税理士 倉垣豊明 ブログ

東京武蔵野市(三鷹)の税理士 相続税、贈与税等資産税対策、法人・個人向け税務・会計・会社法のブログ

BATIC(連結財務諸表-取得後その4)

2008-12-18 08:07:57 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

今日は連結グループ間の内部取引の消去の続きですが、今回はS社に在庫がある場合の内部利益の消去も取り扱います。

1.Intercompany Accounts/Loans Receivable and Payable
企業グループ内の会社相互間の債権債務は、重複項目として相殺消去する。
その場合、Items in transit(未達事項)を処理する。

2.Intercompany Merchandise Sales(グループ内商品売買取引)
グループ内の商品売買取引は、相殺消去される。

3.内部利益の消去
S社の期末在庫に含まれる未実現利益を消去する。

[例]
P社が原価$800の商品をその子会社S社に$1,000で掛けで販売し、S社はその商品の80%を期末までに外部に$1,500で販売した。期末にS社はP社に仕入れ代金のうち$200を小切手で送金したが、P社には未達であった。

Step1:未達取引の認識
Dr. Cr.
Cash 200
Accounts Receivable(From S Company) 200

Step2:債権債務の相殺消去
Dr. Cr.
Accounts Payable(to P Company) 800
Accounts Receivable(From S Company) 800

Step3:売上高と仕入高の相殺消去
Dr. Cr.
Sales(to S Company) 1,000
Cost of Good Sold 1,000

Step4:未実現利益の消去
Dr. Cr.
Cost of Good Sold 40
Inventory 40
S社の期末在庫に含まれている利益$40(=$1,000×20%×0.2)はまだグループ外に販売されていないため利益が実現されていなので消去します。

次回はS社からP社へ商品が販売された場合、つまりアップストリームについて検討してみます。

倉垣税理士事務所の公式WEB http://kuragaki.jp