LINEN GYOZA 近況日記

十年たちました…

『あの戦争から遠く離れて』

2008-06-23 15:08:52 | 
『あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅 』(城戸久枝 著)を読みました。

先日実家へ行ったとき父から図書館に返却するよう頼まれ、題名と著者名を一瞥した時には
「無名の年配女性が書いた戦争モノ、なんだろうな~」と思い、
さして興味を持たなかったのですが、父が何度も「良かった!」と言うので
帯や著者プロフィールを見てビックリ、著者は1976年生まれで、
しかも帰国した中国残留孤児の娘さんだというのです。
昨秋出版された本でした。

つまり、この人は‘陸 一心’の娘というわけなのか!

陸一心とはNHKドラマ『大地の子』で上川隆也が演じた中国残留日本人孤児の名前です。
私は本放送時からの『大地の子』ファンだったので、
ハッキリ言ってこの著者プロフィールを見た瞬間から、
この分厚い本を読まずに居られましょうかという心境になってました。

450ページというボリュームにひるみながら読み始めましたが、
終戦時わずか4才だった著者の父がどういうことから中国人に預けられることになって、
どんなふうに成長し、日本に帰ることができたのか、
また、日本で生まれ育った著者が長じるにつれ父親の境遇・日中の歴史が
現在の自分につながってると感じるようになり、やがて中国へ留学し
父親ゆかりの人々に会い、父の足跡をたどるようになる。
すっかり引き込まれて、あっという間に読み終えました。

この感動の中身をあれこれ書くのは面倒なので省くけど、
大宅壮一賞を受賞してたりもする人気本だったのであちこちで書評など
見ることが出来るでしょう。

私はこの壮大な現実のドラマを味わったし、
そして自分の歴史観の無さを痛感しました。

どうしよう…


4 コメント

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Unknown (プレドン)
2008-06-23 23:12:06
私がまだ世間に取り残されてなかったころ
TV見てましたよ。中国旅行の余韻もあって
しみてきたもんです。
この本はタイトルが長いなあ。
これじゃあインパクトに欠けるね。
「大地の孫」でどうだ!
それにしてもあなた読書家ですなぁ。
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ギャッ、『大地の孫』?! (奈津子)
2008-06-24 06:25:23
 プレドン様、この本を少しでも読んでみなさいよ、そんなふざけたこと言えなくなるからね

歴史って、過去の事柄を暗記するんじゃなくて「私につながる」と考える視点が必要だと思った。

でも、たしかにこの本のタイトルは特に人目を引くものではないね。昨今の本のタイトルってあざといほどに思わせぶりといいましょうか…
読後はこの題名で良かった、と思いました。
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惹かれるなぁ (えみ)
2008-06-24 10:11:36
私もドラマ大地の子泣き泣き見たわ~お気に入りなので再放送をDVDに保存した、原作はもっともっと強烈やったよね、号泣しながら読んだ覚えがある・・・
とうとう老眼がお出ましになったので、ここんとこ読書からは遠のいてましたが、読んでみたい気にさせられました。ありがとう謝謝
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ちょっとギャップ (奈津子)
2008-06-24 18:46:44
 えみ様、大地の子、好きだったのね?意外~
でも、あのドラマを見てたのなら、この本を読んでも何となく映像をイメージしやすいと思うよ。ぜひ読んでみてね。

図書館には大活字本がたくさんあるのでそちらもどうぞ!
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