草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 /オリーブの実 ( さゆり )

2009-10-09 | Weblog
 日当たりの良き洋館にオリーブの実
 オリーブの実りて憶ふエーゲ海
 
 万葉に詠まれし萩の恋の色
 山萩の紅こまやかに枝垂れ咲く

 背丈あり遠くに見ゆる女朗花
 群れ咲くもどこか孤独な野辺の菊

 見上げれば押し合ふやうに銀杏の実
 雨止みて小籠にいっぱい銀杏の実

T先生(指揮者)の追悼演奏会出席

 身に入むや恩師を偲ぶコンサート


心配した台風は、近畿地方をはずして(ところどころに被害あり)、東北の方に進んで行ってくれました。
金木犀の咲く静かな秋に戻りましたが、夕がたには風が冷たくなって参りました。
銀杏の実は、台風前の句で、今日歩いてみると、道路に落ちた実が踏みつぶされていました。
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10 コメント

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好きな句ほかコメント (かつらたろう(桑本栄太郎))
2009-10-10 18:44:45
☆オリーブの実りて憶ふエーゲ海
何処の植物園の光景でしょうか?オリーブの実は国内では普通、瀬戸内海の一部地域でしか見る事が出来ません。そして「憶ふ」との語句から、実際にエーゲ海の何処かへご旅行の経験がおありのようですね!。お写真の緑の実と共に、「オリーブ」、「エーゲ海」とのカタカナ語が入り、爽やかな現代感覚が素敵な一句です。

☆万葉に詠まれし萩の恋の色
秋の七草のひとつ萩の花は、薄紅、白萩とありいずれも小さな花が和えかに咲き、大変風情がある所から万葉集にも沢山恋の歌に詠まれているようです。俳句の季語としても数多の数があり、萩の花は現代でも初秋の花として人々に親しまれているようですね。萩の花を眺め、その風情に酔いしれている作者の心情が手にとるように窺えます。

☆群れ咲くもどこか孤独な野辺の菊
野辺の菊とは、野菊の総称の事かと思いますが、一般的には嫁菜の花を想います。野菊、野路菊は確かにうす紫の花で艶やかさは無く、野の畦に群れて咲き、秋風に揺れる様が風情がありますね。そして野菊と言えば遠い昔、白黒の映画で見た「野菊の墓」を想い出し、物悲しい少年の気持ちになります。御句の心情に大変共感致します。

☆見上げれば押し合ふように銀杏の実
先日の散歩ウォークの途中、銀杏並木の道を歩いていまして、ふと見上げると葉は未だ緑色なのに銀杏の実が真っ黄色になり、一部は道路にも落下していました。銀杏の実、ぎんなんは葉が黄色になってから実も黄色になるものとの先入観があって驚きました。御句に、同じように俳句の題材を探す視線で風景、光景を眺めておられる事に実感として大変納得致します。



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好きな句 (龍峰)
2009-10-10 21:37:04
日当たりの良き洋館にオリーブの実

オリーブの木と言えば地中海、暖かな陽の当たる光景が目に浮かびます。そして庭の奥に立つのはやはり洋館が似合いますね。御句はそのようなイメージにぴったりの句です。旅先での光景でしょうか。
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御礼 (さゆり)
2009-10-10 22:27:57
かつらたろう様
 「オリーブの実」「萩」「野辺の菊」「銀杏の実」の四句にそれぞれ嬉しいコメントを頂きまして有難うございました。オリーブの実がなっている家が近所にあるのです。それも何本も植えていて、沢山実がなっています。いつもそこを通る時、一度句にしたいと思っていました。そして、5年前にギリシャに旅をした時山は日本のように、緑がなく、岩山で、空き地には、オリーブの木がいたるところに植えられ、オリーブ油の国ですね。ですから、オリーブの実を見ると、エーゲ海クルーズが思い出されます。日当たりが良いと育つようです。
 「萩」の句ですが、万葉集には萩が一番多く詠まれていると、書籍に書かれています。恋の和歌が多いそうで、この句の萩の色も恋の色として、読み手に色を想像してもらうことにしてみました。
「野辺の菊」は、お書き下さった通り、私は、一般的に野菊と言っている花を詠みました。
 「銀杏の実」もたろうさんと同じように、散歩している時の景です。
 台風でぱらぱら落ちて踏みつぶされてしまいました。
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御礼 (さゆり)
2009-10-10 22:36:14
龍峰様
 「オリーブの実」の句をお選び下さって、嬉しいコメントをお書き下さって有難うございました。近所の日当たりの良い家に3,4、本植えられていて、良く実がついています。そこを通るとき、いつか句にしてみたいと思っておりました。そして、5年ほど前にギリシャのエーゲ海クルーズをしたのを、オリーブの実を見ると思いだされるのです。
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野辺の菊 (やまもも)
2009-10-13 17:28:48
群れ咲くもどこか孤独な野辺の菊
いろんな草に混じって咲いている野菊には、遠くから見ても、近づいて見ても、どこか寂しさを感じます。群れて咲いていても孤独であると思われたことに共感いたします。色もかたちも、本当にやさしい花ですね。
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御礼 (さゆり)
2009-10-13 20:33:05
やまもも様
 「野辺の菊」に嬉しいコメントを頂きまして有難うございました。いろんな野草の中で、群れて咲いていている野菊の色、派手さはなくて、でも優しそうな、寂しそうな野菊が好きで、句にしました。共感頂き有難うございました。
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好きな句 (四捨五入)
2009-10-13 23:00:02
 背丈あり遠くに見ゆる女朗花

最近、山に生えている女郎花を見ましたが、本当に背が高いですね。野の草の間から顔を出しているのでよく見えます。鮮やかな黄色をしているので、一層目立つのでしょう。
そういえば、この頃の若い女性も背が高くてびっくりすることがあります。
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御礼 (さゆり)
2009-10-14 14:54:37
四捨五入様
 御多忙の中、ブログにお目通し下さって、「女朗花」の句をお選び下さって有難うございました。六甲高山植物園へ、藤袴を探しに行ったのですがありませんで、女郎花がひと際背が高く目だっておりました。
上手く表現する力がなく、そのままを詠みました。有難うございました。
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好きな句。”オリーブ”と”萩” (フェニックス)
2009-10-14 22:02:09
☆オリーブの実りて憶ふエーゲ海
 ”オリーブ ”と”エーゲ海”。懐かしいエーゲ海への旅を追想されているさゆり様のお気持ちがよく伝わるお句だと思います。オリーブは、地中海地方のように、乾燥して晴天の多い風土に育つようですね。日本では瀬戸内地方に育つと、確か中学時代に習った覚えがありますが、実際に四国で目にしたことはありません。海外ではスペインを旅した時に、マドリッドからトレドへ向かうバスの窓から、赤土の上に、おちこち低く逞しく立っているオリーブの木を目にしたことを覚えています。土地の人にとっては命の木とも言える木のようです。オイルはもちろん、実も色々な食べ方があるようですが、日本でもピクルスなど、瓶詰めで売られていますね。

☆万葉に詠まれし萩の恋の色
 万葉集に詠まれた萩の花の句は141首だそうですが、その中、恋の歌はどのくらいあるのでしょうか。

☆山萩の紅こまやかに枝垂れ咲く
 「紅こまやかに」がとてもいい写生だと思いました。このお句が俳句としては一番好きです。

 

 
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御礼 (さゆり)
2009-10-15 21:05:41
フェニックス様
 ご多忙にもかかわらず、ブログにお目通し下さり有難うございます。「オリーブの実」「萩」「山萩」の句に嬉しいコメントを有難うございました。オリーブの実は、一般的に云って、産地は、地中海地方、日本では、小豆島辺りと聞いていますが、この句は我が家の家の近くに実ったオリーブの実を見て、昔、旅をしたエーゲ海を思い出した句です。
「萩」の句は、141首の中に恋の詠が何首あるか、わかりません。
 「恋の詠数えきれずに秋深し」

「山萩」の句を一番好きです、とおっしゃってくださり嬉しく感謝申し上げます。
 
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