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日高川町が来春ふじまつりまでに美山の里森林公園前に新産品所開所へ 〈2015年11月20日〉

2015年11月20日 08時30分00秒 | 記事

みやまドーム横に新設する美山産品販売所の完成予想図


 日高川町は、椿山ダム畔の旧施設を閉鎖した美山産品販売所の新施設を、来春のふじまつり開催までにオープンを目指す。地元の意見を取り入れようと、検討委員会や生研グループ、指定管理者の(株)さぬきやの関係者らで組織する振興協議会(竿本千明会長)を発足し、施設の設計内容などを検討してきた。まもなく着工、来春に完成し、ゴールデンウイークに開催される同地域最大の春のイベント「ふじまつり」では多くの来場者で賑わいそうだ。

 新施設は、日本一長い藤棚で知られるリフレッシュエリア美山の里森林公園前駐車場の既存公衆トイレを活用し、みやまドーム側に設置している森林公園の券売所を撤去してドームとトイレの間に建設する。床面積79・1平方メートルの紀州材を活用した木造平屋で、約60平方メートルの売り場を設け、ドーム側には、ふじまつりなどのイベント開催時に利用する券売所を併設。事務室(6・5平方メートル)と物置(8平方メートル)を設けるほか、入口(美山若者広場方向)側には、屋外で食事などが楽しめるエントランス(約30平方メートル)を設ける。
 国道424号に面していた旧施設とは違い、新施設の立地は国道から少し離れているため、周辺の国道沿いなど数カ所に案内板を立ててPRするほか、ドライバーの休憩所をイメージするサブネーミング的な愛称を付ける予定。一方、高速道路の南進で、国道424号の交通量の減少、高齢化による生産者や出品物の減少を食い止めるのが開所後の大きな課題となりそうで、町担当者は「地域の思いがこもった施設。出来るだけ多くの人に利用して頂けるよう、地域と一緒になって良い産品所づくりを目指したい」と話す。
 美山産品所の旧施設は、昭和62年に椿山ダム畔の国道424号沿いに建設し、24年間に53万人が利用。同地域特産の「ごんちゃん漬け」や「干しシイタケ」はじめ、特産物を利用したジャムやシャーベットなどの加工品が人気を集めた。平成7年には売り上げが約6400万円を記録したが、以降は下降の一途をたどり、約2000万円程度にまで落ち込んだ。施設周辺で地盤沈下が進み、数年前から隣接する公衆トイレを閉鎖。販売所にも影響が見られたため、平成25年2月に販売所も閉鎖し、愛徳荘内に仮の販売所を設けて販売し旧施設を撤去した。
 移転建設については、市木久雄町長の公約だった検討委員会を設置。同地域の団体代表者ら14人が検討を進めた。新しい販売所の設置場所や運営などを町長に答申。最終的に美山ドームに隣接する駐車場への建設が決まり、町は平成26年度補正予算に設計、建設費として2750万円を盛り込んだ。
 新施設の建設に向けては、設計段階から建設場所等を協議してきた検討委員会はじめ生研グループ、町関係者らで組織する振興協議会の意見を取り入れ、開所後の運営なども継続的にサポートしていく。


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