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あるいは裏切りという名の犬

 この映画はフイルム・ノワールの流れを引くフランスの警察もの。邦題では「あるいは裏切りという名の犬」となっているが原題は「オルフェーヴル河岸36番地」でパリ警視庁のある場所。日本で桜田門といえば警視庁のことだとすぐ分かるようなものだ。

 去年の12月に銀座テアトルシネマで封切られたときは見損ねたので、わざわざ下高井戸シネマまでいって観た。

 オープニングは深夜のパリ。薄暗い街角で怪しい男たちがなにやらやっている。そこに警官が、、、と、まさしくこれはフイルム・ノワールの雰囲気。この映画はこういうエピソードを積み上げていくのだが、関連がわかりにくい。犯罪ものだと敵役は犯罪者で、各エピソードはその犯罪者を描写するためのものだが、どうもそうなっていないようだ。

 実話に基づく映画と言うことだが、警官対犯罪者の映画ではなく、警察内部での地位争いがテーマのようだ。最初はこの事が分からなかったのでいろいろなエピソードがどうつながってくるのかわかりにくかったが、敵役が警察内部にいると納得したときからはエピソード間のつながりも理解できた。

 話はパリ警視庁の次期長官を競うレオとドニの物語。レオは部下の信頼の厚い人情味あふれる男で、ドニは野心家。この二人はかって友人だったが、同じ女性カミーユを愛したことがあった。カミーユは今レオと結婚している。

 ドニの情報屋だった男がレオに接触してくる。現金輸送車の強奪犯を教えるからと自分のアリバイ作りにレオを利用したのだ。これがドニの知ることになりレオは共犯として逮捕され7年の懲役刑にされてしまう。当然次期長官はドニである。レオが服役中に妻カミーユが死んでしまう。出獄したレオはカミーユの死を調べ始めると、、、、そして復讐劇。

 レオをダニエル・オートゥイユ、ダニをジェラール・ドパルデューが演じている。現在のフランスの最高の役者二人の競演だ。

 ミレーヌ・ドモンジョも出てくる。そう、「アイドルを探せ」に出ていたミレーヌ・ドモンジョ。主題歌「アイドルを探せ」を歌ったシルビー・バルタンと共に日本で大人気だったものだ。残念ながらえらくふけていて昔の面影は無い。

 フランス語がわからないのでちゃんと細かいところまで理解したかどうか自信がない。ハリウッドでのリメークが決まっているようだからそれを見ればちゃんと理解できるかもしれない。帰りは世田谷線に乗って帰ってきた。日本でも残り少ない路面電車、なかなか良いものだ。

Photo:若いときのミレーヌ・ドモンジョ
http://www.perfectpeople.net/photo-picture-image/80687/mylene-demongeot.htm

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