「人生3回目のお菓子レッスン」

2018年06月15日 | ドイツの暮らし

今日はお菓子コースの日。
人生三回目のお菓子レッスンでした。

今回のテーマは、今が旬のドイツのいろいろなベリーを載せた、
本格的なミニタルトです。

その後は自家製グラノーラも作りました。
これは元々はドイツの70年代に若者達が再発見した農民の伝統食
ミユースリの発展版です。

今回も先生の説明と周到な準備におんぶにだっこですが、
お菓子作りの楽しさが少しずつわかって来た感じです。

また、来月が楽しみです。

 


僕の暮らしの中の「メードインジャーマニー!」

2018年06月14日 | ドイツの暮らし

日本からドイツに戻ってちょうど一週間。
その間に南ドイツ・フランケン地方への出張4日間。
食べるものも飲むものも、僕の気持ちもまたすっかり
メードインジャーマニー!

出張中は毎日、朝早くから夕方までずっと仕事。
その後は直ぐに一人で森の中の屋外プールに直行し、
大きく伸びをして、何度も大空を仰ぎ、夕方の太陽をたっぷり浴びる。

一瞬、ぶるっとする冷たい水の中に飛び込んで、1000m程、
クロールで泳ぐ。
静かな幸福感。

そしてひとりの夕飯。
南ドイツの村の地ビール。今が旬の白アスパラのクリームープ。
ドイツの伝統的肉団子(これが戦後、世界中に広まったハンバーグの
元祖だろう)にグリーンペッパー・ブラウンソースをかけて。
或いは仔牛のカツに粗挽きソーセージ、じゃがいも団子にソースを
たっぷり等など。

中世からの古い村には、石畳の道を走る自転車がよく似合う。
そして透き通った高い空。
きらきらと輝く若葉の光と影の間を吹き抜けてゆく、柔らかな風。

上下や男女の違いに左右されずに、分け隔てなく使える言葉達。
はっきりとした表現、ひとの表情。どんな時でもその人のままで
あり得る可能性。

僕のふるさとはいつまでも日本だけど、僕には、このドイツの国で
35年の間に自然と身についたものや、好きになったものが沢山ある。

 

 


夏がもうすぐやって来るー5月の風景

2018年05月16日 | ドイツの暮らし

【5月16日】

「青緑 若者たちの夏すだれ」

あぁ、これは人生の初夏のような風景だなぁ

デンマークから戻ってきている次男、健と中学時代からの親友、
背の丈2mを超えるアレックス君の二人が、今日は自宅の食堂の
衣替えを手伝ってくれました。

---------------------------------------------------------------------------

【5月17日】

ドイツで見つけた夏の幸せ、「僕のコート・ダジュール」。

毎年、5月半ばからの3ヶ月半、屋外の水泳シーズン。
僕のドイツの地中海。
朝夕の太陽の光。水の中から仰ぐ蒼色の大空。

幸せとはこういうことを言う。陸上ではまだ少しびっこだけど、
水の中では自由だ。
今日はクロールで1000メーター泳いだ。
今年は素晴らしいスタートだ

 



「ドイツの庭でー人生の時間を愉しむ、幾つかのこと」

2018年04月23日 | ドイツの暮らし

【2018年4月18日】

「庭と親しむことは、人生の時間を愉しむ最も素敵なことの一つ。」

昔、文学部の若い学生だった頃、イギリスの詩人か、随筆家が
そんな文章を書いていたのを思い出す。

今まで気がつかなかったけれど、本当は桜の花々が散る頃に、
春は満開に。
ピアニッシモからクレッシェンドへ。

山椒の微かな蕾、青・紅もみじの若葉、ローズマリーの小さな花弁、
そして、葉桜の木の下に咲き始めた名も知らぬ白い花。
今まで気がつかなかった、僕の庭の、沢山の春の担い手達。

漆の中ですっかり時間を忘れてしまった秋の葉の上に、
一人一人の春の使者たち。

……………………………………………………

今日の午後、突然やってきた陽春の日射し。
その下でこうして座っていると、

「あぁ、僕は会社員や組織に勤める人として生きてなくてよかった。
 自営業で本当に良かった。」

「人生、今日みたいに素敵な日には、
 いつでも仕事をほっぽらかしに出来る。」

とつくづく思いました。

英国の文学者が昔、書いていた「庭に親しむことの愉しさ」は、
外の時間や決まりごとに左右されない、内心の自由や人生の
落ち着いた観察眼を其処に含んだ言葉なのだろうと、
少し得心がいきました。

今日は良い日です。

-------------------------------------------------------------------------

【2018年4月22日】

ドイツの春の暮らしで、好きなこと。
素敵なこと。

野菜料理。柔らかい緑の風。
透きとおった青い空。

庭で仕事のふりしてぼーっとしていること。

 
 
 

-------------------------------------------------------------------------

【2018年4月23日】

友達を呼んで、春のご飯。
一年がめぐって、今年も春。

日本から来た山椒の木が、今年も見事に蕾をつけた。
ご飯を食べにおいでよ。

筍もワカメも無いけど、木の芽和えも出来ないけど、友達がいるよ。

美味しくて、皆んなが喜ぶように!

まだ陽の高い夕刻から始めて、日付が変わる夜中まで。

よく食べて、話して、大分飲んで、、、

あれあれ

「来年は皆んなで日本に行こうよ」

なんて話してるよ。

ドイツで作る日本のご飯。
一年に一度の山椒の蕾。
春の愉しく、幸せな一日を有難う!

 
 

 

 


ライン川の冬の風景ー「キュッパースのお婆ちゃんとの想い出」

2018年01月20日 | ドイツの暮らし

全長1233㎞、スイスに源を発し、ドイツ・フランスの国境を北に流れ、
ケルン、デュッセルドルフを経て、オランダ・ロッテルダムで北海に
流れ込むヨーロッパの大河、ライン川の冬の風景。

第二次世界大戦後、地球温暖化が始まる前、この大きな川が凍り付き、
「スケートで渡れたこともあったのよ!」
と、ビー玉を引き伸ばしたような、丸くて大きな近眼鏡のキュッパース
のお婆ちゃんが、日本から初めて来た若い学生、下宿人の僕にゆっくり
ゆっくりと話しかけてくれたのは、もう35年程前のこと、、、。
そうそう、話に夢中になると、必ずその大きな眼鏡を丸い鼻の先から
右指でひょいと持ち上げていたっけ。

今日は、雨の日の土曜日。

キュッパースのお婆ちゃんも若い娘さんの頃には春に咲く花のような
姿で、後のご主人と座っていたのだろう、デュッセルドルフの旧市街の
古いカフェ。耳をそばだてれば、ライン川の流れが聞こえてきそう。

久しぶりに座った木の机。壁紙代わりのヨーロッパの美術館の
プラカード。マティスやピカソ、そして、まだそこそこ若かった
ヨゼフ・ボイスも皆、今は故人となり、歴史の墓場の向かうから
ひょっこりと顔を覗かせている。

でも、うちのエファさんは昔も今も僕の前に座っている。
30年前には僕らも手を取り合っていたのだろうか?
今日はだいぶ退屈そう。
キュッパースのお婆ちゃんに初めて紹介した日のことも、
もう覚えていないのかもしれない。

僕は少し離れた席で、二人の「春の日に咲く花」の
昔を想い出している。
秋桜の咲く時はあるのだろうか。。。 


「クリスマスの朝の、暖かな光」

2017年12月26日 | ドイツの暮らし

今日はクリスマスの朝。



24日のイブから26日まで、この3日間はまるで昔の日本の三が日のよう。
街は静まりかえり、あちこちに散っていた家族もまた一つに集まり、
この一年を振り返り、時計の存在も忘れてのんびりと。


 

一週間に一つずつ灯されていくアドベントの蝋燭は、イブが過ぎても
これからまだ毎日、当分、皆んなの食卓を飾り、暖かな光を投げかける。

ドイツで30年余りを過ごし、僕の心もこの数年、ようやくその意味を
感じるようになってきた、と思う。
 


「クリスマスイヴまであと数日-村の小さなマルクト」

2017年12月20日 | ドイツの暮らし

12月末の水曜日。
ドイツの冬。クリスマス・イブまであと数日。



もう誰もが仕事よりも、歳納めの気分だろう。
僕も昨日は夜中の二時まで今年最後の仕事の話をしていた。

日本の東北や北陸地方の冬の空を思い出すような曇空、寒気の中、
家族五人でかれこれ20年余り暮らすことになった僕の小さな村の、
水曜のマルクトに足を運ぶ。




ここはドイツの何処にでもあるような、少し退屈な都市部郊外の村だ。
それでも、日本から戻って来ると数日は、よく知った国を歩く旅人、
その国に多くの知り合いがいる異邦人のような気持ちになる。
僕は何年も親しんだ風景を見つめ直し、ポケットのカメラを取り出す。

いつも行く有機無農薬の農家の屋台。






ヨーロッパの北国の冬野菜を買えば、そのまま、無造作に次々に
大袋に投げ込んでくれる。日本のスーパーの行儀よく、一つ一つ
包装されていたキレイな野菜達とは大違い。



僕も今日の夕餉の支度に買い求めた色々な冬野菜を無造作に
袋の中にしまい込む。
この大きな赤いパプリカ、これは昔はドイツの
冬には無かったな、、、。



今日はどこを向いても、クリスマスの飾りが目に飛び込んで来る。
外国で勉強する三人の子供達もこの数日で全員、顔を揃えるだろう。
昨日、デンマークから一足早く戻って来た次男、妻と僕だけでは
もう食べることもない肉料理を、今晩は作ってやろうかと思う。

他の知り合いの屋台も覗き歩き、互いに年末の挨拶を交わす。
「良いクリスマスを!良い年を!」




 

買い物の後、村のパン屋の隅でコーヒを飲みながら暖をとる。
「来年からの仕事はどうしようか、、、。」
「自分もそろそろ、これまでの仕事の納め時だろう、、、。」

もうすぐ新しい年、新しい人生の時機が始まる。 


ドイツの『集い』ー 暮らしの中の祝祭

2017年11月07日 | ドイツの暮らし

ドイツの暮らしで僕が素敵だなと思うこと好きなこと、ないし、
僕の最初の半生を送った日本では自らはあまり経験したことがなく、
今も自分の中に自然体で有る訳ではあまりないけれど、
「これは良いなぁ〜」と思うこと。

友達や家族が集まって、幾つになってもその人の誕生日を手作りで
皆んなでお祝いし、そのお祝いが同時に友達や家族の大切な集いで、
「今日は集まって、皆んなで沢山の時間をしっかり過ごそうよ!」
という時間への感覚、すなわち、皆で作り出す、暮らしの中の祝祭の
時間に対する、はっきりした意識。

それは、誕生日にレストランに行ったり、外に美味しいものを食べに
行くのとは、また別物だろう。

自らの時間や手間を惜しまず、他力本願やお金本願でなく、
何日も時間かけて、準備して「今日は良い日だね!」という集い、
その瞬間を作り出すこと。

それがドイツで過去30年間、僕が様々なかたちで経験することに
なった『ホームパーティ』というより、『集い』の姿だ。

昨日はそんなことで、近所の友人仲間の内、三人の、そのうちの
一人がウチの奥さんを含めた合同の誕生会、皆んな、20年を超えて、
優に50代後半以上になった、そこに同時に、ドイツ伝統の一年に
一回の鵞鳥のローストを食べる会が重なって、皆でワイワイガヤガヤ、
沢山食べて、沢山話して、しこたま呑んでの朝の三時までの楽しい会
だった。

暮らしの文化の姿はいろいろだ。
そして、その何処でも個々の生活のしんどいことや苦しいことなどは
互いに共有することはなかなか出来ないけれど、本物の笑顔や人生の
愉しさを分かち合えられれば、それはそれだけでもう人生の幸福の
一つだろう。

 

 


「ワン ワールド・ワン クライメート!」

2017年11月04日 | ドイツの暮らし

「ワン ワールド・ワン クライメート!」

今日はウチの奥さんと一緒にドイツの旧首都ボンに来ています。
脱原発の波も収まったドイツで、久しぶりに大きなデモです。

来週の月曜日から始まるドイツ、ボンでの気候変動会議に向けて、
ドイツの多くの市民の路上で意思表明です。
今までの脱原発のデモと比較しても、今回の気候温暖化のデモには、
ドイツの若い世代の参加が多く、それは当然でもあり、嬉しいことです。

残念なことは、僕達のゲストハウスの日本の若い人たちに声をかけても、
あまり大きな興味を持ってもらうことができなかったことです。
僕にも説得力が足りないのでしょう。

それはそれとして、僕達の属する国籍や住む地域に関わらず、
まさにこれからの地球の未来、僕達全ての暮らしの10年、20年を、
そしてその後の世界を左右する本当に大切なテーマです。

「ウィ ァー ヤング。

ウィ ニード ザ ワールド  ❣️

と書かれたプラカードを掲げる若者達!

そうだ、その通り❣️❣️

「ワン ワールド・ワン クライメート!」

 

 


デュッセルドルフのギリシャ料理屋さん

2017年10月28日 | ドイツの暮らし

「ヨーロッパ」という言葉は、「アジア」というほどに古く、
深く、幅広い。

デュッセルドルフで最近評判の、オリジナルなギリシャ料理の店。
ほとんどのテーブルがこの過去50年ほどの間にギリシャから
ドイツに仕事を求めて移住してきた人達、その2世、3世の人達で
占められている。

現代ドイツの中にある、ヨーロッパの中の多くの異文化の沢山の
小宇宙。

ドイツ人と日本人の夫婦の僕らは、今晩は西ヨーロッパのアジアの
異邦人。

 


沢山の秋

2017年10月28日 | ドイツの暮らし

今日は、家の中にも外にも沢山の秋。
土曜日の午後。
いつものように村のプールから戻ってきたら、
僕の前には小さな幸せが沢山あった。

-----------------------------------------------------------------------

昨日の夜は秋の嵐。
一夜明けての午後。

根元から折れた大きな松の枝を片付けたり、
散り去った紅葉の葉を集めたり。

春夏秋冬の有難さを思う時。



デュッセルドルフのアイスクリーム屋さん

2017年10月28日 | ドイツの暮らし

僕の長く住むドイツ・デュッセルドルフで最近見つけた、
とても美味しいアイスカフェ、
「ミスタートッティのアイス工房」( „herrtotti‘s Eis-Manufaktur“)

左側が今年の10月3日、東西ドイツ統一記念日に初めて食べた時の
アイスクリーム。

そして下の写真。
今日はその時食べそこなった、焼きたてのワッフルに生クリームと
チョコレートソースにプラムのコンポート付きの超豪華版を頼みました。

そのついでに左の写真のお姉さんに『この前初めて来た時に撮った
写真だよ!アイスも貴方も素敵だね❣️」と見せてあげたら、
お店の主人のトッティーさんと一緒にとても喜んでいたので、
早速その場でメールでプレゼントしました。

デュッセルドルフに来た時は是非、試してみてください!
アイスやお菓子の材料もとてもきちんとしていますよ。

 

 


Goldener Herbstードイツ語で「黄金の秋」

2017年10月15日 | ドイツの暮らし

【10月14日】

今週末は素晴らしい天気。秋の陽光の、それは綺麗なこと!

 

-------------------------------------------------------------------------------------------

【10月15日】

「黄金の秋」(goldener Herbst)と言う表現があります。

今日の土曜日は、まさにそんな光りの一日です。それで、キッチンの
下仕事をなるべく、外で、庭ですることにしました。

今は夕方の6時、秋の陽光を惜しんでいます。
気持ちいいなぁ〜!

-------------------------------------------------------------------------------------------

【10月15日の朝】

日曜日の朝、いつものようにプールに行く途中に見た風景。

村のサッカーチームの子供達。

僕が住む5000人くらいの村に3.4歳のバンビチームから
40代の壮年チームまで、6つくらいのチームを抱え、
クラブハウスまで持っています。
そんな村がドイツには何千、何万とあります。まさにサッカー
王国ドイツの基盤です。そして、さらにそれよりも現代ドイツの
地方分立、分散性の象徴です。

そして、プールの入り口前に停めてあったお父さんと娘さんの
ペア自転車。今日は二人で水泳に来たのでしょう。

どちらの風景も、ドイツの今の社会が、毎日の暮らしを大切に
している部分だと思います。