報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“Gynoid Multitype Cindy” 「つづきから」

2016-06-06 19:23:09 | アンドロイドマスターシリーズ
[5月22日11:00.天候:晴 東京都江東区豊洲・敷島エージェンシー 井辺翔太]

「えー、社長の安否につきましては大至急、確認しているところでございます。……はい」
 敷島夫妻が乗った飛行機がハイジャックされただけでもニュースなのに、墜落したとあっては、マスコミが駆け付けないわけが無かった。
 井辺を始め、手の空いている社員達はマスコミを含む関係各所への対応に追われていた。
「……ええ。今、孝夫社長の社員達が総出で対応に当たっていますがね、できれば、本社よりもう少し応援を頂きたいと……」
 事務室で井辺が場立ちのような対応をしているのを見ながら、矢沢常務が別の電話をしていた。
 矢沢常務は敷島エージェンシーの親会社である四季エンタープライズの役員で、敷島がアメリカに行っている間、社長代行として派遣されていた。
 今は敷島の伯父に当たる親会社の社長に、現況を報告している。
{「分かった。できる限りの応援をしよう」}
「ありがとうございます。こちらとしましても、精一杯の対応を致します」
{「ああ。そちらも大変だろうが、よろしく頼むよ」}
「はい。失礼します」
 矢沢常務は、敷島の代わりに詰めている社長室の電話を切った。
「失礼します、常務!」
 井辺が社長室に入って来る。
「常務、記者会見についてですが……」
「ああ。そこは本社の方で、何とかしてくれるらしい。それまでもう少し、時間を引き延ばしてもらってくれ」
「分かりました。……あの、敷島社長……四季エンタープライズの敷島社長も、とても御心配なさっておられるでしょうか?」
「そりゃ甥っ子のことだからね、心配はされているだろうさ。ただ……かなり落ち着かれてはいる」
「えっ?」
「もしかすると、甥っ子の生存をどこかで強く信じているのかもしれん」
「ですが、飛行機は墜落してしまったと……」
「カリブ海の無人島に不時着したという情報もあるから、墜落がどの程度のものなのかにもよるね」
 と、そこへ、
「た、大変です!」
 MEIKOが飛び込んできた。
「MEIKOさん!?」
「しゃ、社長が……!」
「!!!」

 井辺と矢沢は応接室に飛び込んだ。
 そこのテレビでは、

〔「いやー、視界が悪い中、いきなり無人島の岸壁が目の前に現れた時には死ぬかと思いましたよー。はっはっはー!」〕

 元気にマスコミのインタビューを受ける敷島の姿があった!
「しゃ、社長!?」
「……『敷島一族は殺しても死なん』と、前に社長が言っていたが……どうやら本当のようだな」
 古参ではあるが、敷島一族ではない矢沢常務は、経営者一族の生命力の高さに呆れ果てたという。

[5月23日13:00.天候:晴 アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン市]

 ヒューストンの空港に降り立った敷島達を、平賀達が出迎えた。
「いや、さすが敷島さんですね。飛行機墜落の中、生き延びるとは……」
 平賀もまた嬉しさを飛び越えて呆れるほどだった。
 長い付き合いである為、彼もまた、心のどこかで生存を信じていた1人ではあったが、まさか本当に生き延びるとはと……。
「アリス博士、社長、よく御無事で……」
 シンディの目には涙が浮かんでいた。
「シンディ、ゴメンね。心配掛けちゃって」
「リン達も心配したんだYo!」
「生きてて良かったです」
 双子のボカロ姉弟も嬉し泣きだった。
「ああ。お前達を遺して逝けるか」
 敷島はリンとレンの頭を撫でながら答えた。
「敷島社長の・生存率が・98.24%・という数字が・出ていましたので・私は・確信して・おりました」
 エミリーが1番落ち着いていた。
「はははは!さすがエミリーだな。そんなに高かったか」
「姉さんだって、社長生存の一報が来た時、少し泣いてたじゃない!」
「頭部の・冷却水・オーバーフロー・だ」
「はいはい、照れ屋さん」
「シンディこそ・敷島社長達が・安否不明となった時・1番泣いていた」
「そ、そりゃ、悲しいに決まってるじゃないのよ!」
「そうか。俺達の為に、泣いてくれたか。お前も変わったな」
 敷島はシンディの頭をクシャクシャに撫でてやった。
「御無事で何よりです。まずは工場に向かいましょう」
 鳥柴も笑顔で言った。
「帰国の準備もできていますので、再びシンディさん達を梱包して、先に日本に送る必要があります」
「それもそうですね」

 空港ターミナルを出ると、キースが出迎えてくれた。
 キースもまた敷島達の生存を喜んでいた。
 自慢のベンツVクラス(キースのマイカーではないらしい)に乗り込むと、一路、工場を目指す。
「会社も相当心配しているだろうから、なるべく早く帰国したいな」
「ええ。そうですね」
 敷島の言葉に、平賀も大きく頷いた。
「帰国してから、またロイド達を再起動させる必要があるから大変ですね」
「鳥柴さん、日本に着いたら、また成田営業所に行って再起動の準備を?」
「はい。ただ、ヒューストンの空港から成田までですと、どうしても夕方近くの到着になってしまいます。ホテルをお取りしますので、長旅のお疲れを癒してから作業に入られても構いませんよ」
「いや、その心配は要りません」
「えっ?」
「さっきうちの井辺君……社員に電話したら、成田空港まで迎えに来てくれるので、私は帰国したその足で会社に寄る必要がありそうです。アリスはデイライトの社員ですから……」
「ちょっと待って、タカオ!」
 アリスが咎めるように指摘する。
「リンとレンを置いて行っちゃダメよ。ちゃんと連れて帰りなさい」
「リンとレンは2人でも行動できるぞ。現に、行く時、2人だけで成田駅まで来れたじゃないか」
「そういう問題じゃないって」
「?」
「リンとレンはあなたの会社の『商品』でしょ?ちゃんと面倒見なさい」
「……すっかり忘れてた。やっぱり、迎えには来てもらった方がいいな。ていうか、アレだ。いっそのこと、再起動作業、俺んとこの会社でやればいいんじゃないか?再起動した後はそこに置いとけるだろ」
「いいの?」
「鳥柴さん、うちの事務所を貸しますから、そこでいいですか?」
「あ、はい。敷島社長がよろしければ……」
「よし。そうしよう。平賀先生も」
「いいんですか。じゃあ、エミリーの再起動だけさせてください」
「そうと決まれば、井辺君に連絡だ」
 敷島はスマホを取り出すと、それで井辺に連絡した。

 因みに敷島の活躍で、飛行機はカリブ海の無人島に不時着。
 墜落というのはマスコミの誇大表現で、機体は損傷したものの、客室内は無事であった。
 その為、乗客達とヤング・ホーク団の多くがケガで済み、死者は1人も出なかったという。
 但し、当然ながらヤング・ホーク団は全員が治安当局に拘束され、連行されていった。
「怨嫉謗法はやめなさい!私に悪意の手を触れると、神罰が下りますよ!」
 とか何とか言ってた団長のジャック・シュラ・カッパーだったが、拘束されたからには【お察しください】。
コメント (4)
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小説の途中ですが、ここで本日の動静をお伝えします。 0606

2016-06-06 14:45:27 | 日記
 6月6日に雨ザァザァ降ってきて……なんてことはないな。
 まあ、ジメジメした曇り空ではあるが。
 今日の乗りバスは、地元の西武バスと国際興業バス。
 車種は全部、いすゞのエルガだ。
 西武の方は中型のエルガ・ミオであったが。
 要は、持病の潰瘍性大腸炎の医療給付証の更新手続きに必要な書類を集める為、先生に診断書を書いてもらうのが目的であり、検査とか診察ではない。
 この書類を集めるだけで一苦労なのだが、まあ、警備検定の資格証発行手続きと比べれば、まだ易しいのではないかと思う。
 区役所では住民票の写しだとか、課税証明書だとかを発行してもらった。
 何年か前まで、患者の自己負担額は年収に応じて区分が決められていたのだが、それが住民税の課税額に応じて区分されることとなった。
 その為、それまで申請書類の中に源泉徴収票が必要であったものが、それが無くなり、代わりに課税証明書が必要となった。
 年収の低い私にとっては年収額に応じた区分の方が有利だったのだが、課税額に応じた物となってからは、自己負担額は増加した。
 沖修羅河童さんから見れば、『日蓮正宗は功徳が無いですね〜!』とかっていう話になりそうだ。

 元より、一病息災で済んでいるのだから、それで良いとは思う。
 実際には他に歯周病や水虫で歯科と皮膚科に通院しているので、一病ではないのかもしれない。
 ただ、命に関わる病気が1つだけで済んでいるので、一病息災と言っているだけだ。
 潰瘍性大腸炎が直接の原因での死亡例は無いが、大腸癌への布石はあるし、下血による貧血も危険だ。
 私はまだ貧血で意識を失ったことは無いが、ただ、貧血の症状が出た場所が危険な場所ではないというのは幸運だった。
 中には駅で電車を待っていたら、貧血の症状が起き、線路に落ちて電車に轢かれて死んだ患者や、道路で倒れて車に轢かれて死んだ患者もいると聞く。
 仏法上で言えば、地獄界の相が強かった故の災難だということになろう。
 病気で苦しむのも、地獄界の相だというからね。
 こんな不良信徒でも、危険な所で症状が悪化することが無いという加護は受けられるということだ。
 だからこそ、私はなるたけ本山参りを続けているのである。

 大宮駅東口では、相変わらずエホバの信者が冊子配りをしている。
 もちろんスタンドに立てた冊子と、実際にそれを持って無言で立っているだけである。
 女性だけでなく、老執事のような年配の男性信者もスーツ姿で立つことがある。
 いずれはこの人達も、私の小説に出演してもらいたいと思う。
 大宮駅、特に東口での布教は大変だろう。
 いつ勘違い顕正会員がケンカを売って来るか分からないし、私はスルーだが、武闘派法華講員がアポ無し折伏してくるかもしれない。
 だからこそ、交番のすぐ近くで行っているものと思われる。
 但し、西口も安全かというとそうではない。
 パラパラ茜のオバハンのブログによると、大宮駅西口のエホバ信者の横を通ったとのことである。
 この時、オバハンは折伏という名の勧誘またはケンカ売りはしなかったもよう。
 ま、私もスルーであるがw
 いや、何か……お近づきになりたくない空気を放っているもんでね。
 オバハンもそう思ったか?

 今日はバスにしか乗っていないが、ま、電車では見られない街の風景を眺めるのもいいもんだよ。
 泣いても笑っても、来週の今頃は大石寺だ。
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“Gynoid Multitype Cindy” ハイジャック編 登場人物紹介

2016-06-06 10:17:48 | アンドロイドマスターシリーズ
 敷島とアリスが乗った飛行機がハイジャックされ、そして墜落してしまった!
 それまで“アンドロイドマスター”シリーズで主人公を張っていた敷島、何度もテロを掻い潜って来た男も、さすがに飛行機の墜落では死亡か!?
 ここでは主人公をシンディに移行しているが、それでも影の主人公として未だに影の厚いキャラが死亡した場合は……打ち切りだぜ、ヒャッハー!!

 あー、コホン。失礼しました。
 今回、ハイジャック編においては、本物語のアナーザー・ストーリー的な感じになっております。
 ヒューストンの工場でロイド達が整備や修理を受けている間、また、残った平賀が工場の技術スタッフに手伝ってもらいながらも、それに追われる中、デイライト本社に向かった敷島達は何をしていたのか、というものです。
 さて、作風が少し変わったこの番外編。
 キャラクターについては、まあ、色々とモデルがいますので、御紹介致します。

 ジャック・シュラ・カッパー:

 宗教テロリスト“ヤング・ホーク団”のリーダー。
 70歳前後という高齢ながら、足腰はしっかりし、また体型についてもガッシリしている。
 薄い頭髪は白だが、頭頂部は禿げあがっており、まるで河童のようである。
 本人もそれを凄く気にしており、CAから『河童さん』と言われたのにマジギレし、その乗務員のみならず、連帯責任と称して、乗務員全員を射殺した。(CAはジャックが日本語が分からないだろうと思って、日本語で言ったのだが、ジャックも日本語ペラペラだった)
 部下でもたまに言い間違える者がいるようだが、その際は(仲間だからか)射殺はせずに、頭上スレスレに発砲して、厳しく注意するに留める。
 このように、いかにもテロリスト・グループのリーダーよろしく、残忍性と冷酷性、そして銃の腕前は正にそれらしいものを兼ね備えているものの、メンタル面はかなり弱いもよう。
 ちょっとしたラッキーなことや、自分の努力で何とかなったものを全て『功徳』と称しており、それを他人に自慢話するのが趣味のようである。
 だがしかし、ハイジャックした飛行機が操縦不能に陥り、墜落確実となった際には、何だか怪しい祈りの言葉を捧げていた。
 『恋女房』と称する日本人女性と交際しているようであり(名前をカヨという)、敷島の叱咤によって、その女性の為に何としてでも生き残る努力を決意する。
 敷島と共に操縦席で操縦桿を操作したが、肝心の飛行機は、マスコミの報道によれば墜落したもようである。
 安否は現在のところ不明。
 モデルは【お察しください】。

 ハイジャック犯A:

 名前は不明。自称、年齢=彼女いない歴35年というから、35歳の男であることは判明(但し、あくまでも自称である)。
 ヤング・ホーク団のヒラ団員は全員、くすんだ緑色の軍服に黒い防弾チョッキ、そしてガスマスクを被る為、彼らの素顔を見ることはできない。
 このまま結婚はおろか、彼女もいないまま人生を終えてしまうことに絶望を抱えていた。
 そして、童貞であることまで告白し、他人にそれを指摘されたり、近くでイチャつきカップルを見かけると激高する。
 過去にテロ活動の一環で、デートスポットでのカップル虐殺を率先して行っていたという。
 テロリストとしての目標は、世界各地のディズニーランドでの爆弾テロ。
 敷島達が夫婦としての会話をしているだけで銃口を向けるほどだが、他の仲間からもそれは呆れられているようで、さすがにハイジャック犯Bに窘められていた。
 尚、飛行機が墜落の危機に晒された時は、神に白人美女を望んだ。
 但し、ゲルマン人(主にドイツ系など)は嫌いで、スラブ人(主にロシア系)が良いという変なこだわり。
 日本人である敷島からは、「どれも同じ白人だろ」と突っ込まれていた。
 その敷島から独身であることのメリットを説かれ、物凄くスッキリしていた。
 飛行機墜落後の安否は不明。
 モデルは作者のネガティブな部分の分身。

 ハイジャック犯B:

 ヤング・ホーク団のヒラ団員。
 他のヒラ団員と同じ恰好、装備をしている。
 ハイジャック犯Aの思考、行動には物凄く疑問を持っている常識人で、敷島達が夫婦の会話をしているだけでショットガンを発砲したAに対して注意した。
 ヤング・ホーク団は英語で会話しているはずなのだが、何故か敷島はBが仙台弁で喋っているように聞こえた。
 モデルは多摩準急先生。
 リアルでも普段の私との会話は、何の飾りっ気も無い仙台弁丸出しである。

 ハイジャック犯C:

 ヤング・ホーク団のヒラ団員。
 装備と武器は、AやBと同じ。
 たまたま近くのトイレから出てきたジャックに敬礼をしたものの、「カッパー」ではなく、「カッパ」と短く言ってしまったため、「河童」と聞き間違えられ、頭上スレスレに銃弾を発砲されるというお仕置きを受けてしまった。
 飛行機墜落後の安否は不明。
 モデルは特に無い。

 ハイジャック犯D&E:

 ヤング・ホーク団のヒラ団員。
 今回のハイジャック作戦において、ハイジャックした飛行機の操縦役を任される。
 尚、作戦で乗員を予め全員殺すつもりであったのか、それともジャックの残忍・冷酷な行動による作戦変更によるものなのかは不明。
 あまり真面目な性格ではないようで、事前の作戦会議でコクピット内での飲食は禁止だとジャックから注意されていたにも関わらず、弁当やらジュースやらを広げていた。
 乱気流の揺れでそれらを全てぶちまけてしまい、操縦不能に陥らせる。
 尚、この2人だけパラシュートを装備しており、ジャック達を残して自分達だけ脱出した。
 モデルは特に無いが、何故か法華講武闘派はイメージしてしまった。
 何か事があると、自分達だけ真っ先に逃げ出しそうな感じがしたからだ。

 ハイジャック機の男性乗務員:

 物語には直接登場していないが、ヤング・ホーク団が行動を起こした際、ジャックと何か会話したもよう。
 日本語も喋れるようで、『河童くん、こんにちはw』と陰で他の乗務員に言ったところ、そのCAがジャックに面と向かって言ってしまった。
 ジャックも日本語が喋れる為、バレてしまい、そのCAは頭が無くなるほどの至近距離で射殺された。
 激高したジャックは、腹いせに連帯責任と称して機長も含む乗務員全員を射殺し、部下に操縦を任せるが、結果は【お察しください】。
 モデルは……すいません、んっ?さんです。

 このように、当作品においては、モデルがいたりいなかったりするキャラクターが数多く登場します。
 もしかして、「あれ?このキャラって……?」と思うことがあれば、きっとそうです。
 質問は御受け致しますので、ヨロシクです!
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