「よし、やっぱり免許をとろう!」②

2018年05月30日 | 毎日の食卓

今、京都に戻っています。

幕末から明治期への転換、そのゆかりの地、京都岩倉で僕も自分の
クルマ鎖国60年を終え、自らの文明開化、現代化を目指し、
小学校入学の時のようにワクワクし、緊張感を持って教習所スタート
してはや四日目。

しかし、やはり旧式の頭と硬化した身体能力には、最新技術の習得は
生半可ではありません。

それで今日は京大農学部横のハリーナさんで玄米御膳と豆乳チャーイで
英気を養い、たっぷり愚痴もこぼしてきました。

その後、小雨降る中、梅雨入り前の吉田山を抜け帰路につく途中、
やはり、人は徒歩で歩くものと思い出し、家に着いても、玄関前の
自転車二台が無言で暖かく、僕を待っていてくれたように感じました。

今はまだ車の免許は坂の上の雲、手が届きそうに見えて、
遥か彼方の存在。

そして、免許を取ってもあまりそれに毒されず、いざという緊急の
時に役立つ西洋医学のような気持ちで、自らの旧式の移動法を
今後も尊び、大切に親しくしていこうと改めて思いました。

もちろん、幾つになっても新しいことに取り組むこと、
未知の体験をすること、それ自体はとても楽しいことです。 

 

 

 

 

 

 


「よし、やっぱり免許をとろう!」①

2018年05月26日 | 随想

この前、右膝のリハビリの帰りに立ち寄ったピザ&パスタ屋さん。
実にイタリアンなクルマ。
「これはいいなあ、素敵だなぁ〜!」
それに白いスクーターも、「ローマの休日」のオードリーヘップバーンが
二人乗りしていたような感じだし……

「よし、やっぱり免許を取ろう!」

今、ドイツからの乗り換えでヘルシンキにいます。
日本まで後、9時間です。今年初めての、半年ぶりの京都。
今回の10日間のテーマはまさにクルマ。
吉田山から岩倉の教習所にまずは仮免目指して毎日、毎日、通います。

昔なら50の手習いとでも言ったのだろうか?
どっこい、好きこそものの上手なれ。
意思あれば道あり、青年よ大志を抱け、初志貫徹、老年の恋、
全ての道はローマに通ず。直進あるのみ。
後進はタブー、スピードだけには気をつけよう。

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京都の友人、知人の皆様、お久しぶりです。

今年初めての京都です。学科も技能も終わった午後、夕方からは毎日、
僕はいつでも空いています。「会えたらうれしいなぁ!」

声をかけてくださいね😘
もしよければ、覚えたての右ハンドル、左折、右折、安全運転の
コツも伝授します!?

 

実は、ちょうど一年前にも、ドイツで免許に挑戦しようと思い立ったことが
一度あります。こんな気持ちでした。

「57歳の夏。

僕達の家族五人の中で唯一人、ドイツ国籍も選挙権も自動車免許
もなく、それでも大過なく満足して、ドイツで30年以上過ごして
きました。
ところが、今年の春、いよいよ今後の人生のために「クルマの移動
の自由、自主独立性」は確保しようと思いたちました。… 」

 
 
と大げさなタイトルをつけた文章も記していたのですが、見事に挫折。
学科も技能もほとんど通わずに一年が過ぎてしまいました。

今回は母国、日本での挑戦。必ずやと思っています。 

 

 

 


「白アスパラガスに、黄金色の溶かしバターをかけて」

2018年05月20日 | ドイツ・ヨーロッパの「食」

初夏のドイツの風物詩。

ふっくらと炊けた白アスパラガスに、黄金色の溶かしバターをかけて。
もちろん、軽く塩茹でした、小ぶりの新じゃがを添えて。

僕はそれでもう十分だけど、初夏のお祝いの食事だから、
今日は少し豪華にウィーン風カツレツを一枚つけて。

デザートはもちろん、採れたての小さな苺で作った、自家製の
ストロベリー・ババロアケーキ。

白アスパラガス&新じゃが&イチゴ。
ドイツ全国、何千の街のレストランで、何万の村の食堂で、
週末の何十万の家族の食卓で、何百万人のドイツ人の胸を踊らせ、
虜にする、初夏の黄金トリオ。

「ドイツ料理が美味しくない」など、誰が言い始めたことなのだろう?

 

 

 

 

 

 

 


夏がもうすぐやって来るー5月の風景

2018年05月16日 | ドイツの暮らし

【5月16日】

「青緑 若者たちの夏すだれ」

あぁ、これは人生の初夏のような風景だなぁ

デンマークから戻ってきている次男、健と中学時代からの親友、
背の丈2mを超えるアレックス君の二人が、今日は自宅の食堂の
衣替えを手伝ってくれました。

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【5月17日】

ドイツで見つけた夏の幸せ、「僕のコート・ダジュール」。

毎年、5月半ばからの3ヶ月半、屋外の水泳シーズン。
僕のドイツの地中海。
朝夕の太陽の光。水の中から仰ぐ蒼色の大空。

幸せとはこういうことを言う。陸上ではまだ少しびっこだけど、
水の中では自由だ。
今日はクロールで1000メーター泳いだ。
今年は素晴らしいスタートだ

 



ドイツの五月は東と西との出逢い ー 美味しい、愉しいみんなのご飯。

2018年05月06日 | 毎日の食卓

詩人ハイネが「こんなに美しい季節があるだろうか」と謳った
ドイツの五月。
そんな初夏の夕べに、たまたま見つけた、東と西との「食」の出逢い。

「ローズマリーの花と山椒のつぼみのピザ」

ハイネの言葉ではないけれど、
「こんなに香しく、美味しいピザがあったのだろうか?」
と思うくらい、素敵でした。


庭で見つけた東西のハーブの偶然のアレンジです。

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「レンティル豆と香味野菜の和風ボロネーゼ」をサラダ菜で手巻きにして。

アボカドスライス、パブリカのあっさりマリネ、セロリの根の炊いたん、
吸い地につけたインゲンなどを、好き好きでトッピングして、最後に
レモンと良いオリーブオイルをちょっとたらして、すぐさまガブリと
食らいつくのです。

僕の家ではみんなが大好きな、オリジナル・フィンガーフードです。
野菜だけのヴィーガン料理ですが、食べ応えも十分あって、本当に爽やかで、
春から夏への美味しい一皿です。

冷たい白ワインや薄紅色のロゼと合わせると、とてもいい感じですよ。
家族や友達との愉しい、幸せな一晩に!

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「初夏の日の幸せ」

今日はアドレアーノ夫婦と一緒のご飯。
ジャパニーズ&イタリアンで、皆んなで集まってワイワイ夕食会。
僕達がイタリアの地方料理の美味しさと沢山のワインの飲み方、
愉しさを教わった大切な友達。

互いに食べることも作ることも大好きで、ドイツやイタリアでかれこれ15年、
何度一緒にご飯を食べたろう。
家族皆んなの友達アドレアーノ。今日も本当にどうも有難う


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下記はハインリッヒ・ハイネの詩「いと麗しき五月」のドイツ語原文と
その日本語訳です。



"Im wunderschönen Monat Mai, 
Als alle Knospen sprangen, 
Da ist in meinem Herzen 
Die Liebe aufgegangen.

Im wunderschönen Monat Mai, 
Als alle Vögel sangen, 
Da hab ich ihr gestanden 
Mein Sehnen und Verlangen."

                                (Heinrich Heine)


「美しく輝きに満ちた五月
蕾達がいっせいに開き始める
そのとき、僕の心の中には
初めて恋が芽生えた。

美しく輝きに満ちた五月
鳥達が歌いはじめたとき
僕はその人へのあこがれ、
想いのたけを打ち明けた。」
                              (僕の自由訳)


いと麗しき五月

なべての莟、花とひらく

いと麗しき五月の頃

恋はひらきぬ

我が心に


諸鳥のさえずり歌う

いとも麗しき五月の頃

われうちあけぬ かの人に

わが憧れを

慕う想いを

新潮文庫 『ハイネ詩集』片山敏彦訳


なお、ハイネのこの詩は、シューマンの『詩人の恋』という連作歌曲のなかにも
入っています。