草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 / 紅葉 (九分九厘)

2009-11-04 | Weblog

錦帯橋降り見る水の澄みにけり
もみじ見つ昇りつ降りつ錦帯橋

紅葉を映して流る錦川
半月の月見ゆ五橋錦川

引き潮にもみじの浮きて厳島
厳島神社朱の回廊の秋深し

江田島の静かなる桜紅葉かな
江田島の手旗信号秋の色

先週、広島在住の旧友との再会を期して、ついでのことながら岩国の錦帯橋、宮島の厳島神社に遊び、帰路江田島の旧海軍兵学校に行き構内を見学。二泊三日の快晴の旅を楽しんだ。江田島の14万坪の広大な敷地にある明治以来の立派な建物に圧倒された。写真は百年に近い旧海兵学校の建物。使われている赤煉瓦は英国からの輸入品で、一つずつ油紙に包まれて輸送され、現在の価格にすると、煉瓦一つで2万円に相当するとの事。高温で焼かれたもので磁器に近く、建物は建築以来一度も外壁を洗っていないという。年末放映のNHK大河ドラマ「坂の上の雲」でこの建物が出てくる。
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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
好きな一句(紅葉) (光芒子)
2009-11-06 18:22:43
江田島の静かなる桜紅葉かな

江田島と言えば海軍兵学校、純白の手袋と帽子と軍服、桜に碇マークの金ボタンと短剣。父が海軍でしたのでこの姿にありし日の(写真上ですが)父が偲ばれます。
まさに散り急ぐ桜紅葉、桜はひときわ早く紅葉を迎えいち早く冬の到来ですね。 静かなる桜紅葉に風情を感じます。
赤レンガがそんなに大事に扱われ輸入されたものとは知りませんでしたが青い秋空に良く映えますね。
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ご無沙汰しています (百鬼)
2009-11-06 19:43:03
江田島の手旗信号秋の色

風景の中に人影が見える句が好きです。過去の幻影でしょうか。それが秋の色という措辞にピッタリです。いいですねえ。
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お礼 (九分九厘)
2009-11-06 20:48:18
光芒子様
 赤煉瓦の建物の中庭に「同期の桜」が静かに歴史を語りながら鎮座していました。資料館に卒業生の写真が見れるようになっていて傍に大きな天眼鏡が置いてありました。会社の先輩T氏を探しましたが小さ過ぎてついに見つけることが出来ませんでした。貴兄の父上が海軍におられた事はついぞ知りませんでした。陸路から行くと大変です。往復呉からフェリーを使うのがいいです。
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お礼 (九分九厘)
2009-11-06 20:59:54
百鬼様
こちらこそ大変ご無沙汰しております。気まぐれに始めた大学への通学が忙しくて、ついつい句の方も寡作になってしまって、細々とつないでおります。そのうち復活を!と思っております。先日の江田島の見学で生徒たちが広大な運動場でい一糸乱れず手旗信号の練習を長時間しておりました。全くタイムスリップしたような気持で見ておりました。コメントありがとうございます。
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好きな句ほか、コメント (かつらたろう桑本栄太郎))
2009-11-07 11:58:15
☆錦帯橋降り見る水の澄みにけり
☆もみじ見つ降りつ昇りつ錦帯橋
山口県岩国と言えば、米軍岩国基地とかの有名な錦帯橋ですね!。最初の御句は、錦帯橋の下の水は意外に綺麗で驚かれた感動を、直截にシンプルに詠まれ素敵です。二句目の御句は「~しながら」の「つ」のひらがなが三つも続き、紅葉の光景をゆったり散策しながら、あの太鼓橋を降りたり昇ったりされる観光地特有のゆったりとした時間の流れと情景が即目に浮かびます。何ら説明を要しないほど秀句ですね!。調べも素晴らしく、大変好きな句です。

☆引き潮にもみじの浮きて厳島
☆厳島神社朱の回廊の秋深し
意外に知られていませんが、平清盛の経済力は瀬戸内海の水運権、海外貿易(日宋貿易)など海の覇者としても財力を高めていました。その平清盛が建てた安芸の厳島神社は、海の中に朱色に映え潮の干潮、満潮にかかわり無く素晴らしい佇まいですね!。神社の朱色は美しいばかりではなく、嘗て古代の「丹・・に」から来ていて、ものの腐敗を防ぐ目的、引いては怨霊、悪魔祓いの意味もあるようです。御句に海に栄え海に滅んだ平家の栄枯盛衰を「朱」の色に感じ晩秋の哀切と、もみじと誰でも知っている「安芸の宮島厳島神社」の地名、固有名詞が巧みに溶け合い素敵な句です

☆江田島の静かなる桜紅葉かな
☆江田島の手旗信号秋の色
江田島と言えば、良くも悪くも旧日本海軍の兵学校があった所で、戦前であれば若者の垂涎の場所ですね!。又更に海軍とあれば、階級を表す「桜」の徽章と操艦の為の手旗信号を想い出します。御句とお写真にきりりと引き締まった「男」の深秋を感じて素敵な句です。

九分九厘様
今回は特に、地名と固有名詞がその現場の情景を巧みに詠み込まれ、どの御句も素敵な句ばかりですね!!。改めて、句材さえ手に入れられればさすが、実力のほどを発揮されものと感嘆しました。これからもご健吟をお待ち致しております。
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お礼 (九分九厘)
2009-11-07 20:51:39
たろう様
 コメントありがとうございます。季語と固有の土地名称を入れると残りの字数はあと僅か。所詮名所に行った人間の自己満足もしくは思い出の記録になる句しか出来ないと思っています。理解して貰うににはかなりの解説がいるような気がします。たろうさまの解説で私も知らなかったことがあって、改めて自分の句を読み返した次第です。有難うございました
厳島神社の行った時はちょうど干潮時になっていて、大鳥居の根元まで行きました。海水の腐食を防いでいるのは朱が主たる役目を果たしているのですが、根元の海水部にはどうやら鉛の板を二重してに叩きつけて張っているものと観察してきました。確認しようがなかったのでそのままですが、昔ながらの何物かが張ってありました。回廊の柱の根元にはこの種のものは見当たらず、朱のままでの防腐対策のようでした。ついつい昔の職業意識が出てしまった厳島神社でした。
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好きな句 (四捨五入)
2009-11-08 11:07:53
 引き潮にもみじの浮きて厳島

「引き潮」「もみじ」「厳島」と聞くとあの大鳥居が目に浮かびます。私が訪れた時も干潮で湾の中を歩きました。腐食のことはあまり考えませんでいたが、海の中にあのような巨大なものを立てる技術は相当なものと思いました。
満潮の厳島神社も見たかったのですが、夜中だったので叶いませんでした。もみじも「もみじまんじゅう」ですませました。
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お礼 (九分九厘)
2009-11-08 18:35:40
四捨五入様
 コメントありがとうございました。あの大鳥居の二本の柱は自然木でした。あんな巨木を今見つけるだけでも大変なことだと思います。基礎工事も含めどのようにして立てたのか興味が湧いてきますね。
もみじ饅頭とアナゴ丼の店が多かったのですが、ちょうど昼時になったので広島独特の「お好み焼き屋」に入り、目の前で焼かれていくのをつぶさに観察してきました。キャベツの圧倒的な量の多さに驚きました。
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秋の厳島神社 (フェニックス)
2009-11-09 14:19:49
九厘さま
 私もだいぶ昔に岩国の錦帯橋、宮島の厳島神社を訪れたことがありますが、錦帯橋の記憶は薄れても、厳島神社の記憶は鮮烈に心に焼き付いています。あの海中に浮かぶ朱の大鳥居、そして、同じく朱の回廊、何か幻の世界のようなたたずまいです。何故か下関の赤間神宮と重なり、平家滅亡のドラマを想起します。 実際に神社を訪れたのは、春の引き潮時で、鳥居まで歩いて行き、大鳥居を見上げたり、九厘さまと同じく、鳥居の柱の根元?はどうなっているのかなと見たりもしましたが、所詮素人なので、よく分りませんが、何か金属かコンクリートのようなものが柱を支えていたように記憶しています。とても太く大きな柱でした。そして、同じく、満ち潮時には海水の上に立つあの朱の回廊、ゆっくり歩いて周りましたが、その途中に平家納経について触れられた小さな場所があったと記憶しています。実際の写経を目にはしませんでしたが....。

☆引き潮にもみじの浮きて厳島
☆厳島神社朱の回廊の秋深し
 2句とも日本人の感性に大いに訴えるお句だと思います。1句目は引き潮に紅葉が浮かんでいるという景。2句目はもちろん、「秋深し」が最高に活きているお句だと思います。  
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先のコメントの訂正です。 (フェニックス)
2009-11-10 12:56:29
九厘さま
 先のコメントの大鳥居の柱の根元に関しては私の記憶に誤りがあったようです。だいぶ昔のことなので、ぼんやりしています。いい加減なことを書き込んで、九厘さまを悩ませてしまいましたことをご容赦下さい。
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