偶然、目にした「 長い冬の夜、星空の夜」という
ドイツの無名詩人の訳詩です。
長い冬の夜、星空の夜。
銀河系にひとり、闇は無く、星座達が輝くばかり。
僕の中にある多くの夜空。
昔からの恋人の柔らかい手を握る時、
妻の背中に頬を寄せる時、
静かな雨が激しく降り注ぐ時。
言葉が消えていくような夜。
行き着くところのない風の歌。
(月夜の写真。これも人の心の中に映る夜空の一つだろう)
偶然、目にした「 長い冬の夜、星空の夜」という
ドイツの無名詩人の訳詩です。
長い冬の夜、星空の夜。
銀河系にひとり、闇は無く、星座達が輝くばかり。
僕の中にある多くの夜空。
昔からの恋人の柔らかい手を握る時、
妻の背中に頬を寄せる時、
静かな雨が激しく降り注ぐ時。
言葉が消えていくような夜。
行き着くところのない風の歌。
(月夜の写真。これも人の心の中に映る夜空の一つだろう)
夜中の一時。家族と夕食を食べ終えた後、 一人でいつものように明日の
昼御飯や夕御飯の下ごしらえをして今、ようやく終わった。
天然真昆布でゆっくりとった昆布出汁に原木干し椎茸の戻し汁を合わせて
精進風のしっかりしたベースストックを作る。普段ならば昆布と鰹の出汁
にするけれども、今年はドイツの人にも美味しく出来るノンオイル、ノー
ミルク、ノーエッグの野菜料理、和風ベジタリアンというのが一つのテーマ。
少しマクロビオティックな感じもするけれど、この精進ベースで、今日の
夜は庭で採れた菜の花のようなブロッコリーと大葉春菊を炊くことにする。
その前に暖冬のおかげで温室の隅に枯れ残っていたトウガラシの葉っぱを
摘み取り、もうずっと前に亡くなった浅草のお婆ちゃんが作ってくれた
大好物の葉唐辛子の佃煮風を炊いて、その残りの汁も付け足す。さらに
もうひとつ味のコクを出すのに、日本から持ち帰って冷凍しておいた
とっておきの油揚げを取り出し、細く小さめに切って一緒にする。
その傍らで、去年の秋に始めて庭の菜園で採れた日本産の小ぶりの
栗カボチャもたっぶりの純米酒と少しの本みりん、大久保さんの薄口
醤油少々で、小鍋にかけておく。ついでに白菜と油揚げの煮浸し風の
和風スープも作り、妻と子供達も昔から好物でいつもよく食べてくれ
たなあとふと思う。
時々、お酒や赤ワインに手をのばしながら、さらに一品、残っていた
おヒョウの切り身を塩麹漬けにするのを止めて、牛蒡と少々の千切り
生姜と一緒にしっかり味の煮付けにする。
硬くなった腰を伸ばしつつ台所の片付けをしながら、よしだよしこ
さんのCD、いつもの「アシオト」をかける。
いい曲だと思う。素敵な人だ。
僕は毎日、仕事と料理を作るばかりの生活。異国の土地で上手くいか
ないことも多く、友達も本当に数少ないが、自分が決めたことが大半
で人生を送れることは有難いことだと、こんな夜はふと思う。
妻はもうとっくに寝ているだろう。僕も明日は早起きしようと思う。
少しづつのことが、心愉しく毎日の生活に役立ち、自分の個を超える
ようなライフワークにつながれば、これはとても幸せなことだ。
翌日のお昼ご飯に家族で食べました。
お昼ご飯の時に、思いつきで作った一品。美味しかったです。
白菜と浅利と、庭でとれたシシトウの炒めもの。
(和食とイタリアンのミックスを狙いました。)
年末年始でオランダから戻ってきている長男。
ここのところ、毎日、「パパの作る日本のご飯」を食べられるので
嬉しそう。
明けましておめでとうございます。
今年の僕のテーマは「ドイツで作る日本のご飯」というタイトルの小冊子、
初めての「食」の本をドイツ語で書くことです。
まずは家族、3人の子供達の
ために。そして、ドイツの食べることが好きな人達、毎日の食事や健康を
大切にする人達に役立つ本になればと思っています。
その準備も兼ねて、今年は、我が家の「ドイツの和食」を定期的に書き綴ろうと
思います。
健康で良い一年でありますように。グーテン•アペティート!!
お雑煮代わりの年明け蕎麦。
ドイツの大晦日は友達や親戚と集まりワイワイガヤガヤのイベントで、
子供達も外に遊びに行ったりで、年越し蕎麦には気が向かないことから
年明けのお蕎麦になったようです。夜更かしの後の元旦、家族皆で眠気眼で
準備します。
元旦には毎年貴重品のお餅を焼きます。
今年は新しいガスコンロが手に入り、とても旨く焼けたようです。
磯辺だけでなく、きな粉餅も作りました。
下の娘は、磯辺巻きよりきな粉の方がお気に入り。
「何から出来てるの?」の質問に「煎った大豆からだよ。」と
答えると、「日本の食事には本当に大豆の役割が大きいね」と
なかなか見事な返事が返ってきました。
焼き餅、きな粉餅の箸休めに、年末から浸けてあった白菜漬けを
切りました。
今年はクリスマスも暖かく、拍子抜けでしたがようやく少し寒く
なってきました。ドイツでも最近は白菜が当り前にあります。元々、
寒冷な土地なので干物や漬物作りには本来適した土地柄なのではと
思っています。実際にサーモンやカレイの干物は市内のアパート
住まいの頃からよくベランダで作っていました。
ちらし寿司
。お煮しめやおせち料理を作るのには、なかなか手が届き
ませんが、お正月には手作りの御馳走をという気持ちは変わりません。
マグロの漬け、サーモンの酢締め、ニシンの塩漬けの酢洗い等、ドイツで
いつも手に入る魚を中心に、ショウガ、紫蘇、海苔、胡麻などを散らした
てこね寿司のようなちらし寿司です。
アンポ柿のデザート。
干し柿を見ると40年以上前、子供の頃の冬のおやつや木登りして
渋柿をかじったことなどを思い出します。日本から持ち帰った
アンポ柿は貴重品。器に盛り付けて皆で分け合いました。
年末から食卓の上に置いてある花瓶 - 門松代わり
?!
河和田塗りの漆盆の上に日本から持ち帰った柚子の実、稲穂、
クリスマスのもみの木の緑など。知らない内に門松代わりの
風景を見立てていたようです。
今年の仕事を進める時にも「食は家庭にあり。」をいつも大切に
したいと思います。今年も健やかで良い一年になりますように。