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Sioトープに御坊生まれの舞妃蓮 来年2月分根へ 〈2018年12月23日〉

2018年12月23日 08時30分00秒 | 記事

舞妃蓮を分根する「Sioトープ」親水池


 御坊市は、海水から淡水化した日高港塩屋緑地「Sioトープ」の親水池に「ハス博士」として知られる故・阪本祐二氏=元日高高校教諭=が作った「御坊生まれの舞妃蓮」を植える計画を進めている。昨年11月に日高港が国の「みなとオアシス」に登録されたのを機に市の観光拠点として全国に売り出そうと、祐二氏の長男で塩屋町の舞妃蓮保存会長などを務めている尚生氏=塩屋町北塩屋=の協力で来年2月に分根し、ゆくゆくは祐二氏が作った明光蓮や紅舞妃蓮の栽培も「検討したい」としている。

 Sioトープは、日高港湾整備第1期事業の陸上部最終事業として県が総事業費2億2000万円をかけて整備し、平成21年にオープン。国道42号線新王子橋交差点からEEパークにかけての臨港道路沿い約1・3ヘクタールに親水池や眺望広場、東屋4基、遊歩道延長600メートル、ベンチ、トイレ(男女別、身体障害者用)駐車場など設置している。
 遊歩道沿いなどには芝生を張り、クロガネモチや寒ツバキ、ウバメガシ、ヤマモモ、クロマツなどの中木・低木を植え、地域住民の憩いの場となっている。また、親水池を中心に「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な漫画家、水木しげるさんが描く「鬼太郎」をはじめ「ぬらりひょん」など和歌山の妖怪計10体の石像も設置され、子どもらの人気を集めている。
 親水池は延長約100メートル、幅は最大15メートルあり、自然石を使った護岸や砂浜、木橋(延長17メートル、幅2メートル)など自然に近い形に整備されている。オープン当初、市が送水ポンプなどを設置して海水を汲み上げて池に送水し、小魚などを放流していたが、夏場に藻が発生するなど管理面が難しかったことや、ポンプの不具合もあり、新たに井戸を掘り、昨年5月から地下水を汲み上げて池に流す淡水化に変えた。
 昨年11月に日高港が全国で103カ所目となる国の「みなとオアシス」に登録され、EEパークPR館が関西電力(株)から市に無償譲渡(移管)され、今年4月からPR館、研究施設、公園施設のすべてが市の管理となったのを契機に、柏木征夫市長が「親水池に舞妃蓮を植えられないか」と提案し、尚生氏に協力を求め快諾を得た。親水池はコンクリート張りのため、土に改修する案も考えたが、費用がかかるため、蓮根を植えたトロ舟を池に入れて栽培することにした。
 蓮根は尚生氏の実家や北塩屋中山団地東のハス池から分根。来年2月にハス池で行う土の入れ替え作業にあわせて蓮根を親水池に運び、トロ舟に植える。トロ舟は長さ1メートル程度のものを10個程度用意し、親水池南側に沈める。市は「とりあえず試験栽培という形で行い、うまく成長すれば数を増やしたい」とした。あわせて水生生物を放つことも検討している。
 祐二氏は舞妃蓮以外に瑞祥蓮、紅舞妃蓮、明光蓮、昭美蓮も作っており、尚生氏から「明光蓮、紅舞妃蓮は見た目も美しく、舞妃蓮同様に喜んでいただけるハスになると思う。栽培していただけるなら喜んで提供したい」との話もあり、ゆくゆくは親水池で栽培して蓮公園にすることも検討し、EEパークと一体化させた市の観光拠点として充実させ、全国に情報発信していく考え。


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