草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 / 新緑 (九分九厘)

2009-05-15 | Weblog


夏立ちぬきざはし高き金毘羅さん
駕籠かきの汗の金毘羅八百段
新緑の旅に由一の脂絵かな
賢人は襖に涼し応挙の間
順を待つ讃岐うどんに夏帽子
渋滞に若葉の風や息一つ

先週の連休の最中5日に、四国讃岐の金刀比羅宮に行ってきた。ここある寺宝の展覧会が連休末で終わるし、高速千円で車が行けることの欲も絡んでの日帰りの強行軍。応挙、若冲、探幽、それに高橋由一など錚々たる名画に満足してきた。行きの西下りはあっという間の二時間で快調であったが、帰りは渋滞で四時間。まずは、往復二千円の高速料金では文句は言えない旅であった。なお、金毘羅さんの階段の数は正確には786段(悩む)だそうだ。駕籠に乗ると登り片道三千五百円程度で、一段の登るごとに5円位といった勘定だが、まだまだ自分の足で登る元気が残っていた。

尚、<さゆり>さんの句に関しての「エーデルワイス」の写真が、光芒子さんからご提供がありましたので、次に掲載いたします。


 光芒子さんからご提供の「アルプス自生のエーデルワイス」


  光芒子さんからご提供の「マッターホルン」



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15 コメント

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充実の一日でしたね。 (フェニックス)
2009-05-16 14:49:41
九厘様

俳句の後書きを拝見して、びっくりしました。こんな中身の濃いご旅行をたった一日でしてしまわれるなんて...。もっとも土地勘がおありだからお出来になったのだと思いますが。それにしてもご自身でお車を運転されてのこと、心身ともにお若い九厘様に脱帽です。

どのお句にも初夏の旅の雰囲気がよく出ていると思いますが、以下、一口コメントを書き込ませて頂きます。

☆夏立ちぬきざはし高き金毘羅さん
 お写真からこの様子がよく分ります。個人的に、「夏立ちぬ」ということばが好きですし、由緒ある大きなお宮ですが、「金比羅さん」という親しみのある呼び方がいいですね。

☆駕籠かきの汗の金毘羅八百段
 人に駕籠をかかせて登る人はどんな人でしょうか? 止む無い事情がある人は別にして、私のような庶民はかえって疲れると思うのですが...。
 
新緑の旅に由一の脂絵かな
  高橋由一は大変写実的な絵を描く人だったと思いますが、どんな絵だったのでしょう? 油絵を敢て、「脂絵」とされたのには意図がおありなのですね。

☆賢人は襖に涼し応挙の間
 これもどんな絵か知りたいと思います。風神雷神図は確か京都のどこか(?)で観た覚えがあります。「襖に涼し」く居る賢人は誰ですか?

☆順を待つ讃岐うどんに夏帽子
 もう夏帽子なのですね。讃岐うどんは本場ではまだ食したことがありませんが、夏は冷たいぶっかけうどんなど美味しいでしょうね。

☆渋滞に若葉の風や息一つ
 ドライバーの気持ちがよく分ります。でも、目的は終えて、後は帰るだけですからよかったですね。

以上勝手なコメントを書き込ませていただきましたが、金比羅宮について少し調べていると悲劇の天皇、崇徳天皇と深い関りがあることが分り、次の歌も百人一首にあることを思い出させられました。

”瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の
われても末に あはむとぞ思ふ”
(詞花集)

色々勉強の機会を与えていただき有難うございました。改めて、俳句は旅日記としても大変役に立つなあと思いました。

もう一つのお礼は、私の厚かましい願いをお聞き頂き、わざわざ、光芒子様のお写真をご紹介いただいたことです。本当に有難うございました。心よりお礼申し上げます。
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好きな句ほか、コメント (かつらたろう(桑本栄太郎))
2009-05-16 16:38:57
☆夏たちぬきざはし高き金毘羅さん
讃岐の金毘羅さんは、修学旅行の行き先のことが多く、勿論名前は子供の頃から知っておりますが未だ訪れた事はありません。社殿の本殿に辿りつくまでが大変のようですね。息を弾ませて辿り着けばそこは新緑が溢れ、如何にもご霊験あらたかに感じられます。「夏たつ」の季語と「きざはし高き」の措辞が巧みにマッチして、高いところに辿り着いたときの爽やかさが感じられて素敵な句です。気さくに世間からそう呼ばれている「金毘羅さん」との語句をそのまま、使われたのも抜群の思考の柔らかさを感じます。

☆賢人は襖に涼し応挙の間
丸山応挙の襖絵は、中国南宋の題材、「竹林の七賢人」の水墨画ではないでしょうか?まだ実物は見たことがありませんが、京都、建仁寺の「風人雷神図」は美術の教科書に掲載されるほど有名です。この「竹林の七賢人」の図柄も昔の画家は好んで描いたようですね。「襖に涼し」との語句に古雅の趣を感じて素敵な句ですね。

☆順を待つ讃岐うどんに夏帽子
ひと頃、全国的にラーメンが持て囃されましたが、現代は「うどん」が若者に人気があるそですね!。小生の息子も、「芸能人が案内してのうどんツアーがあるから」と、訳の分からない事を言って、四国讃岐に出かけた事があります。安価でしかも食べ方も色々あるのが人気のようです。夏帽子を被って涼やかに順番の列に並ばれているお二人の光景が目の当たりに見えるようです。

九分九厘様
後書きも拝見しましたが、小生は関西に来て暫くしてから、厄年のお参りと言う事で、滋賀、石山から瀬田川沿いにバスで上流に向かい、「立木観音さま」に行った事が二度ほどあります。やはり、急な石段が7百数十段あり、途中で休憩するとご利益がなくなると言われ、息を切らせながら急な階段を登りました。5月2日から9日間の長期休暇をとっていましたが、当初、出かける予定の所、諸情勢(インフルエンザ、他)に鑑み、安、簡、短の休養第一に切り替え、巣を張った蜘蛛のように出ては戻りの日々でした。一昨年秋、鞍馬山に登って走り根を眺め、紅葉の貴船側に降りましたが、足がわなわな笑って大変でした。階段の786段を昇り降りして車の運転は厳しそうですが、健脚ぶりには驚きました。
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好きな句 (龍峰)
2009-05-16 19:21:51
夏立ちぬきざはし高き金毘羅さん

初夏の金比羅さんの境内、石段の上り下りする人々、若葉などがすぐに目に浮かんできます。以前一度参りましたが、石段も上の方まで上がるとかなり息が上がってきます。
作者は若い。金比羅さんを楽しんでおられるような様子が句から窺えるいい句です。

順を待つ讃岐うどんに夏帽子

讃岐うどんはご当地では大変人気がある。トッピングに何を選ぶか、期待感が高まる様子が順番を待つから伝わり、また夏帽子からは軽妙な様子が句全体に広がり幅の広い句になっていると思います。佳句と思います。
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好きな句/新緑 (光芒子)
2009-05-16 20:52:54
☆渋滞に若葉の風や息一つ
 この時期、車の窓を明ければ心地よい新緑の香と共に涼風入ってきます。渋滞をも楽しむように大きく深呼吸をする。良い旅を楽しまれた九厘さんの心のゆとりを感じます。

☆順を待つ讃岐うどんに夏帽子
 讃岐うどんは現地の人は大好きですが全国的にも超人気で多くの人がうどんツアーに訪れます。香川県下の国道はうどん屋さんが軒を連ねておりますが、その中で人気のお店はいつも随分の人の列、田圃の中の掘っ立て小屋のお店では順番待ちの人のために麦藁帽子が売られていました。
素うどんに大根1本、しょうゆを掛けて食べるのが通やそうです。 確かに大根おろしが讃岐うどんの味とマッチして美味しいですね。
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好きな句 (四捨五入)
2009-05-17 14:38:52
順を待つ讃岐うどんに夏帽子

「夏帽子」の季語がよく効いていると思います。炎天下で行列に並んでも食べたい讃岐うどんはさぞかし美味しいのでしょう。四国へ行ってみたくなりました。

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若葉の風 (やまもも)
2009-05-17 16:18:25
渋滞に若葉の風や息一つ
金毘羅参りの階段などものともせず、お元気な姿が目に浮かびます。帰途の渋滞の大変さを思いながら、車内を吹き抜けてゆく若葉風の清々しさを感じました。「息ひとつ」という言葉になんとも言えないやわらかな一瞬を感じました。
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記憶の誤りでした。 (フェニックス)
2009-05-17 21:56:31
九厘様

先のコメントの中で、「風神雷神図屏風」を円山応挙の作品だと言ってしまいましたが、実は記憶の誤りで、俵屋宗達の作だったということを思い出しました。いつかテレビの美術番組で同じモチーフで描いた光琳や酒井抱一という画家の絵と比べて論じた面白い番組があったことを思い出しました。
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お礼 (九分九厘)
2009-05-17 22:04:29
フェニックス様
 コメント有難うございます。この金毘羅さんは二度目になるのですが、前回はさほどに感じなったのですが、今回はさすがに頂上に上がっていくには難儀なものでした。勾配がきついせいでしょう。駕籠かきの人は年寄りと若衆が組んでやっておりました。途中で何回か休憩をとっておりました。
脂絵としたのは、字数を合わすのが一番の目的でしたが、「新緑」と対応させてこの字を使いました。黒田清輝がフランスから帰ってきて、東京美術学校の先生になってりましたが、この一派を「新派」または「外光派」と呼び、それ以前廃止された工部美術学校の卒業生の一群を「旧派」又は「脂派」と称して、色の暗いことを揶揄していました。由一を脂派に入れるのは、正確ではないのですが、俳句の上のことで勘弁してもらいます。その他の句にも有難いコメントを頂戴しました。
金毘羅宮が、崇徳天皇と深い関りがあるということは知りませんでした。後でよく調べてみます。
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お礼 (九分九厘)
2009-05-17 22:15:35
たろう様
コメントを有難うございます。階段の脇に生えている木の殆どは楠の木でした。霊験あらたかなる天に聳える木々でした。若葉が綺麗でまさに夏立ちぬの風景でした。
フェニックスさんからもお尋ねがあったのですが、賢人はご指摘の「竹林の七賢人」です。美しい線描の水墨画でした。うどん屋さんはさすがに大繁盛ですね。大変な行列です。しかし、金毘羅さんも参道周りは大変な賑わいですが、ちょっと離れたJR駅の周りは本当に閑散としたところで、その落差の大きさに驚きました。あの町で儲けている人はひょっとすると、ごく一部の人なのかなといぶかって帰ってきました。
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お礼 (九分九厘)
2009-05-17 22:21:48
龍峰様
 二句を選んで頂き有難うございました。楠の木の若葉がとても綺麗でいた。金毘羅さんは航海の安全を祈る宮でもありますが、歴史が古く多くの寺宝があります。殆どが寄進による物のようです。現在でもとても商売が上手な、今流で言うと「経営」の上手な神社として有名らしいです。
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