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山本 兼一/戦国秘録 白鷹伝

2009年09月13日 | 小説


山本 兼一 著 
 
   戦国秘録 白鷹伝(はくようでん)

                                         
を読みました。


信長の小谷城攻めは苛烈を極めた。

浅井家鷹匠小林家次は、落城の朝、狼を捕獲する白鷹を目撃する。

その白鷹こそ夢にまで見た伝説の『からくつわ』と確信した。

それは城と共に果てる覚悟への餞と思えた。

だが、運命は激変した。

捕らわれの身となった家次に、

敵将信長が、「白鷹を捕らえてみせよ」と告げたのだ。

信長の真意は何か?

家次の矜恃が騒いだ。

ここに、織田家鷹匠としての思いも寄らぬ人生が幕を開けた…。


武田・浅井・織田・羽柴・徳川に仕え

天下一の鷹匠」と呼ばれた小林家鷹の物語。

白鷹鷹匠との誇りをかけた対峙。

白鷹権威・権力の象徴として武将に好まれ、

信長より家鷹の名を 賜った後も、

ひたすら鷹匠としての毎日を過ごす。

お市の方への恋慕、

韃靼人・メルゲンとの交流を織り交ぜ、

戦国の世を乗り越える清冽な生き様を描いています。

鷹狩りについてもいろいろなことを教えてくれる。

戦国武将の興亡を見つつ、

鷹と一体となることのみに専心する鷹匠

地位や名声とは別の価値観によって

生きることの清々しさを教えてく れる作品です。

著者は、この作品のあとに、今週映画が公開された

安土城築城を描いた「火天の城」を発表しました。

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