紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

丸山地区(御坊市)が将来見据え総合的に農地集約化 〈2024年4月11日〉

2024年04月11日 08時30分00秒 | 記事


農地の総合的整備、集約化をめざす丸山地区


 御坊市湯川町丸山地区の農家で組織する丸山実行組合(森博司組合長、組合員46戸)は、後継者不足等で将来の地域農業維持が懸念される中、10年先を見据えて国の農業競争力強化農地整備事業を活用し、区画整理など農地集約化を総合的に進める方針を決めた。今後、丸山地区以外の地権者や関係者等への周知、理解を得るための活動に取り組み、早期の事業申請・採択をめざす。
 
 全国で農業者の高齢化や担い手・後継者不足、耕作放棄地の増加が深刻化し、今後の農業の展望を描くのが困難になりつつある中、国が地域の目指すべき将来の農地利用の姿を明確化する地域計画を令和6年度までに策定するように全国市町村に求め、御坊市が県下に先駆けて市内5地区別に協議の場を設け、3月に地域計画を策定した。
 この計画で「農地整備事業を活用し、農用地の大区画化・汎用化等のための基盤整備を検討する」としている丸山地区では、同組合が昨年から研修会や先進地調査等を行いながら将来の農地の維持管理や農業の展開をどうするか鋭意協議を重ね、組合員の意向集約に努めてきた。
 後継者が減少し、耕作放棄地が拡大する大きな原因として地域に広がる広大な農地に加え、老朽化した農道や用水路、整備されていない排水路、何カ所にも離れて規模の狭い田畑が存在することが挙げられ、これらを解消するため農地を総合的に集約化することが先決とし、農業競争力強化農地整備事業採択に向けて取り組むことを決めた。
「何もしないでこの現状を見ているなら、この際、10年先の目標、夢を掲げよう」と農地や農道、用水路、排水路、区画整理などを総合的に整備・集約し、利便性・効率性の良い農地、貸し手でも使ってもらえるような農地をめざす。事業対象エリアは約34ヘクタール、事業規模は15億円程度を想定。補助率・負担割合は国55%、県25~30%、御坊市と地元受益者15%程度(原則受益者負担は5%以内程度)。
 事業採択後10年以内の完成をめざすが、事業申請には基本100%の地権者同意が必要とされる。対象エリアには丸山地区42戸のほか、市内、市外、空白あわせて92戸の地権者がおり、今後はこれら地権者の理解を得ることが最重要。近く丸山地区農地総合整備推進協議会を組織し、協議会が中心となって地権者や関係者等への周知、事業概要や意向を聞く説明会を開きながら地権者の同意を得られるよう活動していく。


 その他の主なニュース

日高港「Sioトープ」親水池で舞妃蓮ファミリーの植え替え作業

日高町「みちしおの湯」の入館者数(令和5年度)がコロナ禍前水準に

美浜町三尾漁協がひじき漁を解禁、磯場で組合員らが刈り取り収穫

14日、ふれ愛センターで「みなべ町合併20周年記念式典」

この記事についてブログを書く
« 日高観光物産センター(株)... | トップ | 日高川町の南山陸上競技場外... »
最新の画像もっと見る