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シニアの俳句日記
~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も
今日の俳句/冬木立(龍峰)
2015-02-06
|
Weblog
立春は過ぎてもまだまだ外は真冬。この冬に詠んだ句はまだ行けるかと顰蹙覚悟で並べてみた。
写真はカリフォルニアの茜空
茜空切り絵のごとき冬木立
畦に立つ野武士然たる冬木立
体調を占ふ今朝の寒の水
ストレスのかたまりなるや生きなまこ
生海鼠さばきに呼ばる得意顔
粕汁を上がりとするや縄のれん
苔の戸に火のごとく咲く寒椿
古備前のなほ深まるや寒椿
木枯しや山も人をも黙にやり
コメント (8)
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好きな句ほか
(
かつらたろう(桑本栄太郎)
)
2015-02-07 18:52:10
龍峰様
立春を迎えたとは言え、彼方此方に記録的大雪をもたらせ、春遠しの感がありますね?北海道では-30、5度まで下がり、驚くばかりです。この冬は暖冬と言われながら全く天気予報は外れたようですね!!戸外の景色は日によって、寒中とも春きざすとも、今の時季が一番俳句の季感の定まらないところのようです。アラブの春も全く冴え返る厳しさであり、どうなる事でしょう?
そのような中で下記の句を選んでみました。
☆茜空切り絵のごとく冬木立
カリフォルニアの何と言う枯木でしょう?黄金色の天空が広がり、銅版画のような繊細なお写真が見事です。葉を落とした冬木立はそれはそれで見方によっては絵となるようですね!!
茜空オブジェのごとく冬木立・・・でもよさそうですね?
☆生海鼠さばきに呼ばる得意顔
一番最初に手でつかみ、食した人はかなり勇気がいったのだろうと言われていますが、小生も山陰の海辺ですから良く食べました。料理しますと十分の一ほどの大きさになり、お酢と醤油とお砂糖で三杯酢をつくり、水雲(もずく)と一緒に食べていました。日本史では奈良の古の頃より、俵物と言って海産物の干ものとして流通していたようです。
”お父さん”海鼠さばいて・・・、”よっしゃ分かった俺にまかせておけ”との会話が聞こえるようです。
☆粕汁を上がりとするや縄のれん
粕汁を上がりとは随分豪勢ですね?小芋、しゃけの切り身、豚肉、人参も入り身体を温めてからご帰還の様子がうかがえ、素晴らしいです。サラリーマンの現役の頃は、どちらから誘うまでもなく自然に帰りのコースとなる縄のれんは何処も同じであり、懐かしいですね~!!。
☆古備前のなほ深まるや寒椿
かなり以前、百貨店の現役の頃店内画廊に備前焼が飾ってあり、店員の誰かが野の花を投げ入れとして飾りました。やはり焼き物には、日本の自然の草花などが興趣を誘うようですね!!古備前の壺と寒椿の取り合わせが素敵です。
☆木枯しや山も人をも黙にやり
当地、京都洛西も風の強い土地柄です。高層住宅の谷間を過ぎる北風が、昼と無く夜となく吹き虎落笛となる日々です。暖かくなる春を信じてじっと耐えて待つばかりです。心情がとても良く伝わります。
返信する
お礼
(
龍峰
)
2015-02-07 21:10:07
かつら たろう 様
早々に5句もお取り頂き有難う御座います。
仰せの通り暖冬のはずのこの冬はいつまでも寒く、北国は大嵐と雪ですね。
茜空に冬木立がよく似合います。たまたまかの国の写真と絵がありましたので採用しました。
海鼠は人類にとっては愛すべきものです。先人の勇気に拍手です。
この冬醸造元で買ってきた酒粕で粕汁を作ったところ矢張り大変美味でした。一般の店のものとは一味違うように感じました。お薦めです。
正直なところ、古備前の味わいはまだよく分かりません。時々一人でじっと対峙すべきでしょうか。
当方も六甲降ろしの吹きすさぶ日は昼夜問わず寒いですね。黙々と部屋にこもることが多くなりますね。
返信する
秀句ぞろい
(
ゆらぎ
)
2015-02-08 15:46:34
龍峰様
いや、これは傑作揃いですねえ! それも絵画的な冬木立の句から始まって、
なまこを詠んだ当意即妙にしてユーモラスな句、風格のある寒椿の句、ずべ
て頂戴したいくらい。ますます腕をあげられました。
”茜空切り絵のごとき冬木立”~夕茜にたつ冬木をみた時に、ぱっと感じられた
のでしょうか。絵を趣味とされる作者の感動が伝わってくるようです。
”ストレスのかたまりなるや生きなまこ”
”生海鼠さばきに呼ばる得意顔”~この二句は本当に面白い。どこかの小料理屋で
なまこを見て、ストレスのかたまりとか得意顔とか、感じられたのでしょうか?うなず けるところがあります。ただ、あえて申し上げると、生きとか生、という言葉遣いはい かがなものでしょう?芭蕉、風生などの先達の句を見ても、そういう措辞は見当たりま せん。また必要はないように思いますが・・・。
”粕汁を上がりとするや縄のれん”~上がりとする、なんてどこからこんな措辞が浮か んだのか! 参りました!
”古備前のなほ深まるや寒椿”~寒椿と古備前がよく光景的にも、またカ行を重ねた言 葉の使い方からもよく溶け合っています。いいですね! ただ小生の好みで申し上げれ ば、”や”をやめて、”なほも深まる”としたほうがリズム感がでるように思いますが ・・。
失礼の数々お許しを!
返信する
お礼
(
龍峰
)
2015-02-08 18:41:54
ゆらぎ 様
5句も取り上げて頂き、超過分なるコメントを頂き恐縮の至りです。
余りにも綺麗な夕茜の絵や写真が手元にあったものですから、冬木立の句をいつか読んだ時に活用したいと思っていました。
海鼠は江戸時代から珍重されてきたのですね。本当に愛すべきものです。季語の生海鼠は蕪村や去来の句にも見られますので小生も使ってみました。悩むと結局頭の中は海鼠のようになるのでは思いますが。
粕汁は我が家では今年の冬の秀逸の美味な汁として味わいました。酒屋の酒粕に限ると思います。
古備前の句は類句が多いのではないかと恐る恐る投句しました。「も」か「や」かはもっと検討したいと思います。有難うございました。
返信する
好きな句
(
四捨五入
)
2015-02-08 22:17:55
龍峰 様
しばらくマイルドな日々が続きましたが今晩から寒の戻りのような天気になってきました。風が強く現在外気温はマイナス1度です。明朝はもっと下がりそうです。
ということで寒さを感じる句を主に頂きました。
体調を占ふ今朝の寒の水
朝の冷たい水に触れてぞくっとするようでしたら風邪気味なのでしょう。そうでなければ健康であることの証明になります。作者は健康そのものなので、このように詠まれたものと思います。
古備前のなほ深まるや寒椿
寒椿はどこにでも咲いており不感症となっていますが古備前の花生けに一輪だけ生けてあると寒椿の赤と古備前の渋さが調和してくるものと想像されます。「なほ深まる」がいいです。
木枯しや山も人をも黙にやり
木枯しの吹きすさぶ夜は妙に哲学的になったりしますね。熱燗でもちびちびやり早く寝るのも手ですが。
返信する
お礼
(
龍峰
)
2015-02-09 21:13:55
四捨五入 様
3句もお取り頂き有難う御座います。
今冬一番の真冬がやって来ています。初めて最低気温がマイナス0.4度cまで下がった。それでも小生が50年前に神戸に来た時は、気温がマイナスになるのは一冬に5ないし6回あった由。確実に温暖化が進んでいる。
寒いと良いことは寒の水がうまくなることです。水道の水でも今が一番旨い。無防備でゴクリとの飲めることは、外国ではほとんどありえないことですね。
古備前を語る資格などありませんが、あの土の匂いと言うか、大地に繋がっているような肌には寒椿あたりの暗い目の赤のが似合いますね。
木枯らしが吹けば段々無口になっていきます。特に日本海側生まれの人間には。
何とかしてこの寒さを乗り越えなければなりません。ご自愛のほどを。
返信する
好きな句
(
九分九厘
)
2015-02-12 10:35:18
とてもいい句ばかりで、いずれにするか迷います。絵画のごとく景が明瞭に浮きかがってくる下記二句を頂戴します。
茜空切り絵のごとき冬木立
古備前のなほ深まるや寒椿
返信する
お礼
(
龍峰
)
2015-02-12 21:16:51
九分九厘 様
2句を取り上げて頂き有難う御座います。お褒めをいただきましたが、茜空に冬木立とか古備前に椿の花の取り合わせは、いわばよくある句材ではないかと思っております。それだけに類句も多く独創性に乏しいものと自戒をしております。基底部と干渉部に分解した場合、茜空の句はまだしも古備前の句は面白みもなくまだまだ検討不足と感じております。
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失礼の数々お許しを!
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今冬一番の真冬がやって来ています。初めて最低気温がマイナス0.4度cまで下がった。それでも小生が50年前に神戸に来た時は、気温がマイナスになるのは一冬に5ないし6回あった由。確実に温暖化が進んでいる。
寒いと良いことは寒の水がうまくなることです。水道の水でも今が一番旨い。無防備でゴクリとの飲めることは、外国ではほとんどありえないことですね。
古備前を語る資格などありませんが、あの土の匂いと言うか、大地に繋がっているような肌には寒椿あたりの暗い目の赤のが似合いますね。
木枯らしが吹けば段々無口になっていきます。特に日本海側生まれの人間には。
何とかしてこの寒さを乗り越えなければなりません。ご自愛のほどを。
茜空切り絵のごとき冬木立
古備前のなほ深まるや寒椿
2句を取り上げて頂き有難う御座います。お褒めをいただきましたが、茜空に冬木立とか古備前に椿の花の取り合わせは、いわばよくある句材ではないかと思っております。それだけに類句も多く独創性に乏しいものと自戒をしております。基底部と干渉部に分解した場合、茜空の句はまだしも古備前の句は面白みもなくまだまだ検討不足と感じております。