「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「花咲く客びと」

2006-05-19 00:11:04 | 和歌

 庭の花々との朝のご挨拶を済ませた虚庵夫人が、興奮気味の声で告げた。

 「可愛らしい、珍しいお花が咲いているワ!」

 成るほど、見たことも無いチャーミングな花だ。花丈二十センチほどのたおやかな茎の先に、直径一センチにも満たない小さな花を一つだけ付けていた。木斛の下においた鉢から、「ひょろり」と伸び上がって頼りなげなのは、いかにも遠慮しつつ「お邪魔しております」と言いたげな風情だ。

 風に種子が運ばれて来たのだろうか? 「うつろ庵」の庭には、野鳥が訪れて思わぬ置き土産もあるが、この草花もその類かもしれない。可愛い花の来客は、一も二もなく大歓迎だ。

 どなたか花の名前をご存知の方が居られたら、是非ともお教え願いたい。







             はしきよしいとけき花ぞと我妹子(わぎもこ)の
  
             指先たどれば小花たゆたふ  



             たおやかな姿に花の顔立ちも 
 
             彩りまれなる小花なる哉



             訪ね来て庵に生ふるは縁ならむ

             ゆたにあれかし花咲く客びと




    ネメシア KLM  (Nemesia KLM) と判明しました
    英国の種苗専門店・ブリティッシュシード社の新開発品種
    色がオランダ航空KLMのCI色を連想させることから命名されたと言う。
    http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-nemesia-klm_large.html