北陸新幹線の延伸区間、敦賀-新大阪の詳細ルートを検討してきた国土交通省は8月7日、与党に3案を提示した。
想定工期は最長約28年で、当初の15年から大幅に延びる。
建設費は倍増し最大約3兆9千億円。
今後の物価上昇で5兆円超に膨らむ可能性があるとした。
各案は京都市に置く新駅の位置が異なる。
与党は来年度の着工を目指し、年内にルートを選ぶ方針だ。
京都新駅の候補は、JR京都駅の、(1)地下の東西、(2)地下の南北、(3)西約5キロのJR桂川駅近くの地下とした。
試算では、東西案は工期が約28年と最も長く、建設費は約3兆7千億円。
南北案は建設費が約3兆9千億円と最大で、工期は約25年を見込む。
桂川案は約26年、約3兆4千億円。
今後も年2%の物価上昇が続くと仮定すると、工期が長い東西案の建設費は約5兆3千億円に膨らみ、‘最大となる。
建設費の一部は沿線自治体が拠出する仕組み。
上振れするほど財政負担が増すため、支援策が焦点となる。
3案は京都新駅とその周辺以外は共通。
福井県小浜市に置く新駅は、JR東小浜駅の近くとした。
京都新駅の南にある京田辺市にも新駅を設け、新大阪駅につなげる。
延伸区間のほとんどは、トンネルとなる予定。
南北案を採用した場合、敦賀-新大阪の工事が完了するのに約25年かかるものの、京都新駅は約20年で完成するため、敦賀-京都の先行開業が視野に入る。
この日の与党会合に出席した議員によると、南北案を支持する意見が複数あった。
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