「ドイツで作る和食のごはん ー 89歳の誕生日に、互いにありがとう! 」

2016年02月02日 | 日本の「食」

今日は義理の母の89歳の誕生日でした。



僕達と同居するようになって約三ヶ月、初めてのお祝いです。

去年は88歳、米寿のお祝いだったのでドイツの旧首都ボンの郊外、
ドイツの戦後史にその足跡を刻む歴史的なホテルに一泊し、その
何十年を女手一人で生き抜き、うちの妻とその弟、二人の子供を
育て上げ、孫たちを常に大切に可愛がってきた、みんなのオーマを
家族全員で祝いました。

今年は長男も末の娘も今日の日に勉強先から戻ってくることが出来ず、
また、義理の母の希望もあり、自宅でひっそりと祝いました。

それでも、夕食作りは僕の当番、和食オンリーのメニューで、腕を
振るいました。今年63歳で定年した妻の従姉妹と89歳の義母、
二人とも舌は生粋のドイツ人、日本レストランに足を運んだことは
まずありません。

最初の入り口のみ少し派手なものをと思い、手料理ではなく、
デュッセルドルフの和食屋の持ち帰り寿司を皿に盛り直し、出来合いの
ものでスタートしました。
その後は、サーモンの酢締め、山芋のとろろ、鶏肉と椎茸の炊き込みご飯、
柚子風味の蕪と豆腐の味噌汁、自家製のお新香三種と、あっさりした構成
で箸を進めてもらい、最後のメインディッシュは少しパンチを利かせ、
贅沢に100%バージンオリーブオイルベースの揚げ物としました。
まずはドイツの伝統野菜、セロリをテーマとしました。



昆布水と白醤油で下煮したセロリ根を厚めに切ってパン粉をはたき、
カツレツ風に揚げて、そこににレモン、パプリカ、ショウガの葛ソース
をかけ、野菜自体の味と旨味を楽しんでもらい、同じ皿に一方では
塩麹と柚子胡椒で一晩マリネした牛肉のセロリ巻のフライを添えました。
これは大好評でした。
次は鳥の唐揚げを胸肉とモモ肉で其々、味付けを変えて山椒風味と
レモンソース味、これも美味しい、美味しいと沢山食べてくれました。
義理の母は、ベットに入る前、妻に「いい息子を持って良かった!」
と言っていたそうです。

妻と来週から三週間、ベトナムに自転車旅行に行く義理の従姉妹にも
定年祝いと念願のアジアの旅の前祝いということで、「今日はお祝いの
料理、しっかり作るよ!」と約束していたので、彼女の大満足、満腹の
笑顔に僕もホッとするとともに嬉しい気持ちでした。

自分で家族に、人のために料理が作れること、そして、本当に料理が
美味しい日本という国に生まれ育ったことを、とても有り難いことだと
実感する一晩でした。


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