中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

2018年版「ものづくり白書」を読む!!

2019年01月12日 05時39分30秒 | 2018年版ものづくり白書
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

今日から2018年版「ものづくり白書」を読んでいきます。まずは1ページ「総論」から見ていきます。


総論には、今、日本のものづくり企業は以下4つの危機感及びその欠如が浮き彫りとなっている、とあります。

①人材の量的不足に加え質的な抜本変化に対応できていないおそれ

ものづくり産業においても、技能人材をはじめ人手不足が顕在化しており、今後の労働力人口の減少を見据えれば、人材活用の制度的な工夫に加え、ロボットや IoT、AI などの先進ツールの利活用や労働生産性の向上に向けた人材育成の取組などが待ったなしとなっている。

また、これらロボットや IoT、AI などの先進ツールの利活用を特徴とする第四次産業革命が進む中、ものづくり産業で働く人材に期待されるスキルも大きく変質してきているが、新たなスキルを備えた人材の供給という観点からは必ずしも十分ではなく、なかでもデジタル人材の圧倒的な不足は深刻であり喫緊の課題となっている。

さらに、大きな変革期の中で、新たなビジネスモデルへの転換を含め、抜本的な変化を実現する上では、ビジネス全体を俯瞰して全体最適化を図るシステム思考の強化が果たされないと、海外の後塵を拝するおそれが高い。

②従来「強み」と考えてきたものが、成長や変革の足かせになるおそれ

上述のとおり、我が国のものづくりの現場は、取引先との長期的な取引関係と信頼関係を前提に、商品の企画開発段階からの「擦り合わせ」を重視し、取引先の高い満足度を得て、存在感を示してきた。しかしながら、この方法は、ともするとコストの高止まりや、場合によっては、消費市場が何を求めているかといった点を全て取引先に委ねてしまうという受動性の助長をもたらす裏の弱みがある。

このことは、上述のとおり、「モノ」それ自体の競争という側面が減退し、「モノ」によって市場にどのような付加価値をもたらすか、という競争となっている状況下では、致命的な欠陥となるリスク(例えば、市場の求めていない「モノ」を作り続けてしまうリスク)がある。

特に、「擦り合わせ」を通じて取引先の意向を尊重することによって持続されてきた我が国のサプライチェーンにおいては、一部の企業が変革を目指してもサプライチェーン全体の意向が揃わなければ変革が実現されない。

その意味で、高い擦り合わせ力や顧客ニーズ対応力といった従来の「強み」が、成長や変革の足かせとなりかねない。また、品質管理(検査)データ不正の問題が発生した遠因も、取引先との長期的な信頼関係への甘えと消費者視点の欠落にあるとの解釈も可能である。

人手不足、デジタル人材、強みがもたらすマイナス効果。この2点だけでも該当する企業をいくつも思い浮かびますね。残りの2つ、明日に読んでいきましょう!!

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