[8月25日15:00.天候:天候:曇 宮城県遠田郡美里町 愛原公一の家]
愛原:「それじゃ、俺達は吉田律子さんの実家に行ってくる。お前達はここで留守番頼むぞ?」
と言って愛原学と愛原公一が出て行ったのが今から2時間前。
それから何の音沙汰も無い。
リサ:「お座り!」
ジョン:「ハッ!」
ジョンはリサの命令にすかさず座る。
リサ:「お手!」
ジョンは左前足をサッとリサに出した。
ジョン:(命令間違えると食い殺されるワン……)
高橋:「先生達、遅ェな……」
高橋は縁側に座り、リサとジョンの掛け合いを見ながら団扇をパタパタ仰いだ。
高橋:「しゃあねぇ。ちょっと電話してみっか」
高橋はスッと自分のスマホを取り出した。
リサ:「3回回ってワン!」
ジョン:「ハッハッハッ!ワン!」(←本当に3回回ってワンと鳴く)
リサ:「凄いスゴーイ!ジョン、頭いいっ!」
リサはジョンにハグして頭をワシャシワシャ撫でた。
ジョン:(これで助かったワン……)
リサ:「じゃあ、次は腕立て伏せ500回!」
ジョン:「ハゥッ!?」Σ(゚□゚;)
リサがジョンで遊んでいる時、高橋は異常に気付いた。
高橋:「せ、先生のケータイが繋がらねぇ……」
リサ:「ええっ!?」
高橋:「こりゃヤベェ……!」
リサ:「ちょっと待って!先生の伯父さんに掛けてみる!」
リサも自分のスマホを出した。
高橋:「何でオメー、元教授の電話番号知ってんだよ?」
リサ:「お小遣いもらった時に教えてあげた!」
高橋:「諭吉先生1人分で化け物の電話番号聞いたのかよ……。さすがは先生の御親戚、パネェぜ」
リサ:「……伯父さんの電話も繋がらないよ!?」
高橋:「マジかよ……」
リサ:「どうしよう?」
高橋:「! そうだ。家の中に……!」
高橋は急いで家の中に入った。
そして、客間の机の上にあったメモ用紙を持ってくる。
高橋:「これだ!先生達が向かった家の住所!これさえあれば……」
高橋は庭に視線をやった。
高橋:「車が無ェ!!」
リサ:「お兄ちゃん、あれは?」
リサは庭の隅を指さした。
そこにはトラクターの隣に1台の軽トラが止まっていた。
トラクターと同じく、農作業に向かう際に乗るのだろう。
高橋:「しかし、キーが無ェぞ!探さねぇと……」
リサ:「ジョン!あのトラックの鍵を探して!」
ジョン:「ワン!」
ジョンはリサの命令に一声吠えると、犬小屋に取って返した。
そして、その中から一本の鍵を持って来た。
ジョン:「ハッハッハッ!」
ジョンが鍵を咥え、尻尾を振ってリサの所へ戻って来た。
高橋:「犬小屋にあるんかーい!」
確かに防犯にはなる……のか?
リサ:「ありがとう!」
リサはジョンの頭と顎の下を撫でた。
高橋:「よし!これで向かうぜ!」
リサ:「ジョンは家の中で留守番してて!」
リサはジョンを冷房の効いた家の中に入れた。
リサ:「行こう!」
高橋:「いや、オマエも留守番してろよ」
リサ:「いやだ!」
高橋:「俺にはこれがあるから、心配すんな」
高橋は両手持ちの大型拳銃を取り出した。
当然、弾薬はマグナム弾でなければならない。
リサ:「私も戦えるよ!それに、ナビは私がやるから!」
高橋:「カーナビぐらい、この軽トラに……無ェな」
リサは住所の書かれたメモをスマホのグーグルマップに入力した。
リサ:「ケータイ見ながらの運転は違法なんだよ、お兄ちゃん?」
高橋:「ちっ、しょうがねぇな。だったら一緒に来い。足手まといになるんじゃねぇぞ?」
リサ:「分かった!」
リサは助手席に乗り込んだ。
運転席に座った高橋はすぐにエンジンを掛けた。
軽トラはマニュアル車だったが、当然高橋はマニュアルで免許を取っている。
高橋:「まずはどっちだ?」
リサ:「一旦国道に向かって!」
高橋:「OK!」
リサ:「国道に出たら小牛田駅に向かって、それから……」
高橋:「曲がる場所に差し掛かったら、教えてくれりゃいい!それまでは真っ直ぐ進むぜ!」
リサ:「うん、分かった!」
リサの的確なナビにより、2人の軽トラは順調に吉田家に着くかと思ったが……。
高橋:「元教授!ガソリンくらい入れといてくれ!」
インパネに給油ランプが点灯した。
高橋:「くそっ、ピットインだ!」
高橋、国道沿いにあるセルフスタンドに入る。
高橋:「後で元教授にガソリン代請求してやる」
リサ:「このトラック、ガソリン?」
高橋:「ガソリンだろ」
高橋、給油機の前に軽トラを止めると、給油口の蓋を開けた(もちろんその前に静電気除去済み)。
高橋:「ああ、レギュラーだ。キャップに書いてある。……思わず、ハイオク押す所だったぜ」
高橋はニヤッと笑った。
高橋:「昔乗ってた車がクラウンだったからよぉ……」
もちろん、しっかり車検の通らない仕様に改造していたのだろう。
リサ:「窓拭き入りまーす!」
高橋:「せんでいい!……てか、タイヤの空気圧もアレじゃん。整備悪ィな、あの元教授……」
[同日15:30.天候:曇 同町内某所 吉田家]
高橋:「……何てやってるうちに、時間掛かったじゃんかよぉ?」
リサ:「そこの突き当りを左だよ。その奥の家が吉田さんち」
高橋:「分かった。その前に先生にもう1回掛けてみてくれ。圏外じゃねーよな?」
リサ:「ううん。アンテナ、バリバリ入ってる」
高橋:「てことは、圏外で繋がらなかったってわけじゃねーってか」
リサはもう1度愛原達に電話してみた。
だが、電波は入っているのに全く繋がらなかった。
リサ:「ううん、やっぱりダメ」
高橋:「そうかそうか。じゃあ、俺達の出番かな」
高橋は道が少し広くなっている場所に軽トラを止めた。
リサ:「あの家だよ」
高橋:「よし、行くぞ」
2人は速足で一軒の農家に向かった。
そこは豪農の家だったのか、公一の家と違って2階建ての立派な家であった。
しかし、何故か人の気配は感じられない。
しかも、家の敷地内には公一のプリウスが見当たらなかった。
高橋:「どこから敵が飛び出してくるか分かんねぇ。気をつけろよ」
リサ:「分かった」
ここは住宅地から離れた、田園地帯に囲まれた家である。
その時、リサが鼻をヒクつかせた。
リサ:「血の匂いがする!それも、人間の血の匂い!」
高橋:「な、何だと!?」
リサは顔に黒い布マスクを着けた。
これは人間の血の匂いで、BOWたる自分もその血を欲しがらないようにする為だ。
高橋:「一応、俺達は何も知らねぇただの来客だ。先生達が遅いんで、迎えに来たっつー設定だぜ?分かったな?」
リサ:「了解……」
高橋は玄関のインターホンを鳴らした。
高橋:「サーセン!サーセン!」
何回かインターホンを鳴らす。
高橋:「NHKの集金じゃないっスよー!新聞や宗教の勧誘でも無いっスよー!浄水器の販売でも無いっスよー!」
すると中から現れたのは……。
1:愛原学
2:愛原公一
3:20歳前後の若い女性
4:40代中年女性
5:80代の老婆
愛原:「それじゃ、俺達は吉田律子さんの実家に行ってくる。お前達はここで留守番頼むぞ?」
と言って愛原学と愛原公一が出て行ったのが今から2時間前。
それから何の音沙汰も無い。
リサ:「お座り!」
ジョン:「ハッ!」
ジョンはリサの命令にすかさず座る。
リサ:「お手!」
ジョンは左前足をサッとリサに出した。
ジョン:(命令間違えると食い殺されるワン……)
高橋:「先生達、遅ェな……」
高橋は縁側に座り、リサとジョンの掛け合いを見ながら団扇をパタパタ仰いだ。
高橋:「しゃあねぇ。ちょっと電話してみっか」
高橋はスッと自分のスマホを取り出した。
リサ:「3回回ってワン!」
ジョン:「ハッハッハッ!ワン!」(←本当に3回回ってワンと鳴く)
リサ:「凄いスゴーイ!ジョン、頭いいっ!」
リサはジョンにハグして頭をワシャシワシャ撫でた。
ジョン:(これで助かったワン……)
リサ:「じゃあ、次は腕立て伏せ500回!」
ジョン:「ハゥッ!?」Σ(゚□゚;)
リサがジョンで遊んでいる時、高橋は異常に気付いた。
高橋:「せ、先生のケータイが繋がらねぇ……」
リサ:「ええっ!?」
高橋:「こりゃヤベェ……!」
リサ:「ちょっと待って!先生の伯父さんに掛けてみる!」
リサも自分のスマホを出した。
高橋:「何でオメー、元教授の電話番号知ってんだよ?」
リサ:「お小遣いもらった時に教えてあげた!」
高橋:「諭吉先生1人分で化け物の電話番号聞いたのかよ……。さすがは先生の御親戚、パネェぜ」
リサ:「……伯父さんの電話も繋がらないよ!?」
高橋:「マジかよ……」
リサ:「どうしよう?」
高橋:「! そうだ。家の中に……!」
高橋は急いで家の中に入った。
そして、客間の机の上にあったメモ用紙を持ってくる。
高橋:「これだ!先生達が向かった家の住所!これさえあれば……」
高橋は庭に視線をやった。
高橋:「車が無ェ!!」
リサ:「お兄ちゃん、あれは?」
リサは庭の隅を指さした。
そこにはトラクターの隣に1台の軽トラが止まっていた。
トラクターと同じく、農作業に向かう際に乗るのだろう。
高橋:「しかし、キーが無ェぞ!探さねぇと……」
リサ:「ジョン!あのトラックの鍵を探して!」
ジョン:「ワン!」
ジョンはリサの命令に一声吠えると、犬小屋に取って返した。
そして、その中から一本の鍵を持って来た。
ジョン:「ハッハッハッ!」
ジョンが鍵を咥え、尻尾を振ってリサの所へ戻って来た。
高橋:「犬小屋にあるんかーい!」
確かに防犯にはなる……のか?
リサ:「ありがとう!」
リサはジョンの頭と顎の下を撫でた。
高橋:「よし!これで向かうぜ!」
リサ:「ジョンは家の中で留守番してて!」
リサはジョンを冷房の効いた家の中に入れた。
リサ:「行こう!」
高橋:「いや、オマエも留守番してろよ」
リサ:「いやだ!」
高橋:「俺にはこれがあるから、心配すんな」
高橋は両手持ちの大型拳銃を取り出した。
当然、弾薬はマグナム弾でなければならない。
リサ:「私も戦えるよ!それに、ナビは私がやるから!」
高橋:「カーナビぐらい、この軽トラに……無ェな」
リサは住所の書かれたメモをスマホのグーグルマップに入力した。
リサ:「ケータイ見ながらの運転は違法なんだよ、お兄ちゃん?」
高橋:「ちっ、しょうがねぇな。だったら一緒に来い。足手まといになるんじゃねぇぞ?」
リサ:「分かった!」
リサは助手席に乗り込んだ。
運転席に座った高橋はすぐにエンジンを掛けた。
軽トラはマニュアル車だったが、当然高橋はマニュアルで免許を取っている。
高橋:「まずはどっちだ?」
リサ:「一旦国道に向かって!」
高橋:「OK!」
リサ:「国道に出たら小牛田駅に向かって、それから……」
高橋:「曲がる場所に差し掛かったら、教えてくれりゃいい!それまでは真っ直ぐ進むぜ!」
リサ:「うん、分かった!」
リサの的確なナビにより、2人の軽トラは順調に吉田家に着くかと思ったが……。
高橋:「元教授!ガソリンくらい入れといてくれ!」
インパネに給油ランプが点灯した。
高橋:「くそっ、ピットインだ!」
高橋、国道沿いにあるセルフスタンドに入る。
高橋:「後で元教授にガソリン代請求してやる」
リサ:「このトラック、ガソリン?」
高橋:「ガソリンだろ」
高橋、給油機の前に軽トラを止めると、給油口の蓋を開けた(もちろんその前に静電気除去済み)。
高橋:「ああ、レギュラーだ。キャップに書いてある。……思わず、ハイオク押す所だったぜ」
高橋はニヤッと笑った。
高橋:「昔乗ってた車がクラウンだったからよぉ……」
もちろん、しっかり車検の通らない仕様に改造していたのだろう。
リサ:「窓拭き入りまーす!」
高橋:「せんでいい!……てか、タイヤの空気圧もアレじゃん。整備悪ィな、あの元教授……」
[同日15:30.天候:曇 同町内某所 吉田家]
高橋:「……何てやってるうちに、時間掛かったじゃんかよぉ?」
リサ:「そこの突き当りを左だよ。その奥の家が吉田さんち」
高橋:「分かった。その前に先生にもう1回掛けてみてくれ。圏外じゃねーよな?」
リサ:「ううん。アンテナ、バリバリ入ってる」
高橋:「てことは、圏外で繋がらなかったってわけじゃねーってか」
リサはもう1度愛原達に電話してみた。
だが、電波は入っているのに全く繋がらなかった。
リサ:「ううん、やっぱりダメ」
高橋:「そうかそうか。じゃあ、俺達の出番かな」
高橋は道が少し広くなっている場所に軽トラを止めた。
リサ:「あの家だよ」
高橋:「よし、行くぞ」
2人は速足で一軒の農家に向かった。
そこは豪農の家だったのか、公一の家と違って2階建ての立派な家であった。
しかし、何故か人の気配は感じられない。
しかも、家の敷地内には公一のプリウスが見当たらなかった。
高橋:「どこから敵が飛び出してくるか分かんねぇ。気をつけろよ」
リサ:「分かった」
ここは住宅地から離れた、田園地帯に囲まれた家である。
その時、リサが鼻をヒクつかせた。
リサ:「血の匂いがする!それも、人間の血の匂い!」
高橋:「な、何だと!?」
リサは顔に黒い布マスクを着けた。
これは人間の血の匂いで、BOWたる自分もその血を欲しがらないようにする為だ。
高橋:「一応、俺達は何も知らねぇただの来客だ。先生達が遅いんで、迎えに来たっつー設定だぜ?分かったな?」
リサ:「了解……」
高橋は玄関のインターホンを鳴らした。
高橋:「サーセン!サーセン!」
何回かインターホンを鳴らす。
高橋:「NHKの集金じゃないっスよー!新聞や宗教の勧誘でも無いっスよー!浄水器の販売でも無いっスよー!」
すると中から現れたのは……。
1:愛原学
2:愛原公一
3:20歳前後の若い女性
4:40代中年女性
5:80代の老婆