春を想うサラダ、再び!

2018年01月28日 | 毎日の食卓

「春を想うサラダ!」

ちょうど一年前のレシピだろうか。

今年の冬は昨年と正反対。庭の桜の蕾までもうふくらみ始めている。

全くメモを取らないせいか、それとも、夕ご飯の時にお酒を飲み過ぎる
せいか、自分で作った料理もレシピも次々に忘れていく。この世は、
万事無常のこととはいえ、、、。

今年の一年の計は、丁寧に料理を作り、そのお皿のスケッチやレシピの
メモも愉しく、ゆっくり作ること。
万事無常のこととは言え、今、此処に心をこめること。

そんなことを思いつつ、この頃、先ずは積年の課題、キッチンや食材の
大片付け。

過去に向かい合わずば、未来はあらず、、、⁉︎

 

 

 


ライン川の冬の風景ー「キュッパースのお婆ちゃんとの想い出」

2018年01月20日 | ドイツの暮らし

全長1233㎞、スイスに源を発し、ドイツ・フランスの国境を北に流れ、
ケルン、デュッセルドルフを経て、オランダ・ロッテルダムで北海に
流れ込むヨーロッパの大河、ライン川の冬の風景。

第二次世界大戦後、地球温暖化が始まる前、この大きな川が凍り付き、
「スケートで渡れたこともあったのよ!」
と、ビー玉を引き伸ばしたような、丸くて大きな近眼鏡のキュッパース
のお婆ちゃんが、日本から初めて来た若い学生、下宿人の僕にゆっくり
ゆっくりと話しかけてくれたのは、もう35年程前のこと、、、。
そうそう、話に夢中になると、必ずその大きな眼鏡を丸い鼻の先から
右指でひょいと持ち上げていたっけ。

今日は、雨の日の土曜日。

キュッパースのお婆ちゃんも若い娘さんの頃には春に咲く花のような
姿で、後のご主人と座っていたのだろう、デュッセルドルフの旧市街の
古いカフェ。耳をそばだてれば、ライン川の流れが聞こえてきそう。

久しぶりに座った木の机。壁紙代わりのヨーロッパの美術館の
プラカード。マティスやピカソ、そして、まだそこそこ若かった
ヨゼフ・ボイスも皆、今は故人となり、歴史の墓場の向かうから
ひょっこりと顔を覗かせている。

でも、うちのエファさんは昔も今も僕の前に座っている。
30年前には僕らも手を取り合っていたのだろうか?
今日はだいぶ退屈そう。
キュッパースのお婆ちゃんに初めて紹介した日のことも、
もう覚えていないのかもしれない。

僕は少し離れた席で、二人の「春の日に咲く花」の
昔を想い出している。
秋桜の咲く時はあるのだろうか。。。