KCF的徒然草

KouChan's Factory管理人の心の叫びor反省文

技術vs著作権?

2006-12-13 23:20:23 | デジタル・インターネット

 仕事の進みがあまりにも遅いので、とうとう家に持って帰ってやることになってしまいました・・・。

 さて、Webサイト等でご覧になってた方はご承知かと思うが、あのファイル交換ソフト「Winny」をめぐる裁判で、地裁は開発者に有罪判決を言い渡した。Winnyを通じての違法コピーの拡大や機密情報などの流出を招いたこと、そしてそれを幇助したことに対して有罪としたわけだが、当然、被告の開発者側は控訴する構えだ。

 ぼくは「Winny」はおろか、YouTubeやmixiといった最近のネットワークツールはほとんど使わない(というか、よくわからない)。便利だ、便利だとは聞いて分かっているが、その一方で、機密情報や個人情報が流出するとかいったニュースが後を絶たない。このことに関してむやみに素人のぼくが語ろうとすると、「知らないくせして首突っ込むんじゃない」といわれてしまいそうなので、この辺は他の詳しい人にでも聞いてください。

 では、裁判では何が問題なのか?論点は2つあるように思う。1つは「Winnyという便利で使いやすいソフトウェア技術の有用性」と、「Winnyを利用して違法なソフトウェアを配信することによる著作権侵害」。判決では、前者は認めつつも、後者の面で被害が甚大らしく、けっきょく有罪(罰金)となったのだが、かなり苦渋の判決だったのだろうと思う。しかし、Winnyが有罪判決を受けたから、日本のIT社会全体が退行するとか、世のあらゆるソフトウェアは悪だ、という理論は、突飛すぎて苦笑するしかない。

 たとえば、ぼくなんかは会社では製品を開発・設計する立場にあるが、社会の為に良かれと思って開発した製品が、まったく違うこと、あるいは作者の意図しないことに使用され、そのために思わぬ事故、あるいは被害を受けたとする。そして、逮捕あるいは告訴され、裁判に立たされたとしよう。よほど自分に落ち度がない限りは、技術上の特長や、有用性を主張するだろう。今回の被告と同じように。

 製品やソフトウェアを含む、ツールを正しく使うかどうかは、使う側のモラルの問題も絡むので、事件、事故が起きたからといって一概に開発者が犯罪を幇助した、とは言い切れない。本当に悪いのは間違って使用した人、ソフトを悪用した人であるはずだから。しかし同時に、設計・開発者側は、本来の目的以外の用途もある程度、予測しておき、かつ、それを見越して、先手を打っておく(悪用できない仕組みをつくる、分解・改造できないようにする、とか・・・)ことも今後は必要なのではないか、とも思ってみた。ただ、これはこれで大変難しいことではあるのだが・・・。

 ぼくの予測としては、この裁判、いずれは無罪になるだろうと思っている。ただしそれは、さっきも書いたが、ツールを悪用した人が正当に裁かれるときが来てからだと思うが。

 さて、そろそろ仕事の続きに戻ろうかな・・・。

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