報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“愛原リサの日常” 「人食い鬼リサ」

2022-02-05 21:23:53 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[期日不明 時刻不明 天候:雷 東京都墨田区某所 東京中央学園墨田中学校]

 血の臭いが充満した教室。

 男子生徒A:「あが……あぁ……あ……!」

 絶命する寸前、彼の体はリサに貪られていた。

 リサ:「フゥ……!フー……!」

 リサは捕まえた男子生徒の右腕を引きちぎり、その肉に食らいついた。
 彼女の姿は第1形態になっているが、返り血などで体中は真っ赤に染まっている。

 男子生徒B:「わあぁぁっ!」
 リサ:「!?」

 その時、教室に誰かが入って来た。
 この食い殺した男子生徒の友人であった。

 リサ:(あいつの血と肉も美味しそう……!)

 リサは食べ掛けの右腕をその辺に放り投げると、呻き声を上げて男子生徒Bを睨み付けた。

 男子生徒B:「ぎゃーーーーーーー!!化け物ーーーーーーーー!!!」
 リサ:「ばっ……!?」

 リサは化け物呼ばわりされたことで、更に第2形態、第3形態へと変化した。
 全速力で逃げる男子生徒Bに対し、リサは柔軟になった体を利用し、ダクトの中へと入り込む。
 そして、リサから逃げ切ったと思い、安心している男子生徒Bの頭上までやってくると……。

 リサ:「ウァァァァァァッ!!」

 ダクトの金網をブチ破って、男子生徒Bの上に鋭い爪を振り落とした。
 その時の男子生徒Bの表情ときたら……。

[1月22日06:00.天候:晴 東京都八王子市三崎町 ホテル東横イン八王子駅北口8F客室]

 枕元に置いたスマホがアラームを鳴らす。

 リサ:「……はっ!」

 リサはそこで目が覚めた。

 凛:「先輩……?」

 リサは手を伸ばしてアラームを止めた。
 アラームを止めたのは反射的な行動だったが、一瞬自分がどこにいるのか分からなかった。

 凛:「先輩、大丈夫ですか?」

 凛が覗き込んできた。
 彼女は右目だけ、金色に光っている。

 リサ:「あ、ああ……うん……」

 リサはようやく自分がホテルに泊まっており、凛と同室だったことを思い出した。

 リサ:「大丈夫だ……」
 凛:「面白い夢でも見たんですか?笑ってましたよ」
 リサ:「笑ってた……の」
 凛:「はい」

 起き上がると、リサの姿は第1形態に戻っていた。
 たまたま今回は、自分の正体を知っている凛が同室だったから良いようなものの、もしも知らない者が同室だったとしたら……。

 リサ:(マズいな……。またあんな夢見たら、勝手に変化が解けるかもしれない……)
 凛:「でも、汗びっしょりですね。シャワー浴びた方がいいですよ」
 リサ:「う、うん。そうする……」

 リサは第0形態に変化すると、ベッドから出た。
 そして、バスルームに向かった。

 凛:「先輩」
 リサ:「なに?」
 凛:「夢の中で……人間を食べていたんですか?」
 リサ:「!!!」

 リサは再び第1形態に戻った。
 そして、牙を剥いて、長く鋭く伸ばした爪を立てながら凛に言った。

 リサ:「誰にも言うなよ?言ったら殺すぞ?」
 凛:「……分かってます。私も……たまに、似たような夢を見るので」
 リサ:「なに?……そうか」

 リサは再び第0形態に変化した。

[同日06:30.天候:晴 同ホテル8Fエレベーターホール→1Fロビー]

 何とか朝食会場に行く準備をして、部屋を出たリサ達。
 汗を吸った下着も換えておいた。
 こんなこともあろうかと、換えの下着の予備は持って来ている。
 こんなことなら昨夜、凛と一緒に洗濯をするんだったと思った。

 凛:「朝食券持ってないんですけど、いいんですか?」
 リサ:「大丈夫。前、別のホテル泊まったことあったけど、券いらなかった」
 凛:「そうですか」

 エレベーターホールまで行くと……。

 愛原:「おっ、来たなー」

 エレベーター待ちしている愛原や高橋と合流した。

 リサ:「先生、お兄ちゃん、おはよう」
 凛:「おはようございます」
 愛原:「ああ、おはよう。やっぱりこの時間に来ると思ったよ」
 リサ:「だったら、誘ってくれたらよかったのに」
 愛原:「あー、まあな」

 そして、エレベーターがやってくる。
 エレベーターには、誰も乗っていなかった。
 乗り込むと、愛原が1階のボタンを押した。

 愛原:「昨夜はよく眠れたか?」
 リサ:「うん」
 凛:「はい」
 愛原:「そうか、それは良かった」
 リサ:「先生は眠れたの?」
 愛原:「ああ。まあ、枕が変わると、変な夢見るもんでな」
 リサ:「どんな夢?」
 愛原:「高橋とゾンビ無双してる夢。しかも、リサが通ってた中学校が最終ステージでさ、ラスボスがリサ、お前だよ」
 リサ:「わたし……?」
 高橋:「先生の夢の中に登場させて頂けて光栄です。オマエ、ついに人間を食い殺しやがってさ、その現場を先生と夢の中の俺で押さえたんだよ」
 リサ:「……!」
 愛原:「さすがに銃は効かないって分かってるのに、何故か俺達、ハンドガンをバンバン撃ちやがってさ、バカみたいだったよ」
 リサ:「そ、それで……?」
 愛原:「そこで目が覚めた」
 リサ:「な、何だ……」

 リサはホッとした。

 高橋:「先生、今度は俺がロケランでリサをぶっ殺してみせますぜ」
 リサ:「う、うん。頑張ってね」
 高橋:「何でオマエ、他人事なんだよ」
 リサ:「別に……」

 エレベーターを降りて、朝食会場に向かう。
 ロビーに並べてある椅子やテーブル、カウンターがそのまま朝食会場になっている。
 さすがに朝食会場には、他の宿泊客の姿があった。
 やはりビジネス客はおらず、カップルとか家族連れが殆どだった。

 スタッフ:「おはようございます。こちらで、手の消毒と手袋の着用をお願いします」

 手の消毒はともかく、使い捨てのビニール手袋着用とは本格的だ。
 ただ、その代わり、そこまで徹底することで、従来通りのバイキング形式を維持しているのだろう。

 リサ:(まあ、どうせただの夢だ。場所も中学校だったし、予知夢ってわけじゃないだろう)

 リサは先ほどの夢に関して、そういう見解を出した。
 そして、それを忘れようとするかのように、皿に山盛りの料理を乗せたのだった。
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本日の雑感 20220205

2022-02-05 21:03:06 | 日記
 どうやら私の所にも、オミクロン株の魔の手が着実に近づいて来ているらしい。
 というのは、今日職場で欠勤者が現れた。
 何でも、高熱が出たとのことだ。
 幸いにも彼はPCR検査で陰性とのことだったが、まだ油断はできない。
 彼は実家暮らしであり、家族全員が濃厚接触者になったわけだ。
 会社の規定では、同居する家族が全員陰性でないと出勤は認められない。
 また、会社の規定はあくまで内部規定である為、これとは別に保健所が別途指示してきたら、当然それに従わないといけないわけだ。
 彼が出勤できるのは、早くても来週以降になるだろう。

 と、ここまでは、このコロナ禍の現況ではよくある話。
 私が目を丸くしたのは、別の話だ。

 今日は仕事が日勤だったので、今は帰宅している。
 帰りの電車内で、今現在、真剣交際している彼女にLINEを送った。
 返信はすぐに来たが、彼女もまた発熱したという。
 今は37度台で済んでいるので、LINEができる余裕もまだあるようだ。
 症状が出たのは今日であるが、実際は金曜日の夜にはだるさを感じていたらしい。
 彼女の場合、PCR検査の結果が出るのは来週とのこと。
 陰性であることを祈りたい。

 彼女と最後に会ったのは、先週の土曜日。
 一緒に食事をして歓談をした、つまりマスクを外して会話していたわけだから、タイミングがタイミングなら私も濃厚接触者となっていたわけだ。
 オミクロン株の潜伏期間がどのくらいだったか失念したが、確かデルタ株よりも短いと聞いたことがある。
 ゾンビウィルスも、新しくなればなるほど潜伏期間が短くなる傾向がある。
 さすがに1週間も無いだろう。
 なので、私は対象外となるはずだ。
 彼女がどこで感染したのかは知らないが、早期の回復と陰性結果を願うばかりである。

 今のところ、私には何も症状は無い。
 濃厚接触者にもならずに済んでいる。
 職場では、同僚や顧客が濃厚接触者になっているのにも関わらずだ。
 さすがに仕事とプライベート、両側から揺さぶりを掛けられたことで、私も少しは震えたね。

 そもそも、今月は御講が開催できるのか、少し疑問に思ってきた。
 緊急事態宣言が出されたら迷わず見送るところだが、岸田総理は出さないと言ってるしな。
 自分で判断しろ、ということか。
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