近くを散歩していましたら梅の花が満開でした。いい香りが漂ってきます。春は、そこまで来ていますね。しばらく句を詠んでなかったので、駄作ですがご覧に供します。一月の句会の折に詠んだ句なども含めています。
湯もみする鄙の湯宿の余寒かな
春なれやならまち歩めば酒の香に
梅咲くや平和な国のありがたさ
鐘霞む彦根の町の夕まぐれ
朧夜や病を得たる友思ふ
めぐりくる紅の朝春ここに
朝まだき師の声響く寒稽古
福引を引く指見詰める恋心
命二つ互いに恃み春を待つ
侘助を訪ねて早し龍安寺
夜もすがら君想ふ夜は雪を聴く
湯もみする鄙の湯宿の余寒かな
春なれやならまち歩めば酒の香に
梅咲くや平和な国のありがたさ
鐘霞む彦根の町の夕まぐれ
朧夜や病を得たる友思ふ
めぐりくる紅の朝春ここに
朝まだき師の声響く寒稽古
福引を引く指見詰める恋心
命二つ互いに恃み春を待つ
侘助を訪ねて早し龍安寺
夜もすがら君想ふ夜は雪を聴く
白梅は匂うがごとく、素晴らしいショットです。
選りすぐって次の句を頂きました。
湯もみする鄙の湯宿の余寒かな
湯もみと言えば草津温泉を思い出します。今は大変なようですが。雪も残る雛の温泉宿、余寒にはふさわしいお膳立ての句です。戦前の雰囲気を感じます。
鐘霞む彦根の町の夕まぐれ
あの整った彦根の町並み、夕暮れ時、琵琶湖からの霧で古刹の鐘の音もかすみ最後は朧。忘れてはならない日本古来の風景ですね。作者の静かな感動が伝わってきます。
朧夜や病を得たる友思ふ
朧月夜を眺めやればこれまでの歩みの中でも、今は親しい友の闘病の姿に心ガ行き、快方に向かうことを祈らずにはおれない。身につまされる句です。
朝まだき師の声響く寒稽古
ひと昔前の寒稽古はかくのごとき光景でした。典型的な寒稽古の姿です。作者も若かりし頃、師の声を浴びて精進されたのでしょうか。
侘助を訪ねて早し龍安寺
龍安寺と侘助の取り合わせはぴったしです。揺ぎ無い禅の精神が痛く伝わってきます。久しくこの寺には行ってないことを思い出しました。冬か早春が身を引き締めるのによいのでしょう。作者に見習いたいものです。
早速、駄句にお目通しいただき、ありがとうございます。梅の花は、家のすぐ近くの梅林のもので、紅白梅ともに咲き誇っております。
「湯もみ」の句ですが、すぐ近くの天然温泉には入り口に大きな瓶があり、湯もみをする板でかき回してから身体にかけるようになっています。そこから想像を膨らませました。草津の湯は、いいですね。
「鐘霞む」は、昨年秋に訪れた彦根城の時報鐘を聴いた時の句です。日に3回ほど鳴りますが、夕闇頃になるとまさに鐘霞むという雰囲気です。いいとろこですよ。
「寒稽古」は、会津へ行った時にお城の近くの弓道場から声が聞こえてきました。たまたま弓道をされている先輩と一緒でしたので、その時の事を思い出して詠みました。
「龍安寺」の侘助は三月中旬ころに咲きます。そのころ再訪してみたいと思っております。数多くの句に丁寧なコメントをありがとうございました。
春なれやならまち歩めば酒の香に
貴兄のご指南により、ならまちの辺りも土地勘ができてきました。あの辺りを春にふらりと歩くことにとても魅力を感じます。
梅咲くや平和な国のありがたさ
平和を感じるためにも梅を見なければ!と思う逆説は成立しないかも!
侘助を訪ねて早し龍安寺
句会で解説してもらいましたが、改めていい句だと思いいただきました。京を中心点にして日本伝統文化の広がる距離感を感じさせる句です。
朧夜や病を得たる友思ふ
まさに、共感を覚える句です。快癒を祈っています。
大忙しでしょうね?春は名のみかと思えば
一昨日のように初夏のような馬鹿陽気の日も
あり、体調が狂いそうです。
「ほんま往生しまっせ!!。」と云う所です。
大変遅くなりましたが、本日以下の御句を選ばせて頂きました。
☆湯もみする鄙の湯宿の余寒かな
草津温泉の湯もみが有名なようですが、湯もみ唄にもありますように、恋の病の湯治湯でしょうか?ゆらぎ様であればそれもありそう!!。
♪お医者さまでも~草津の湯でも~ドッコイショ!惚れた病は~こうりゃ直しゃせぬよ~
チョイナチョイナ・・・温かい温泉と余寒との対比が良いですね!!。
☆春なれやならまち歩めば酒の香に
ならまちとは造りり酒屋の蔵があるのですね?この町を歩けば、酒の香に酔いそうです。それも春なればこそです。
☆鐘霞む彦根の町の夕まぐれ
彦根の街並みは昔ながらのうだつの上がる、レトロな町と聞いています。そのような町の夕まぐれです。旅情が溢れています。
☆朧夜や病を得たる友思ふ
春の朧夜は何処となく艶めく所ですね!!。友人の病が早く癒えればと願うのは、皆同じですね!!。
☆侘助を訪ねて早し竜安寺
茶室の一論挿しに供すれば、とても風情があると言われる侘助椿です。竜安寺を訪れたものの、まだ少し早かったのですね?
一句進呈です。
☆落椿苔の狭庭のやすらぎぬ
拙句4句をお選びいただき、それぞれに心愉しきコメントをありがとうございました。
「ならまち」あたりは、”もちいどの通り”をずうっと南に突き抜けてゆくと楽しいですね。ユニークな酒店や一杯飲み屋があって、本当にいい香りが漂ってくるようです。
「侘助」の句ですが、句会では”その上に侘助美し龍安寺”と詠んだのですが、少しわかりにくいかと思ったので、実景描写の句にしました。ここの侘助椿が咲くのは、もう少し先ですね。
「梅咲く」の句は、近くの梅林を歩いていて、紅白梅が咲き乱れていて、ふと”ああ平和なんだな”と感じた次第です。思いだせば、終戦後の時代は、”梅が咲いている、いいなあ”などと感じる余裕がありませんでしたね。
五句もお取り頂き、丁寧なコメントをありがとうございました。
「朧夜」の句でも読みましたが、大切な句友が病を得て重篤な状態になり、そして先日残念ながら長逝いたしました。コメントバックもお礼も遅ればせとなり、申し訳ありません。
「ならまち」の句ですが、ならまちというのは”もちいどの通り”という商店街が南へと続く径を中心としたあたりです。酒蔵があるわけではありません。しかし日本酒の販売店や酒亭があちこちにあり、酒の香が漂ってきます。
頂いた御句は、まるで映画のワンシーンのようですね。素敵な佳句と思います。