Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

平均年収2500万円の農村   藤原忠彦(ソリックブックス)

2010年12月10日 | 本と雑誌

Hitorigaten

 中山間地帯を中心に、集落の崩壊を抱えながら村や町が悲鳴を上げている…
 持続的社会(Sustainable Society)の構築は、何もエネルギーや農業の問題ではなく、そこに住む人々の智恵の活かし方のような気がしてならない…
 村長が口にする「行政の哲学」は、暗闇における「輝く道標」を見た思いがする。

○「行政はアート」:行政の長として村民の生活や財産、安全を守るという責任の重さを感じつつ何かと法の規制を受ける行政であっても、「できないものは何もない。できないものは犯罪だけだ」
○役人も2つのタイプ:前例がないと突っぱねる保守タイプと、新しいことに挑戦させてあげたいという革新タイプ
○路線バスとスクールバスの併用-川上方式
 →「ぼくは大きくなったら、村営バスの運転手になる」
○「1/3の原則論」:1/3医療、1/3人間関係、1/3自然環境
○人の知恵を借りる知恵を持つこと →上川サミット(在京川上応援団)
○農家はどんな情報を必要としているのか、どんな情報があったら農作業に役立つのか、収益をあげることができるのか。やはり現場に立って肌で感じないと掴めない
○森林は屋根のない「教室」「病院」
○問題はこれからの日本のあるべき姿、つまりビジョンです。本来の人間性を取り戻し、豊かに暮らす。そんな人々の願いをどう行政がくみ取り実現していくか、そのために重要なのは行政の哲学です


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