「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「姫檜扇・ひめひおうぎ」

2006-05-31 00:49:09 | 和歌

 昨年の夏のこと、近くにお住まいの花好きの「おばあちゃま」から、「姫檜扇」の一株を分けて頂いた。大切にしていた積りだったが、今年になって、花が咲かないばかりか、その鉢は発芽すらしない。鉢植えのままにしていたのが、どうも良くなかったのであろうか。

 近くのお宅では、路地に混栽のまま放置しているが、にょきにょき発芽して、ついに沢山の花を付けた。悔しいの何の!

 株分けして下さった「おばあちゃま」に、何と報告したら良いのだろう。一緒にわざわざお持ち下さった風蝶草・クレオネは、大切に残した株からは発芽せずに、零れ落ちた種から芽が出て、こちらはどうにか面目が保てそうだ。ニューヨークのキャメロン君にも、クレオネの種を封書に入れて送ったが、娘からは発芽の知らせが無い。虚庵居士の「姫檜扇」と同じ思いで、頭を抱えているのかも知れないが・・・。






             遅れめどせめては芽吹け婆さまが

             携えて来た姫檜扇ぞも



             婆の鉢を覗きに行けば紅を 
 
             咲き分けるかも姫檜扇は  



             悔しきは混ぜ植えのまま放置した
  
             隣に花咲く姫檜扇かな