からリサを隠したいということだ。
善場「急いで駅の中へ!どうか、気を付けて!」
愛原「ありがとうございました!」
リサ達は菊川駅の階段を駆け下りた。
駅構内に人は疎らだった。
一応、ここも避難場所になっているはずだが、こんな地下鉄駅の中に留まるよりは、地上の他の避難場所や、電車は走っているのだから、それで避難区域外に行くという選択肢を取る人が多かったのだろう。
リサ達は手持ちのICカードで、改札口を通過した。
コンコースに入ると、もうすぐ電車が来るのか、強い風が拭き上がって来ている。
愛原「急げ!」
〔1番線の電車は、各駅停車、新宿行きです。きくかわ~、菊川~〕
リサ達は急いで、電車に乗り込んだ。
尚、リサがいる場合は基本的に先頭車か最後尾に乗らないといけない決まりになっているのだが、次の森下駅で乗り換えるので、特例が認められている。
〔1番線、ドアが閉まります〕
電車のドアと、ホームドアが閉まる。
避難命令が出ている地区では、殆ど乗り降りは無かったようで、すんなりドアが閉まった。
高橋「ギリ間に合いましたね」
愛原「だが、まだ油断はできない。次の森下も避難区域内だから。そこから大江戸線に乗り換えるにしても、わざと大回りする必要がある」
高橋「だから、こんなにタイミングが早いんスね」
愛原「そういうことだ」
鬼の男がどのタイミングで現れるか分からない。
リサはいつも愛原にお仕置きをする程度の弱い電撃ではなく、それこそ並の人間なら感電死してしまうようなほどの高圧電流を放ったつもりである。
愛原へのお仕置き程度の弱い電流で鬼の男が気づくくらいだから、リサにとっての最大電圧で気づかないとは思わなかった。
[同日10時56分 天候:晴 東京都江東区森下 都営地下鉄森下駅]
〔1番線の電車は、各駅停車、新宿行きです。もりした~、森下~〕
森下駅にはすぐに到着する。
ここで3人は電車を降り、都営大江戸線ホームへ。
この駅も避難区域内にある為か、駅構内は人は疎らだった。
リサ達みたいに、乗り換え客がいるくらいである。
愛原「まだ、安心はできない。少なくとも、大江戸線に乗り換えて、避難区域外に出る必要がある」
リサ「あいつ、今頃向かってるかな?」
愛原「多分な」
大江戸線なら1度たりとも地上に出ることはない為、地上からは発見されることはないはずである。
改札階コンコースにて、取りあえず休憩。
自販機コーナーがある。
愛原「電車が行ったばかりなんよ」
高橋「あー、そういうことですか。俺は一服したいくらいっス」
愛原「タバコはムリだな」
高橋「……サーセン」
愛原「取りあえず、ジュース飲んだらホームへ行こう」
高橋「はい」
地下駅だから、地上の様子はよく分からない。
予定通りであれば、鬼の男がマンションにやってきて、待ち伏せているBSAAが総攻撃を仕掛けるはずである。
高橋「静かなもんすね」
愛原「まあ、戦争でドンパチするわけじゃないからな。いくらBSAAがとんでもない兵器を持ち出すとはいえ、核兵器とか持ってるわけじゃないから。せいぜい対戦車砲とか、攻撃ヘリとか、そんなもんだろう」
高橋「タイラントも倒せる対戦車砲なら、鬼の男もイチコロっスね」
愛原「……だといいんだがな」
リサ「うーん……」
実はリサも懐疑的であった。
今までバイオハザードの渦中にいた上級BOWも、結局はBSAAやその他特殊組織のエージェントなどに倒されているところを見ると、今回も大丈夫だとは思うのだが……。
リサ「少し体が温まった。ごちそうさま」
リサはホットレモンを飲み干した。
愛原「それは良かった。それじゃ、行こうか」
私達は大江戸線のホームに向かった。
作戦決行の時間が近づいてきた。
新大橋通りは避難区域は全面通行止めになり、一般車はもちろん、都営バスですら見かけることはない。
その規制線をパトカーと黒塗りのハイエースが入って来た。
もちろん、ハイエースにリサ達が乗っている。
愛原「何だか物々しいな……」
リサ「ねぇ、こんな状態で、のこのこ鬼の男がやってくるかなぁ?」
リサは首を傾げた。
普通なら、罠が仕掛けられると思うだろう。
善場「人間のテロリストなら、絶対に警戒してこんな罠に引っ掛からないでしょうね。しかし、相手はBOWです。リサでも、暴走状態なら引っ掛かるでしょう」
リサ「何それ……」
善場「愛原所長が結婚指輪を掲げて、『結婚しよう!』と叫んでいたとします。しかし、背後にはBSAAが控えています。それでもリサはどうしますか?」
リサ「あー……飛び込んでいく……かも」
愛原「何だそりゃw」
車がマンション裏手の駐車場に到着する。
善場「それでは、屋上に向かいましょう。リサは私と来てください」
リサ「うん」
リサと善場は、無人となったマンションの中に入った。
そして、エレベーターに乗り込み、屋上を目指す。
5階建てのマンションであるが、屋上には避雷針が付いている。
善場「思いっきりここで放電して、何ならそこの避雷針に電撃しても結構です」
リサ「分かった」
リサは思いっきり放電した。
もちろん、善場は離れた所にいる。
そして、右手を避雷針の前に突き出し、そこに強い電撃を与える。
その為、まるで雷光のように屋上が光に包まれた。
善場「こんなところでしょう。今すぐに離脱してください!」
リサ「分かった」
2人は再びエレベーターに乗り込んだ。
リサ「久しぶりに電撃を放ったらスッキリした」
善場「そうですか。とにかく、他人に電撃してはいけませんよ?」
リサ「はーい」
エレベーターが1階に到着し、急いでマンションを出る。
そして、また車に乗り込んだ。
菊川駅はすぐ近くだが、少しでも鬼の男の目からリサを隠したいということだ。
善場「急いで駅の中へ!どうか、気を付けて!」
愛原「ありがとうございました!」
リサ達は菊川駅の階段を駆け下りた。
駅構内に人は疎らだった。
一応、ここも避難場所になっているはずだが、こんな地下鉄駅の中に留まるよりは、地上の他の避難場所や、電車は走っているのだから、それで避難区域外に行くという選択肢を取る人が多かったのだろう。
リサ達は手持ちのICカードで、改札口を通過した。
コンコースに入ると、もうすぐ電車が来るのか、強い風が拭き上がって来ている。
愛原「急げ!」
〔1番線の電車は、各駅停車、新宿行きです。きくかわ~、菊川~〕
リサ達は急いで、電車に乗り込んだ。
尚、リサがいる場合は基本的に先頭車か最後尾に乗らないといけない決まりになっているのだが、次の森下駅で乗り換えるので、特例が認められている。
〔1番線、ドアが閉まります〕
電車のドアと、ホームドアが閉まる。
避難命令が出ている地区では、殆ど乗り降りは無かったようで、すんなりドアが閉まった。
高橋「ギリ間に合いましたね」
愛原「だが、まだ油断はできない。次の森下も避難区域内だから。そこから大江戸線に乗り換えるにしても、わざと大回りする必要がある」
高橋「だから、こんなにタイミングが早いんスね」
愛原「そういうことだ」
鬼の男がどのタイミングで現れるか分からない。
リサはいつも愛原にお仕置きをする程度の弱い電撃ではなく、それこそ並の人間なら感電死してしまうようなほどの高圧電流を放ったつもりである。
愛原へのお仕置き程度の弱い電流で鬼の男が気づくくらいだから、リサにとっての最大電圧で気づかないとは思わなかった。
[同日10時56分 天候:晴 東京都江東区森下 都営地下鉄森下駅]
〔1番線の電車は、各駅停車、新宿行きです。もりした~、森下~〕
森下駅にはすぐに到着する。
ここで3人は電車を降り、都営大江戸線ホームへ。
この駅も避難区域内にある為か、駅構内は人は疎らだった。
リサ達みたいに、乗り換え客がいるくらいである。
愛原「まだ、安心はできない。少なくとも、大江戸線に乗り換えて、避難区域外に出る必要がある」
リサ「あいつ、今頃向かってるかな?」
愛原「多分な」
大江戸線なら1度たりとも地上に出ることはない為、地上からは発見されることはないはずである。
改札階コンコースにて、取りあえず休憩。
自販機コーナーがある。
愛原「電車が行ったばかりなんよ」
高橋「あー、そういうことですか。俺は一服したいくらいっス」
愛原「タバコはムリだな」
高橋「……サーセン」
愛原「取りあえず、ジュース飲んだらホームへ行こう」
高橋「はい」
地下駅だから、地上の様子はよく分からない。
予定通りであれば、鬼の男がマンションにやってきて、待ち伏せているBSAAが総攻撃を仕掛けるはずである。
高橋「静かなもんすね」
愛原「まあ、戦争でドンパチするわけじゃないからな。いくらBSAAがとんでもない兵器を持ち出すとはいえ、核兵器とか持ってるわけじゃないから。せいぜい対戦車砲とか、攻撃ヘリとか、そんなもんだろう」
高橋「タイラントも倒せる対戦車砲なら、鬼の男もイチコロっスね」
愛原「……だといいんだがな」
リサ「うーん……」
実はリサも懐疑的であった。
今までバイオハザードの渦中にいた上級BOWも、結局はBSAAやその他特殊組織のエージェントなどに倒されているところを見ると、今回も大丈夫だとは思うのだが……。
リサ「少し体が温まった。ごちそうさま」
リサはホットレモンを飲み干した。
愛原「それは良かった。それじゃ、行こうか」
私達は大江戸線のホームに向かった。