自粛生活の中で、変化を付けるべく新たに家系図の作成に挑戦しています。
元々手元にあった「伊地知家の研究」(伊地知重幸著・鉱脈社)加えて、
4代に亘る戸籍謄本と、出身地の「蒲生郷土誌」(鹿児島県姶良市)を
史料として、推理も入れて手製の家系図づくりの日々を過ごしています。
4回目の投句は4句のみです。
・ 梅雨晴間万緑の道なお光る
・ 迷いいで新緑の香に心置き
・ 老いの役見えずして梅雨深し
・ 梅雨仕事身辺整理湿りがち
元々手元にあった「伊地知家の研究」(伊地知重幸著・鉱脈社)加えて、
4代に亘る戸籍謄本と、出身地の「蒲生郷土誌」(鹿児島県姶良市)を
史料として、推理も入れて手製の家系図づくりの日々を過ごしています。
4回目の投句は4句のみです。
・ 梅雨晴間万緑の道なお光る
・ 迷いいで新緑の香に心置き
・ 老いの役見えずして梅雨深し
・ 梅雨仕事身辺整理湿りがち
家系図づくりに没頭しておられる由、興味津々です。いずれ完成の暁には、ぜひお話をお聞かせください。
(好きな句)
○梅雨晴間万緑の道なを光る~とても印象に残る句です。とくに”万緑の道なを光る”という言葉が、心に響いてきます。草木が見渡すかぎり緑であ る、そのうえになお陽の光をうけて輝いている、とまぶしいくらいの緑が強調されていて、詠み手のこころの状態を表しているようです。
ただ、”梅雨晴間”と”万緑”と季語が二つあって季重なりになっています。できれば、”万緑”を残し、梅雨晴間は他の言葉に変えられるといい句になると愚考します。
○迷いいで新緑の香に心置き
迷いいで新緑の香に心置き
「迷いいで」をどう解釈するかに、あれこれと想像をたくましくさせる句です。俳句は読み手の空想がどのようなものか、作者は陰でほくそ笑んでいるのでしょう。中五はあまりに鮮やかな自然の美しさ、それは自然のありのままを示すが、それを迎え入れる作者の感性がいかなるものであるか? どうやらあれこれと系図調べなどのぐるぐる回る頭の運動からふと逃れて、新緑の香に改めて新鮮な驚きを感ずる。そして下五の謙虚さが素晴らしいと思います。
老いの役見えずして梅雨深し
この句は分かりやすいです。しっかりと老いの役を知っておられるように感じます。
梅雨仕事身辺整理湿りがち
この湿りがちの後は猛暑となります。私も身辺整理を始めたいと思っていますが、ついつい先延ばしになっています。あと何年生きられると思っっているのか、本人がわからないのでやむを得ません。
季語の作法がまだまだで、ずばりご指摘いただき、反って感謝するのみです。
・晴れ間きて万緑の道なお光る
として見ました。如何でしょうか。
梅雨の間の一瞬の晴に誘われ、夙川の川べり
にでました。その時すぐに、「梅雨晴間」の言葉が浮かびましたが、そのまま句にいれていました。
これからも、ご指摘、ご指導をよろしく
お願い申し上げます。
葉有露拝
少ない四句のうち、三句までも採り上げて頂き
お礼申し上げます。
・迷いいで新緑の香に心置き
あれこれすっきりしない自分にくらべ、
整った存在の「新緑の香」に、ふと「迷心」
を置きたくなりました。
新緑の中のその場で、浮かんだ句でした。
・老いの役見えずして梅雨深し
・梅雨仕事身辺整理湿りがち
今回の三句とも、昨今の日々の日記に
なりました。
御礼かたがた、今後ともよろしくお願い
申し上げます。
葉有露拝
外に出られぬこの時期に、家系図を作られるとは、これだけで古典の世界に入るような雰囲気ですね。
次回はこの作業の感想をぜひ俳句にと思います。
何れの句も考えさせられる句でした。次の句を頂きました。
梅雨晴間万緑の道なお光る
万緑の中の一本の道、それがまぶしいほど光っている。この混沌とする今どきではあるが、強い意志を持ち、ことに当たれば、道は開かれる、そのようなような叱咤激励を頂く句と感じました。
迷いいで新緑の香に心置き
なかなか解釈の難しい句ですね。迷う自分が自然の中で、新緑の香に浸って、心をゆだねていけば、やがて道が見えてくるだろうとの、希望の句でしょうか。深い信仰心が伝わってきます。
老いの役見えずして梅雨深し
深く考えさせられる句です。はたと、自分を振り返り、いつまでも壮年期の気持ちでいるが、自分の行動も言動も、容貌もすっかり老け込んで、気づかぬか、敢えて抑えてか、現役のふるまいをする自分は何と愚かで、ピエロかと、しまいに情けなくなる。
長雨を眺めながら考え込んでしまいます。
少ない四句から、三句までもお採り上げ頂き、
誠に、有難うございます。
・「老いの役見えずして」の句は、家系図作も
老いの役と思い付き、始めました。
・「梅雨晴間」の句、「迷いいで」の句は、
「万緑の道」を確認できそうな気分になり
「なお光る」とし、「新緑の香」に「心
置き」とも表すことが、できました。
二句で一句というところです。
龍峰様様には、いつもながら至らない小生の
句に理解を頂き、感謝のみです。
有難う御座います。
葉有露拝
今晩は!!。
雨の長梅雨の為、冷夏のようですがここ数日で関西も急激に気温が上がって来ました。
当地京都は昨日21日が35・6℃、本日が36℃と西日本では一番の暑さとなりました。余りにも急激な気温上昇の為、身体が慣れず例年より暑く感ずるようであります。
葉有露様のお名前「伊地知氏」は鹿児島では島津家に次ぐ、由緒ある名家のようですね?特に明治維新後に沢山の軍中枢部の将軍を輩出されたようですが、家系図を作成し子孫に伝える事は大切な仕事ですね?。
いつものように余談が長くなりましたが、以下の御句を選び鑑賞させて頂きました。
☆梅雨晴間万緑の道なお光る
長梅雨の雨の日も、時には梅雨の最中を忘れたかのように良く晴れる事があります。みどり色の並木道が光りきらめき、驚くほど生命力漲るひと時です。ゆらぎ様のご意見と同じく、やはりここは同じ緑の景色でも調子の強い「万緑」との季語を生かされれば良いかとも思います。
☆迷いいで新緑の香に心置き
コロナ禍の自粛の日々に倦み、気分転換のために緑溢れる戸外へ散策に出かけられたのですね?樹木の香に心を置くように浸ればに、いつの間にか心の内はすっきりです。
☆老いの役見えずして梅雨深し
「老いの役」とは、齢を重ねてよりファミリーとしての家の中での存在価値(役割)の事でしょうか?長い間家族の為に働きつづけ、今の家族と自分があるのであり、少しでも健康で長生きをすることが「老いの役」では?と思う小生であります。
☆梅雨仕事身辺整理湿りがち
梅雨湿りの中で、家の中での片付け仕事は確かに気が滅入りますね?僭越ながらこの御句の場合、「梅雨仕事」「身辺整理」「湿りがち」と三段切れとなっており、少し内容を整理され語順を変えれば良くなりそうです。・・・「終活の片づけに倦み梅雨長し」等も?・・・色々大変失礼いたしました!!。
お早う御座います。
いつもながら、一句ずつ吟味頂き、誠にありがとう
御座います。
・「梅雨晴間」の句は、ゆらぎ様のご指摘のと
うり、季語重なりがあり修正しました。
句が浮かんだ瞬間の印象にとらわれること
が多々あります。
・「迷い出で」の句は、はっきりしない自分の
内部が、「新緑の香」の鮮やかな存在に
引き寄せられたのではと思います。
・「老いの役」の句は,創り出す役と残し伝える
役との割合の変化の大きさに戸惑っている
自分を見ています。
・「梅雨仕事」の句は、なかなかトントンと
行かない様子を即興で表現しまいました。
ほとんど熟成がありません。
かつら様のアドバイスは、大変参考になり
ます。有難うございます。
(追記)「伊地知氏」に言及していただき恐縮
です。明治初期軍の中枢においてそのような
事実がありましたが、小生の「伊地知家」で
は、曾祖父が西南の役で西郷軍に投じ、祖父
は、日露戦争で日本海海戦に従軍しました。
いずれも一兵卒レベルです。幸い戦死するこ
とは、ありませんでした。
葉有露拝