草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 / 余花 (さゆり)

2011-06-01 | Weblog
 
 もう梅雨に入っているというのに、一か月も前の句を載せる失礼をどうかお許しくださいませ。他の句会で、兼題として、「余花、更衣」「鯖、桐の花」を頂いておりました。五月のゴールデン・ウイークの終わった次の日が、(5月7日)京都で同窓会があり、もうその頃は京都の桜は終わっていました。ひょっとして、御所か加茂川で余花に逢う事が出来るかもと思っていたら、会場になるホテルが丁度御所の前にあり、私は前日から友人と泊っていたので朝早く一人で御所を散歩していると美しい八重の桜が咲いていまっした。。ピンクでもう散り始めていました。八重咲きはソメイヨシノのように花片となってはらはら散るのではなく花が一輪ずつポトリと落ちて散っていました。芝生の上はピンク一色でとても美しかった。辞書によると御所とは天皇の座所、居所でその庭園を御苑というそうです。したがってここの御門には京都御苑と書かれていました。


 玉砂利を踏みて御苑の余花に逢ふ
 手鏡に古稀の面輪や余花明り

 更衣古きミシンの出番かな
 更衣風の軽さを感じけり

 大空に紫あふぐ桐の花
 花桐の散り敷く庭の閑かさや

 青々と縞鮮やかや旬の鯖
 能登の沖鯖釣りの火の列なせり
 
 山吹の八重の彩濃き妙心寺
 恙なき日なる卯の花腐しかな

 
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8 コメント

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御無沙汰いたしました ()
2011-06-01 16:06:05
  〇玉砂利を踏みて御苑の余花に逢ふ
 〇更衣風の軽さを感じけり

いつか五日とお待ち申しておりました。
お元気でおお過ごしのご様子、何よりです。
さゆり様も古希・・・とは
何時も若々しい句を詠まれていますので
信じられません。

衣更えというのに肌寒い一日でした。
昨夜はアンカを入れて眠りました。
とてもクールビズとはいきませんね。
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御礼 (さゆり)
2011-06-02 17:20:16
凉様
御無沙汰いたしました。早速にもブログにお目通し頂きまして、有難うございました。その上二句も選んでいただき有難うございます。「古希とは、、」とおっしゃられますと、凉様も同じお歳でしょうか?こんな句を詠んで歳がばれてしまいました。そちらは冷えるそうですね。どうぞご自愛くださって、お過ごしください。
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好きな句ほか、コメント (かつらたろう(桑本栄太郎))
2011-06-02 20:44:35
☆手鏡に古希の面輪や余花明り
人は60歳を過ぎれば、指の数が足りない事を理由に歳を数えることは忘れましょう!!。手鏡に映る自分の面輪を眺め「私・・きれい?そう充分きれいだよ・・」と唱えましょう。人は年齢ではなく、心の若さが大切と思う小生です。しかしこの御句は「古希の面輪」と季語の「余花」の措辞が絶妙に調和していて、人生の哀愁の一面が良く表現され、素敵な一句ですね!。

☆更衣風の軽さ感じけり
着衣の温かいものは重く、涼しいものは反対に軽く感じますね!。因みに着衣ではありませんが、羽毛ふとんは軽すぎて感覚的に温かいと感じなく苦手なほうです。夏衣に着替え、すっかり涼しく感じることには大変納得、共感する所です。ここ数日は春ものを着たままの、梅雨冷えですね!。

☆大空に紫あふぐ桐の花
桐の木の生長は早く、以前は家に女の子が生まれると桐の木を植えたものだと良く聞かされました。一昨年の五月に飛騨高山を同期会で訪れ時、桐の花の群生に出会い皆感嘆の声を上げました。桐の花が咲くところとは、それだけ鄙びている所と言う事でもあり、青空に映える桐の花が眼に浮かぶようで素敵な一句です。

☆青々と縞鮮やかや旬の鯖
一般的に青物のと言われる回遊魚の活きの良さは、縞がくっきりと見えるものほど良いと言われていますね!。鰹などと共に、初夏の青い海の色が想われ、魚大好きな小生には堪えられません。青い色が爽やかに想われ、素敵な句です。

☆山吹の八重の色濃き妙心寺
嵐電の妙心寺道?にあり、竜安寺、仁和寺の南に位置する妙心寺は残念ながら場所は知っていますが、まだ訪れたことはありません。例年より早い梅雨の訪れの雨の闇に、真黄色の山吹の花は素晴らしく映える事でしょうね!。山吹~、八重~と続き、著名な妙心寺との名詞形の下五で止められ、リズム感と色の季節感が素敵な秀句ですね!。
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好きな句 (龍峰)
2011-06-02 22:26:04
玉砂利を踏みて御苑の余花に逢ふ
目の前の御苑で余花に会われたとはラッキーでしたね。「玉砂利を踏む」でぱっと光景が広がります。作者の感動がその時の驚きと共に伝わってきます。

 大空に紫あふぐ桐の花
晴れた大空に桐の薄紫の花が咲き広がっている。あくまでも高貴な感じの花が少し風に揺らいでいるのでしょうか。きれいな対比の効いた句ですね。

 青々と縞鮮やかや旬の鯖
旬の鯖は鮮やかな青さが特に光ります。生きの良い新鮮な鯖はさぞかし旨いでしょう。爽やかな句ですね。
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好きな句 (四捨五入)
2011-06-03 11:39:08
更衣風の軽さを感じけり

夏服に着替えると、今までの同じ風が急に爽やかになったように感じられますが、これを簡潔かつ適切にに詠まれていると思います。

恙なき日なる卯の花腐しかな

いつ止むともしれぬ長雨に、小生ならうんざりするところですが、その中に平穏無事な日々を感じておられるのは素晴らしいと思います。「卯の花腐し」という長い季語を上手に使いこなしておられると感心しました。
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御礼 (さゆり)
2011-06-03 22:21:03
かつらたろう様
 
 拙句の中から「余花」「更衣」「桐の花」「鯖」「山吹」の句、五句もお選びくださって、それぞれに嬉しいコメントを頂きお礼申し上げます。

「余花」の句は自分の年齢が古希を迎えたことの記念に作ってみた句です。皆様がどう受け取られるかはわかりませんが、俳句としては成立しているということで、入選しました。御蔭で年齢がばれてしまいましたが、、、。落ちてたらそのまま消えてしまって、名前も年齢もわからなかったのですが、、。コメントの内容に深く感謝いたします。

「桐の花」ですが、実家の庭に一本大きな桐の木がありました。夏は大きな葉がいっぱいで、縁側は涼しく、冬は、葉が落ちて日差しが良く温かいとても便利な木でした。紫の花が咲いた時は下から上を見上げるものと思い込んでいましたので「紫あふぐ」と詠みました。

「鯖」は何処の魚売り場でも見られる、サバの姿ヲそのまま詠みました。

「山吹」は春の季語なのですが、咲いておりました。寺の中ですから、空気もきれいなのか、色が濃く真っ黄色なのです。そして八重ですから可愛かったです。右京句の花園にある妙心寺で他にも素晴らしいものを一杯みせていただきました。句にはなかなかできませんが、、、。
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御礼 (さゆり)
2011-06-03 22:33:36
龍峰様

 拙句のなかから、「余花」「桐の花」「鯖」の句をお選びくださって、温かいコメントを頂きありがとうございました。

「余花」の句ですが、御苑に入って行ってピンクの桜を見つけた時は会いたい人に会えたような気持でした。

「桐の花」は子供のの頃、家の庭にあった桐の木を思いながら作りました。桐の木は随分大きくなります。「あふぐ」というう感じが自然と出てきました。

「鯖」は大衆魚ですから、何処の魚売り場でもみられますね。そのままを詠みました。

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御礼 (さゆり)
2011-06-03 22:43:39
四捨五入様
 
 拙句の中から「更衣」「卯の花腐し」の句をお選びくださって、有難うございました。夏服に変えるとなんだか、身も心も軽く感じ、それを、「風の軽さ」としてみました。「卯の花腐し」の季語を一度使ってみたかったのです。季節としては、卯の花の咲く、今ごろかなとおもってつくりました。季語の使い方を誉めていただき、嬉しいです。
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