中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

熟練技能者の技能の継承は大きな課題である!!

2019年02月11日 08時26分04秒 | 2018年版ものづくり白書
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2018年版「ものづくり白書」31ページ「図 114-13 デジタル人材が業務上不要である理由」を読みましたが、今日は32ページ「図 114-16 製造の現場力の強み」を見ます。

下図から製造の現場力の強みと製造の現場力の維持・向上に関する課題に関するアンケート結果を見ると、製造の現場力の強みであるという回答が多かった項目は、第1位項目、上位3つの累積結果のいずれでも、「ニーズ対応力」、「試作・小ロット生産」、「品質管理」、「短納期生産」などであったことが分かります。

また白書は、一方で、製造業の現場力の維持・向上に関する課題と考えられている項目としては、「熟練技能者の技能(継承)」が抜きん出ている。また項目ごとの「課題」と「強み」との差に着目すると、「ロボットや IT、IoT の導入・活用力」や「ロボットや IT、IoT 以外の先端技術の導入・活用力」の差が特に大きく、今後、課題克服に向けた取組が特に期待されると考えられる、とあります。

さらに白書は、「熟練技能者の技能(継承)」が最も大きな課題となっており、長年の経験と勘に頼った細かな仕様の対応や技能工による微細な加工調整など、それぞれの現場力の強みを支えているノウハウが属人化している一方、適切な後継者が育っておらず、また組織的な知にできていないことが課題となっているものと思われる。

熟練技能者のノウハウを人から人へ継承することに加え、暗黙知の形式知化及びデータとして蓄積し、それを活かすことが期待される。また、暗黙知を形式知化し、さらにシステム化することで、多くの従業員が一定の教育・訓練を受けることを通じて、長年経験した熟練者と近いレベルでのものづくりを短期間で習得できるような仕組みの構築が期待できる。さらには、こうしたことを通じ、様々な仕事に対応できる社員を増やすこともでき、仕事の分配や働き方改革にも活かされることが期待できる。

このように、熟練技能者の技能継承の解決をはじめ様々な課題に対し、ロボットや IoT・AI などのデジタル機器の導入・活用で解決したいが手探り状況であり、依然課題であることが読み取れる、とあります。

暗黙知の形式知化という言葉を我々は気軽な慣用句のように使ってしまいますが、実際に現場で実行するためにはどうすればよいのか・・・これは悩ましい課題ですよね~。!

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