「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「河鹿鳴く」

2006-05-03 00:07:49 | 和歌

 河鹿の涼やかな鳴き声に、初夏の訪れをおしえられた。

 近くの友人を誘い、虚庵夫人を伴って伊豆・函南のホームコースでゴルフを楽しんだ。
箱根コースの十八番ホールには、グリーンの脇に岩清水が灌ぐ見事な池がある。普段はゴルフに夢中で、池の風物など目にも入らないが、グリーンに近づくと、思いもかけず河鹿の涼やかな鳴き声に迎えられた。 

 河鹿は五月から七月ころにかけて、清流の上流などで、ごく稀に耳にすることもあるが、ゴルフ場で歓迎を受けようとは、思いもよらぬことであった。隣の原生林から闖入したものであろうか、河鹿の鳴き声に助けられて、グロスは七十七であった。

(出雲市鰐淵小・猪目分校のホームページから、河鹿の録音を拝借した。
ここをクリックすると河鹿の鳴き声が聞こえます。






             石楠花の花散り初むる あしびきの
  
             函南山に河鹿なくなり



             函南の山の真清水 湧く池に

             たゆたい恋鳴く河鹿きくかも



             わぎもこはいかにかきくらむかはづなくを
  
             をとめをこふる せつなきうたを