京都で被災地支援・脱原発のチャリティコンサートを開催します

2011年04月26日 | 脱原発

今月半ばから日本に戻っています。
下記の内容は5月17日に京都のNPOの方々の協力のもとで開催する
チャリティコンサートのフライヤーです。
多少読みづらいかもしれませんが、ここで紹介させていただきます。
興味がございましたら一度ご連絡ください。



曲目などはまだ変更の可能性がありますが、このような内容になる予定です。
演奏は下記のお二人。


アイリカ・クリシャールさん
(Eilika Krishar / ソプラノ)

1983年、北ドイツ生まれ。サンディエゴ音楽院、デトモルト音楽大学で
ピアノとリートを学ぶ。日独国際音楽交流推進 協会の専属ソプラノ歌手。

優れた歌唱力、声の高密度、色彩コントロールに加えて、モーツァルトの
《魔笛》の「夜の女王のアリア」の最高音域 をはるかに超える広い声域を持つ。

ドイツ声楽界の未来を担う大型ソプラノとして注目され、とくに教会音楽、
ドイツ・リートに造詣が深い。

小林春仁さん
(Haruhito Kobayashi / ピアノ)

1948年、神奈川県秦野市生まれ。国立音楽大学声楽科卒業。
’74年にドイツ・ミュンヘンに渡る。’83年ミュンヘン国際音楽協会、
国際オペラアンサンブル団を設立主宰。 ’85年「小樽国際音楽祭」等を
主宰、開催。小樽国際ソロプチミスト協会から「文化賞」を受ける。

毎年、欧州各国の音楽家を率い、日本各地にてコンサートを開催。

バス・バリトンのソリストとして、また指揮者や教育者として、ドイツ・
リートのピアノ伴奏者としても活躍。


「被災地の方々と子供達の役に立ちたい。」という思いと「ドイツでも
日本でも原子力エネルギーからの転換を図らなければ。」という強い
気持ちがこのコンサート開催に結びつきました。
「日本もドイツも未来は一つ」– 音楽を通じて皆様との出会い、意見交換の
場が生まれることを願っています。


お問い合わせ先は以下に記載いたします。

会場:京都 ザ・パレスサイドホテル
   (地下鉄丸太町駅 徒歩3分)

会場連絡先:上京区烏丸通下立売上ル
TEL  075-415-8887
屋外駐車場あり(有料)

主催:Atomfree-eastwest (アトムフリー・イースト&ウェスト)
協力:NPO法人 環境市民 / 京都YWCA /
   キッチンハリーナ / 楽天堂・豆料理クラブ

お申込み: TEL  080-4020-2686 (高田知行)
     E-mail atomfree.eastwest@googlemail.com

※お席には限りがあります。お早めにご連絡ください。


「原発は反民主主義」- 日独で守るべき言論・報道の自由。

2011年04月14日 | 脱原発

(4月10日「チェルノブイリ25年国際会議」の記事の続きとなります。)

4月8日から10日まで、ベルリンで開かれた核戦争防止国際医師
協会(IPPNW)の主催する「チェルノブイリ25年国際会議」に参加
してきました。参加者も500人超。ドイツの主要な反核・環境団体が
勢揃いしたような感じでした。




ヨーロッパでの原発安全性に関する第一人者、ローター・ハーン
(Lothar Hahn)さん。原子炉技術の安全評価20年以上の経験の
上に築き上げられた講演は論理明快。命の尊重を基本的価値観と
しつつ、学問的な裏付けがあり実に説得性がある。


4月9日(会議の二日目)
特別ゲストで日本から来た放射線医療の専門家、振津さん以外の
日本人は僕一人。各ワークショップや記者会見の場に参加し、
その中での質疑応答の際に「浜岡原発の即時停止」の必要性と、
原発問題を中心として現在、日本で行われている報道と言論の
自由に対する抑圧についての説明を試みました。




写真中央、日本での児童を対象とした全国原子力PRポスターを
一例として、国内でのイデオロギー的な原発教育およびマスコミでの
一方的な報道の状況を説明しました。




先日の25万人デモの際に、孫達と一緒にミュンヘンのオデオン広場に
やってきたおじいさん。孫を思う気持ちは日本もドイツも同じ。
彼我の差は国家イデオロギーの違い。そして、それを公的教育の場に
持ち込むことを許すかどうか、国民の違い。





日本の民主主義は今、足元から揺らぎ始めている。
原発は、もはやエネルギー政策の問題でも、工業社会の経済効率の
問題でもない。それは日本の戦後65年、今後、民主主義国家として
の日本が成り立つかどうかの基本的な問いかけである。

「福島の後にも日本はなお原子力政策を容認・推進していこうとする。
戦後65年の歪んだ国の発展と病的な社会が自己崩壊を起こしながら、
その終焉を迎えることに抗っている。原発を支えた体制と、それを
支えた支配的な考えを変えられなければ、日本の再生と復興はない。」

絶対に引くことはできない。
日本と、自分達の将来、子供達の未来がかかっている。





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下記はベルリンの会議から帰ってきた翌日、日本のフリージャーナリスト
の方に宛てた手紙です。日独で協力して抑圧的な力に対抗していく
ことが大切です。

福島原発震災以降、日本社会の歪みと市民への抑圧はむしろ強まった
ように感じます。この中で脱原発を進めることは日本社会の建て直し、
民主主義の確保につながることと信じています。
その為にも国内でのNPOや市民の活動、ネットを中心とした自由な
言論がとても重要だと思いますが、むしろ現状では体制側の保守的
勢力が強大で、それを押し返しつつ、社会を変革できるのか、大きな
危惧を感じています。
このような困難な状況の中、海外の脱原発団体、学者、メディアと
日本のオルタナティブな勢力が意識的に協力・連携していくことは、
一つの有効な手段ではないかと考えます。

現在、当方では「アトムフリー・イーストウェスト」
(http://atomfree-eastwest.com/jp) というイニシアチブを
もとに、ドイツの脱原発・環境団体や自由派の学者とのネットワーク
を作り始めています。また、日本で現在、言論・報道の自由を
制限する動きが高まっていることも、ドイツの市民やメディアに
伝えるべく努めています。

Iさんおよびその周囲の方々の情報の発信やインプットにおいて、
上記のドイツのネットワークを利用するメリットがありましたら、
可能な限りご協力したいと思います。また、当方のイニシアチブでも
Iさん達の行動を、ドイツ語への翻訳などで発信出来るように
準備しているところです。

何か協力出来ることがありましたら、ともかく投げかけてください。

僕自身は4月15日から一ヶ月ほど日本に戻り、京都を中心に脱原発
関係のNPOの方々や団体との協力関係を深めるとともに、福島、
宮城の被災地の方にも何日か足を運びたいと思っています。


2011年4月「特別の春」

2011年04月11日 | 家族

(今日は原発については書きません。4月10日のIPPNWの記事の
続きは明日以降とします。)

毎年、毎年、桜の季節を心待ちに、楽しみにしている。
その桜も今年はもう散ってしまった。一年に一度のこと。
今、僕達は全てが確かでない時間の中で生きている。





花吹雪の桜。春の宵。冷たい雨が降り始めた。今日は週末、家族
との遅い夕食ももう終わり。食べては立ち、作っては食べのいつもの
夕食パターン。 妻と一緒に子供達のご飯を作り続けて18年。
福島原発震災でドイツに戻って来た長男も今日は一緒。




長男の小さかった頃。初めて父親になっただけに、想いが
深かった。今はすっかり大きくなった。




一年に一回、毎年繰り返す春の記念写真。
今年の春は特別の春。





北の国の夕方の光。春爛漫。 散る前の桜の絢爛をじっと見つめて
いる84才の義母。ドイツの戦争と破滅を経験し、女手一つで
子供達を育て上げた。看護婦をしながら当たり前に緑の人達を
応援し、今も妻と僕の脱原発運動を当たり前に応援してくれる。




杯に桜の花びらを受けて。




一枚一枚、何百の桜の花びら。 水に浮かんだ白鳥の羽のように、
一人一人の小さな春のように、零れ落ちた涙のように。涙の川に
浮かんだ 一つ一つの命のように。




桜の花。有難いと思う反面、どうしようもなく切なさと哀しさが
押し寄せて来る。なんでこんな壊れた国になってしまったのだろう。
とどめを刺されるようなことが起きても、変わりようがないの
だろうか。




何かを押しやるかのように、桜の花の写真を撮り続ける。





夜は朝を待つ時間。
今年の春は特別の春。
自らの心を挫けさせないように。






IPPNWの「チェルノブイリ25年国際会議」に参加して

2011年04月10日 | 脱原発

4月8日から10日まで、ベルリンで開かれた核戦争防止国際医師
協会(IPPNW)の主催する「チェルノブイリ25年国際会議」に参加
してきました。本来は今年の秋に予定されていたものが、福島
原発事故の重大さを鑑みて、4月に前倒しされたものです。
それだけに、ドイツの主要な反核・環境団体が勢揃いしたような
感じでした。

参加者もドイツを中心に500人以上の方々が会場に来ていたと
思います。ドイツ、スイス、オーストリアの新聞やその他の
メディアのジャーナリストの方も多かったようです。





初日の4月8日の晩、放射線被曝研究の日本の専門家、振津さんが
特別スピーチをなさいました。

涙をこらえながら「何故、私達は この惨事を広島、長崎を経験した
民族として、チェルノブイリの事を知りながら、再び繰り返すことに
なったのだろうか。また、多くの命が失われていくことをむざむざと
許したのか」と、泣き声を絞り出すように話されました。会場の
聴衆も水を打ったような静けさで、しーんと聞き入っていました。

下記は僕のそのときのメモです。

「福島の後にも日本はなお原子力政策を容認・推進していこうとする。
戦後65年の歪んだ国の発展と病的な社会が自己崩壊を起こしながら、
その終焉を迎えることに抗っている。原発を支えた体制と、それを
支えた支配的な考えを変えられなければ、日本の再生と復興はない。」





二日目は分科会の形で様々なワークショップが開かれました。
振津さんは被曝の分科会で、飯館村の放射線被曝に関する3月末の
調査結果をもとに避難地域の設定とその判断について専門的な発表。
すでにチェルノブイリの避難地域で測定された放射能物質
(セシウムなど)の値を飯館村の各所で超えているのは確か。
将来の健康障害に対して大きな危惧。

下はその後の記者会見の模様。チェルノブイルの調査訪問20回以上
の経験を持つ振津さん、記者会見の席でも日本での被曝状況、
測定値の信頼性、その報道体制等について、活発な質疑に応じる。
自分の主張を持ちながらも、医師の立場から冷静かつ誠実な答えを
常に試みようとする。
僕の方は主催者IPPNWの依頼で、振津さんの独日通訳を務める。
言葉の壁を低くする点では役に立てたようで、ホッとしました。





一方、僕自身はその他のワークショップで、パネラーの発表の後、
質疑応答の際に特別に時間を貰い「浜岡原発の即時停止」の必要性と、
原発問題を中心として現在、日本で行われている報道と言論の制限や
抑圧についての説明を試みました。

この点については明日のブログで更に詳しく扱いたいと思います。


被災地への支援活動「オーガニックを子供達へ」

2011年04月08日 | 脱原発

「被災地の子供達に、美味しく安全なドイツのオーガニック食品を!」
こうして始まったキャンペーン。いよいよ送る品目が決まり、発送を
目前に控えるところまで来ました。




上の写真は、スイスのオーガニックのメーカーHolle社のベビーフード。
化学添加物はもちろん、砂糖も何も入っていません。4ヶ月以上の
乳児向けの離乳食ですが、フルーツペーストの方は大人が食べても
デザートに出来るかな、と思うような美味しさです。
しかも2年以上の保存が利きます。





もちろん赤ちゃんが食べ易いことが第一の条件です。オーガニックの
野菜だけで、ベビーフードとしては、とても自然な味と食感です。





こちらはインスタントのオーガニックコンソメスープです。
パスタも入っているので、そこそこの充実感もあります。
仕事場のスタッフ女性達も、これが一押しとのことでした。





上の写真はドイツならではのGrünkern(若い小麦)を使ったスープ
です。ポタージュ状で中々コクもあります。かなり洋風の味ですが
日本人の口に合うのではと思っております。

京都市内にあるNGOの団体を受け手として、そこから福島、宮城
などの現地NGO団体にオーガニックのベビーフードやスープを届けて
もらいます。

第一陣の救援物資送付は4月15日を予定しています。


「浜岡原発の即時停止」9- ドイツ市民の声(和訳)

2011年04月08日 | ドイツの暮らし

脱原発がドイツの基本政策となるには、過去30年に及ぶ歴史が
ありました。福島原発の大惨事を受けて、ドイツではこの潮流が
一気に加速しました。ドイツの国民は原発から再生可能エネルギー
への歴史的な転換を選択するところに来ていると思います。
この方向転換を生み出し、支えたのは政治・行政ではなく、
市民一人一人の意思が決定的な力となったのだと、僕は考えます。

「浜岡原発の即時停止」をテーマとして、ドイツ市民の方々からの、
沢山の声が寄せられました。今日はその中から一つのメッセージを
日本語に全訳して紹介したいと思います。





下記のメッセージを寄せてくださったのは、写真左の女性、
ペトラさんです。4人の子供の母親。ご主人と一緒に、大都市近郊型の
オーガニック農家と農場直営のBioスーパーを率いています。
僕達の友人の一人でもありますが、ペトラさんの書いた文章を
読んだのは、初めてのことでした。普段はむしろ口数の少ない
人です。下記にご紹介いたします。

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このような驚きとショックの中で、コメントをするのはたやすい
ことではありません。しかし、この請願は必要で、一人一人の参加が、
現在も将来もつねに大切さだということも気づかさせてくれます。

私は、浜岡原子炉の操業停止へと、世論を動かすよう切に望みます。
私たちの目の前に置かれた事実が、そうすべきだと告げているからです。
現在の悲劇から、何かを学ぶとすれば、「安全であるという可能性が
極めて高い」という決まり文句がいい加減なものであるということです。

今後、稼働中の原子炉がどこまで電気需要をカバー出来るかと
いうようなことを、考えの前提とすべきではないのです。
多少であれ危険性を秘めるようなエネルギーは選択しないという
考えから、出発すべきなのです。

日本のために黙とうをささげたり、義援金を出すのと同様に、電気で
困っている日本に、電気を送ることができたら、電気を送るのですが。
私は、ドイツであれ、日本であれ、原子炉を停止しようという
(もしくは、停止に反対、もしくは猶予期間を設けることに賛成する
人を含めて)この議論に加わる男性も女性も 自分の考えをしっかりと
持って、議論することがきわめて大切だと思います。

1989年と2005年に、ルワンダに滞在したことがありますが、
水、電気といった快適さがいかに有難いものであるかを毎日痛感させ
られました。この経験から、その有難さを意識して使うようになり
ました。以前と変わらず、愚かな使い方をしていますが。

今まさに、私たちすべてに、「生きる上で、どれだけの快適さ即ち
贅沢を期待しているか、そのためにどれだけの犠牲を払う心構えが
あるか?」という疑問が投げかけられています。現在のような快適な
暮らしは、ポンと与えられたものでなく、努力して捻出したもの
だからです。

そう考えれば、食料や居住(エネルギー、交通、ごみ)などの
あらゆることに、もっとお金を払わざるをえないことは明らかです。
こうしたものは基本的な欲求でもあるので、世界中の誰にもあて
はまることです。今度の悲劇はこのことを教えてくれます。
さらに、この悲劇は、私たちが互いに経済的に結ばれているだけで
なく、私たちの感情やとまどいもどれほど共にするかをみせました。

ヘルベルト・クレーネマイヤーの詩に、「人間は、…学ぶことで
人間であろうとしている」とあります。今まさにこの言葉が当て
はまります。この悲劇の日が、11日に起こったことも、世界の
人びとが同じ道を歩んでいることを物語っているようです。

心からお悔やみ申し上げるとともに、私達に出来ることがあれば
と思います。

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上記の翻訳協力者は、東京に住む田口信子さんです。
丁寧な分かり易い翻訳をどうも有難うございました。

ドイツ語の情報や文章を日本語にしてくださる協力者の方々を
求めています。互いに力を合わせて、このような翻訳作業を進めて
いきたいと思います。日独の脱原発を目指すフォーラムである、
Atomfree-eastwestのサイトやこのブログで、ドイツの脱原発を
支えている市民の方々の考え方や、日本に向けての意見を紹介して
いきたいと思います。


被災地支援のイベント&静岡県知事への要望書送付

2011年04月06日 | 脱原発

4月2日土曜日、朝からいい天気。
今日は僕達のイニシアチブ「Atomfree-eastwest」の初めての
屋外アクションでした。

僕もスタッフも夜中までの準備作業。その上、ここ2週間は日常の
生活も無茶苦茶、三度の食事もほとんどやっつけ仕事。
それでも今日は元気一杯で行こう!
朝からの準備が終わったところで、うちの娘が登場。
握手していざスタート!





今回は「日本のベジタブル料理は美味しい!」が目玉商品。
「浜岡原発の即時停止」署名活動&「ドイツから、被災地の
子供達に勇気と喜びのオーガニックフードを」の二本立て。

オーガニックのスーパーマーケットで週末の買い物に来た人達を
ゲットしよう。
試食のプレートを手にしたらば、もう逃げられない。話をじっくり
聞いてもらいます。義援金もたっぷり置いていってもらいます。
御馳走様でした・・・と、獲らぬ狸の皮算用。
結果や如何に!?




ドイツのキノコ、日本の干椎茸、人参の入った炊き込み御飯。
これは何かと聞かれたら「日本の伝統的リゾット」と答える。
仕上げにはすりごまをパラパラと。大好評でした。




緑のアクションキッチン。料理名人のスタッフ(K)が前日に
全てを用意してくれました。僕もこのくらい料理ができればと、
本当に羨ましくなる。




温野菜サラダに柚子胡椒風味の和風ドレッシング。器は
2月のオーガニックメッセで見つけたBioの使い捨てプレート。
よく出来ている。一回で捨てるのはもったいない。家で料理を
するときも、小さなボウル代わりにとっても便利です。




イベントがスタートした後、静岡県知事への「浜岡原発の即時停止」
要望書パッケージを地元の村の郵便局に持って行きました。
重量3kg、送料63€。中身は日独市民の500人の声。
「川勝知事、しっかり受け止めてください。きちっとした答えを
待っています。」
(4月2日の記事もご参照下さい。)




食べるだけで帰ってしまう人も少なくない。でも、しっかり
話を聞いてくれる人もいる。(上の写真は友人のホルストさん。
デュッセルドルフ大学の副学長をしている。「浜岡原発の
即時停止」についても素晴らしいメッセージを書いてくれました。
ドイツ語原文は3月21日の記事に掲載しています。)




家族総出の大アクション。ドイツ語ピカイチのうちの奥さん。
説得係を一生懸命やってます。




「どうでしょうか、もうすこしお話を聞いてください。
募金箱もそちらに用意してあります。」




今までに届いた「日独の市民の声」もコピーして読めるように
しておきました。女性の二人組が何枚ものメッセージを熱心に
読んでくれました。




またまた、友達集団が来てしまった。今日は知らない人達に
説明するのが目的なのに・・・
(とは言え、ご意見番、裏表の無いサポーターとして貴重な
存在であります。ありがとう。)




戦い済んで日が暮れて・・・獲らぬ狸の皮算用。
説明をたくさん出来たこと、直接話せたことはとても良かった。
募金箱の中身は・・・100ユーロのハードルは越えられた。
ステップバイステップ。次のアクションを考えるにはとても
勉強になった。
ここのところ昼夜の休み無く、仕事終わりのワインだけが
楽しみになってきたスタッフの和気君、オーガニックワインは
本当に美味しいです。
「今日は少しでも考えを広めることができたでしょうか。」


ドイツから、被災地の子供達のために。

2011年04月03日 | オルタナティブ&オーガニック

「手助けをする。忠告をする。新たな考えを促す。」

上記の言葉はドイツ語で語られましたが、日本語にすれば、大体
このような意味だと思います。ドイツで長く脱原発や平和活動を
しながら、国営TVの番組制作の第一線で仕事をしてきた、フェルさん
の言葉です。

この方が「浜岡原発の即時停止」を求める僕たちのドイツでの活動に
ついて、日曜日のゴールデンタイム、午後6時からの番組で5分~10分
の枠でレポートしてくれることになりました。

その中で浜岡の活動と表裏一体となる、もう一つのテーマも取り上げて
くれます。それは福島や宮城の被災地の子供達、特に乳幼児にドイツの
オーガニックフードを救援物資として送ろうという活動です。

早速、下記の2社が名乗りを上げてくれて、合計100万円に
近い救援資金の供出を額を約束してくれました。

まず最初に名乗りを上げたのが、ドイツのオーガニック業界の
老舗とも言える卸業のヴァイリング(Weiling)さん。

今日送られてきた下記のポスターは、「浜岡の原発停止と
福島、宮城への救援活動が別の二つのものではない」という
ことを明らかに示した、素晴らしいポスターだと思います。





もう一つ、下記のメッセージは140年の伝統を誇るゾーリンゲン
の手作り刃物のメーカー、「風車のナイフ」(Windmuehle)さん。
ここでも「浜岡原発の即時停止」と福島を中心とした被災地の
救援を別々には捉えていません。

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思い遣りの心は、批判精神を閉め出すことではないと思います。
3人の子供の父親として、いろいろな失敗を重ねた上で申し上げ
ますが、この2つの物差しが成り立つ中庸の姿勢は、軽んじる
べきではないと思います。
両方とも大事。そこに僕達の子供達や、日本の将来があると思います。
それは、ドイツでも日本でも決して忘れてはならない原則だと思います。



とうとう送るぞ! 日独市民の声「浜岡原発の即時停止」

2011年04月02日 | 脱原発

「浜岡原発の即時停止」の署名活動を始めて約2週間。
日本とドイツ、500人を超える人達が「原発を必要としない世界」
への想いを、一人一人の様々な人生の中で、その声を届けてくれた。
この500人の言葉の中に一つの主旋律があると思う。一人一人の
考えや意見を読めば読むほど、そのメッセージがリフレインの
ように響いてくる。

「日本もドイツも未来は一つ。地球を壊さずに共存を求めていくこと。
子供達に良いものを残していくこと。未来を信じ、希望のある世界を
絶やさないように。」

(下記は日本に送る前の最終梱包の記念写真です。)

(写真右:高田51歳)「30年前の卒論より重みがあるなあ。
浜岡の山は、万人の力が集結すれば絶対に動かせる。
富士山に比べれば小さい、小さい!」
(写真左:和気28歳)「日本に居るときには気が付かなかった。
原子力について、初めて真正面から考えるようになった。大きな
きっかけを掴んだ。」


下記は「浜岡原発の即時停止」を求める日独市民の声の
パッケージに同封した、静岡県川勝平太知事宛ての要望書全文です。
硬い文章で申し訳ありませんが、できれば一読をお願い致します。


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静岡県庁知事室
静岡県知事 川勝平太様


2011年3月31日
ドイツ・デュッセルドルフ

「浜岡原発の即時停止」を求める
日独共同の署名活動

発起人 高田知行
(ドイツ連邦共和国公認翻訳士)



浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の全号機の運転即時停止を
求めます。


2011年3月11日、東北関東大地震に伴う福島原子力発電所の原発
事故は、世界の原子力利用の歴史において最大規模の惨事となり
ました。今日3月31日の時点においても放射能汚染の危険性は更に
高まっており、同原発事故の技術的収束に関しては一切見通しが
立たない状況です。

福島原発事故による放射能災害は今後、当該震災地域のみに限らず、
関東地域、引いては日本国の自然・生態系を汚染し、国民一人一人の
生活環境・健康に甚大な影響を及ぼすものと予想されています。

この放射能汚染に関しては日本国内のみならず、ドイツを含めた
世界各国でもその汚染の広がりや影響が強く懸念されており、
ドイツの一般市民の方々の間にも大きな不安が広がっています。
日本発の食材・食品等についても具体的な規制が行政レベルで
検討され始めている次第です。

このような中で、原子力発電所の安全性自体が国際的に様々な
レベルで議論されています。世界各国で原発自体についての見直しの
気運が高まり、過去2週間の間に建設計画や運転計画の凍結など、
具体的な措置に踏み切った国々があることは御承知の通りです。
とりわけドイツ連邦共和国におきましては、老朽化した原子力
発電所の3ヶ月間におよぶ即時運転停止と共に、安全基準自体の
根本的な再検討及び現状設備の安全性の徹底的検査が政府によって
決定されております。



今回の東北関東大地震の規模及びそれに伴う福島原発事故の
重大さは、今までの一般の想像を遥かに超えるものでありました。
この非常事態の中、浜岡原子力発電所の立地する東海静岡県一帯
には、以前からM8級の東海大地震の発生が確実なこととして予想
されています。さらに浜岡原子力発電所のサイトは、この東海地震の
予想震源地内にあります。

上記のことから、「2011年3月11日迄の想定条件」を前提とした
浜岡原発の安全性の主張及びそれに伴う運転の続行は、決して
許容されるものではありません。これは私発起人個人の考えではなく、
今回の「浜岡原発の即時停止」を求める署名活動に賛同した日本と
ドイツの市民約700人の基本的考え方であります。

日本の現下の状況において、浜岡原子力発電所は運転を即時停止し、
その安全性を根本から見直し徹底的な検討を行うべきものであります。
そしてその検討過程においては中部電力、浜岡原発関係機関、管轄・
行政機関を超えて、地震学者、原子力利用の専門家、学識経験者、
市民団体等を含めた広範囲かつ詳細な議論が行われるべきであります。

来るべき東海大地震の際の原発事故予防措置、現在の非常事態下に
おける国家的安全措置として浜岡原子力発電所の運転は直ちに停止
されるべきです。このことを、私発起人及びこの署名活動に賛同した
全ての日本の市民及びドイツの市民が要請致します。

なお、この「浜岡原発の即時運転停止」を求めての署名活動の内容
及び結果は、日本語とドイツ語の二カ国語インターネットサイト
「Atomfree-eastwest」に全て公開されております。

また、ドイツの国営テレビ及びラジオ放送(WDR, ZDF)、日刊紙
(NGZ, Süddeutsche Zeitung)等においてもこの浜岡原発の問題
及びその即時停止を求める私達の活動については既に報道が行われて
おります。

浜岡原発の運転を続行すること及びそれに伴う原発震災の可能性、
危険性は今や日本のみの問題ではありません。国際的な問題で
あります。
今後ドイツにおいて、浜岡原子力発電所に関してますます関心が
高まることは必至です。私達も日本の各組織のみならず、ドイツの
各種市民団体、社会組織と協力し、浜岡原発運転中止を国際的関心事
として強力に訴えかけていきます。




この同送しました約500通に及ぶ浜岡原発の即時停止を求める
日本とドイツの市民の声及びこの要請書につきましては、御熟読
の上、真剣なる御検討をお願い申し上げます。
その上で、静岡県知事としての公式の回答を下記の宛先にEメール
及び郵送で御送付下さいます様、宜しくお願い申し上げます。なお
御回答につきましては4月20日迄に御連絡承りたくお願い致します。

御回答の有無及びその内容につきましては、日本とドイツの署名
された全ての方々、及び、浜岡原発について報道を行っている
ドイツの全ての機関、関係市民団体、社会組織に連絡し、公表
いたします。




2011年3月31日
発起人 高田 知行
(ドイツ連邦共和国公認翻訳士)
Tomoyuki TAKADA
Elisabethstr.11       Tel:0049-(0)2131-125 9477
41564 Kaarst-Büttgen      Fax:0049-(0)2131-125 9494
Germany                             Email:hamaoka.stop@googlemail.com
                                           takada916@googlemail.com



同送資料:
① 日本とドイツの署名者の見解・意見(約500件、700人の署名の複写)
② 浜岡原発の即時停止を求める独文公開趣旨書
③ 独日刊紙「Frankfurter Rundschau」 浜岡原発の地震学的背景の説明記事
④ 浜岡原発の即時停止を求める署名活動に関する記事(1):
  日刊紙「NGZ」
⑤ 浜岡原発の即時停止を求める署名活動に関する記事(2):
      日刊紙 「Süddeutsche Zeitung」


(上記写真は、静岡県知事宛に送った市民の声パッケージの
内容一覧です。)