草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

たまには都々逸(ゆらぎ)

2014-10-20 | Weblog

 俳句について、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか? わたくしは、四角四面な写実俳句あるいはいわゆる花鳥諷詠はあまり好みではありません。もっと詩情豊かに詠みたいと思っています。そうなると俳句、あるいは短歌や詩も、時には鑑賞したいと思うのです。そのほうが幅がひろがるのではないでしょうか? 

 そこからさらに脱線して、今日は下町人情の世界、都々逸を取り上げて見たいと思います、みなさまには、説明は不要でしょう。気に入っている都々逸をいくつならべてみました。さて反応やいかに?

追記 たろうさんが、プロはだしの都々逸を披露してくれましたので、あわせて最下段に掲載させていただきます。これへのコメントもあらば、さらにご意見、ご批評あるいは感嘆の声をお寄せ下さい


 このあたりいつも二人であるいたところ 思ひ出してはまはり道

 酒の苦労がはなしの相手 苦労しとげて茶の相手

 下町人情理屈は抜きで 今日も隣のお茶を飲む

 海のひろさは男のこころ 波はおんなの小さい胸

 旅は道連れ浮世は情け ひとのこころの温かさ

 湯気の向こふにすっくと立った 慈眼菩薩の玉の肌

 九谷の紅から清水焼きの 藍にかはって新茶の香

 こんな良い日も時にはあって 生命めでたく知る浮世

 親ひとりそして娘ひとり祭りの夜の 雨も侘しい水中花

 冷たく悟った色即是空 多情一切過去の夢



(かつらたろう詠)

番台ごしのきぬずれ聞けばそこだけ想う をんな風呂

惚れた女にゃ手玉にとられぬかみそにおふ 今夜かな

収支など無きわがこづかひの辞任許さず 夫の座は

入れて出し出して入れては足のひきつる はた織り機

もう嫌いでしょ泣きぬれた日の嗚呼あれから 五十年








コメント (6)
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