日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

北野坂のインフィオラータ

2006-05-04 10:47:54 | Weblog

昨日(5月3日)は久しぶりにお天気が良かったので昼食後ふらっと出かけた。地下鉄を県庁前で降りてドアロードにぶつかると山の方に向きを変える。5連休の初日ともあってか人通りが多い。何十年か前に結婚披露宴を催した東天閣を通り過ぎ山本通に入る。やけに人が目立つなと思っていたら気がついた。その先の北野坂でインフィオラータが開かれているのである。

インフィオラータ(infiorata)を小学館「伊和中辞典」で調べると《行列や宗教的儀式の際に、教会や道路、窓に花をまき散らすこと、花で飾ること;まき散らされた花、花のじゅうたん》とある。もちろん換骨奪胎自由自在のわが同胞のなせる術、宗教に関係のあるはずがない、『花のじゅうたん』と思っておけばいいのであろう。それにしても花弁の量は中途半端ではない。どのような運命でここに辿り着いたのか来歴が気になった。

『花のじゅうたん』だから図案がある。ところが絨毯が大きすぎてそして離れたところから俯瞰する空間のゆとりがないものだから何が描かれているのか分かりにくい。何はともあれとデジカメに収めたのが上の写真であるが、ふと横を見るとマリリン・モンローの「おー、猛烈!」のポスターが掲示されているではないか。図柄はマリリン・モンローだったのである。



となると私はスカートの下を覗き込む格好でカメラを向けていたのだ。「アレ、恥ずかしや」。

北野坂を下りハンター坂の方に戻ると「にしむら珈琲店」の新しい大きな建物が目に入った。昔からあった店を取り壊してビルに建て替えていたが、その全容を始めて目にした。London Regent Streetにある「Liberty」を思い出させる外観で落ち着いたたたずまいである。5月11日にオープンとのこと、さっそく駆けつけることにする。



下まで下りてセンター街のジュンク堂に寄る。このごろは新書に注目が向く。ミーハーの私を惹きつける本が結構多いからだ。堀川哲著「エピソードで読む西洋哲学史」(PHP新書)が目にとまった。「あとがき」が《人生はある意味では時間つぶしである》と始まっているのがいい。そして《いったん始まった人生はそれを続けていくしかない》、《まあ、そういう人生ではあるが、生きている以上は何かしなければならない》と続く。いや、全くその通り、だから今もこの本をぺらぺらめくっているんだよ、と言ってあげる。



その端には文春新書で酒井邦嘉著「科学者という仕事 独創性はどのように生まれるか」があった。そういえば私は時間つぶしに科学者をやっていたのかな、と思えないこともない。それにしても若い人の科学離れが取り沙汰されているいるご時世にこのような本が売れるのだろうかと、と助けてあげたくなる。この二冊に加えて小松茂美著「天皇の書」(文春新書)を買い店を後にした。