ドイツ・ゾーリンゲンの小さな手作りの刃物メーカーと、日本の
刃物職人さんとの仕事、共同作業を始めて、15年余り。
日本の料理用刃物の主要な産地は大阪堺、新潟三条、岐阜の関、
そして福井の武生といろいろありますが、その中でも、もう10年来の
付き合い、ドイツでも日本でも実に良い飲み友達であるのが、
武生ナイフビレッジの加茂さん。
昨日はゾーリンゲンでの刃物講習会、ドイツのプロの職人さん達への、
日本式の研ぎ直し指導の中日。
工房での気の張った仕事の後は、加茂さんと僕の村の自宅に戻って、
「よし、今日はもうノンビリ、終わりの夏の晩を楽しもう!」と
いうことで、うちの奥さん、プラス、料理の女性スタッフ、さっちゃんも
りょうちゃんも加わって、美味しい料理を作ってくれました。
普段は男ばかりに囲まれた職人、加茂さん、今日は素敵な女性に囲まれて、
夜中まで刃物談義、ワイン談義に花が咲きました。
(刃物好きな方、加茂さんの日中の仕事ぶりも後の写真で載せてあります。
覗いてみて下さい。)
もちろん、ここに堺の研ぎ師、美食酒豪の山本さん、日本海の肴を
語り出したら止まらない三条ダントツの刃物鍛治、日野浦さんが加われば、
こんなに楽しいことはない。
各々に10年、15年の思いや、工場や飲み屋でのやりとりがあります。
さて、各々が40代で知り合った僕たちも皆、もうすぐ60代に。
和食や日本の刃物を取り巻く環境も、その間に大きく変わりました。
三人の職人さん達の仕事先も日本の海を越えて、世界各国に広がっています。
おーい、山本さん、日野浦さん、
いつか、また、全員でドイツでゆっくりと一晩を過ごしたいなぁと
しみじみ思う晩でしたよ〜。