中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

経営が不調になったらどこから収入を得るか?

2016年01月04日 05時01分07秒 | 小規模企業白書(2015年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は小規模企業白書(2015年版)79ページ「事業が好調だった要因」をみましたが、今日は80ページ「事業が最も好調だった時期の経営者の生計」をみます。

下図から事業の好調期・不調期の生計について、経営者に聞くと、事業の好調期に「事業の収入のみで、生計を立てていた」とする回答は83.9%に及ぶが、事業の不調期には63.6%と約2割低下いることが分かります。

この結果から白書は、事業の不調期にも持続的な経営を行うために、他の生計の途を念頭に置くことが重要といえよう、としています。

次に、事業の好調期の生計手段は、「事業以外の勤労収入(家族が他の会社で働いて得た給与等)」、「所有する不動産の賃料」とする回答が際立ちますが、他方、事業の不調期には、これらが若干下がり、代わりに「年金」、「貯蓄の取り崩し」が生計手段として加わる様相となっていることが分かります。

この結果について白書は、好調期には、家族の勤労収入や所有不動産からの賃料収入が生計の源泉となっているのに対し、不調期には、経済全体の動向も厳しくなる傾向にあることから、家族が他の会社で働いて得る給与や所有不動産の賃料も減少し、年金や貯金の取り崩しが、生計手段の中で重要なウェイトを占める様子がうかがえる、としています。

本業で収入が得られなくなったらどうするか・・・これは経営者であれば誰もが考えることかと思いますが、他の生計の途を念頭に置くことが重要とは現実的で良いアドバイスかと思います。

またこの内容から思い出したのが、宮大工の西岡常一さんの著である「木のいのち木のこころ」です。超一流の職人であっても自分が納得できる仕事をするために他の生計の途を持っていたと書かれていた記憶があります。経営者にとって他の生計の途は普遍的なことかもしれませんね。

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