KCF的徒然草

KouChan's Factory管理人の心の叫びor反省文

コンスティテューション・ディベート(の提案?)

2007-05-03 23:48:24 | 社会・経済

 正直言うと、ぼくは政治などに興味を持ちたくなかった。しかし、社会人になり仕事をしていく上で、技術の修練や製品開発だけではやっぱりダメだとわかってきた。どうしても新聞やTVのニュースに触れないわけにはいかなくなったので、しかたなく見たり読んだりするけれど、最近は、呆れたというか、うんざりするような内容が多く、見るのに疲れるときもある。

 きょうは憲法記念日。日本国憲法が昭和22年に施行されてからきょうで満60年になるという。この憲法の改正をめぐって護憲派・改憲派それそれが集会を開いたそうだが、ぼくは今回このコラムを書く前、既にアップされているブログで憲法に関するいろんな人の記事を読んでみた。数十件くらい読んだが、護憲派・改憲派がほぼ半々という感じだった。しかし結論に極端なのが多かった感じがしたのでまたうんざり。

「戦後60年、まったく条文を変えなかったため、拡大解釈がはびこり、国際情勢にもそぐわなくなっている。今こそ憲法を自分たちの手で改正し、自立した国家を築くことが重要だ」

「戦後60年、まったく条文を変えなかったことこそ素晴らしく、また誇りではなかろうか。条文を変えてしまえば、日本がまた戦争二参加し、人が殺されたり殺したりをすることにも繋がってくる」

 前者は改憲派、後者は護憲派といわれる代表的な意見をぼくが勝手にまとめてみた。人の意見に割と流されやすいぼくとしては、どっちにもつきたくない、というのが正直なところだ。海外に目を向ければ、たとえばイラクをはじめ中東ではまだ紛争(内紛)状態にあるし、隣の北朝鮮は国連を無視して核兵器保持や軍事力を強固にアピールする。世界中が一触即発の事態にもなりかねない中で、現在民意のパワーバランスが比較的保たれている日本は、世界の民主主義国としてはかなり成熟してきたともいえる。本当に危惧しなければならないのは、このパワーバランスが一気に崩れた場合(右でも左でも)と、武器・凶器でもって不意に襲撃された場合、のこの2点だと考える。

 「もし」本当に某国からミサイル攻撃を日本に受けた場合(場所はともかくとして)、どのような対応をとるのだろうか?(1)「やられたからやり返せ」と、自衛のためと称して反撃するのか、(2)「アメリカが代わりにやっつけてくれるさ、そのための安保条約じゃないか」と大国を頼りにするのか、(3)「私たちは(某国へ)けっして反撃しません。もう拉致問題も経済制裁もしません。むしろ貴国の気の済むまでどんどん打ち込んでください」と言いだすのか?

 現状では当然(2)の方法で対応するだろうけど、もし先のパワーバランスが大きく崩れた場合、(1)あるいは(3)の対応をする、ということも考えなければならないか?

 護憲派と改憲派、それぞれが自分たちの同調する者だけで集会やデモをするだけでなく、せっかくの憲法記念日、いちどお互いが同じ場所に集まり、双方の意見を戦わせる、といった”大討論会”をしてみてはどうだろう?朝ナマみたいに朝から夕方までマイク1本のみで意見をぶつけ合い、あるいは小さなテーブルで2対2の状態で対決させる(この場合は数百組くらいあるといい)。で、最終的に観客にジャッジメントし勝敗を決める、という形式にすれば、もう少し興味も沸くのでは、なんて思うのだが。

 今年は終わってしまったから、来年あたりそういうのがあってもいいのではと思うのですが、やっぱりダメですかね?

(注)旅行報告は明日以降とします、すんません。

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KCF的”コストダウン論”

2006-04-30 22:13:00 | 社会・経済

今回は長いです。

 最近起きているJRの線路トラブル、航空機の整備不良、そしてついに逮捕者まででた耐震建築物偽造など、公共交通機関の「安全」が次々崩壊しつつある、という。そして、その事件のひとつひとつの裏に出てくるのが「コストダウン」というキーワード。今日はこれについて考える。

 一般的に「商品」と呼ばれるものには「価格」が付いている。価格の決定には、原材料の費用、加工費(あわせて製造原価という)に、人件費や経費などを含めて「販売価格」を決定する。現物を提供しない、いわゆる交通機関の運賃や散髪代などといった「サービス」にも、サービス提供に必要な経費、道具の費用を勘案して決めている。しかし最近のバブル崩壊から始まる不景気、海外資本の参入、アジア諸国、特に中国の経済発展など、日本側にとって経済的にマイナスな要素が増えてきている。どの産業分野でも、否が応でも競争社会に巻き込まれる。この競争に生き残るためには、いかに消費者に自分達の提供するサービスを受けてもらえるか、そのために価格を下げて消費しやすくしたり、宣伝活動などを行ったりする。

 価格を下げても従来と同程度、もしくは従来以上のサービスを提供出来るにはどうすればよいか?そのために原価を出来る限り下げ、純利益を上げられる「商品」を開発すること。それが「コストダウン」の考え方である。その実践は多種多様あり、一番コストのかかるといわれる「人件費」の削減のために、工場を海外へ移転したり、機械化の推進を図るなどをする。原価低減の為には、材料を安価な製品に変える、工法を簡略化するなどの方法で行うなどがある。

 では、冒頭で取り上げた事例は、何がいけなかったのだろうか?「コストダウンを追い求め続けた結果、安全への配慮が足りなかった」と一言で片づけるのは簡単だ。JRのレール変形は、その直下で行う工事に原因があるとされており、工法に問題がなかったか、理論と実際の作業に多少なりにもギャップ、食い違いがなかったか。また、航空機の場合は、1機当たりの整備にかかる人員が極端に少ない(1機当たり2,3人しかいない、とも聞いた)ことや部品の管理体制に問題があるというし、耐震建築物偽造については、そもそも設計用ソフトの操作で構造計算書を偽造したことに端を発し、甘いチェック(?)の結果、実際に建築され、売却もされた(ただ事例で上げた耐震偽造建築の問題は、ある意味政治的意図も考えられ、今後の捜査いかんによってはこの後の論理が成り立たなくなる可能性もあると思っている)。
 総じて言えるのは、コストダウンそのものよりも、コストダウンのための努力を、携わっている人間が怠ったことが原因ではないかと思う。コンピュータなどによる省力化によって、特に製造業などでは「誰がやっても同じ製品が出来る」ことで商品コストを下げることが出来るようになった反面、モノに対する「技術」がなさ過ぎると思わざるを得ない。

 2007年に向かって、「団塊の世代」とよばれる方々の大量退職によって、この「技術」喪失はますます加速していくと予想される。そうなると、企業側は同程度の技術を確保するために機械を導入する。その結果、ますます省力化、低コスト化が図れる一方で、人間側の技術・能力はますます衰えていく。たとえるならば、最新技術を結集したF1マシーンを、運転免許取ったばかりの若葉ドライバーが操縦する、そんな空恐ろしいと思える時代がいま到来しつつある。
 むろん、時代の進展とともに技術が進歩していくことは良いことであり、現代のIT文明に反発するつもりは毛頭ない。ただ、発達しすぎた機械に、使う側である人間の技術、能力が追いつかない状況にあることは明らかだ。キーボードのボタン操作ひとつ間違えただけで、何千万円の損失を招いたり、株が暴落したりと、初歩的なヒューマン・エラーが後を絶たない事実を見ていて・・・・と、話が逸れた、コストダウンの話である。

 コスト、すなわち経済性について、たまたま手元にあった、電気施工管理技士の受験で使ったテキストをひもとくと、工事の施工計画の項目の中に、このような文があったので、テキストから引用する。

「経済性とは単に安く作るということではなく、工事費について総合的に判断しなければならない。つまり、品質を軽視して手戻り、工事のやり直しをするようでは不可であり、安全性が損なわれ事故を起こせば意外な支出を生じることになる。」
「工期(引用者注:工事の納期)に遅れないように工程を組むことは当然であるが(中略)工期が短い場合には安全性、品質等が損なわれがちであり、工事費も増加しやすいので、合理的で実行可能な工程計画でなければならない」

 すなわち、適度な品質、適度な工程で、安全に施工できる工事こそ、経済性のある工事であり、ここからさらに一歩踏み込み、実証された新しい理論、工法を用いてよりよい工事施工が出来て初めて「コストダウン」といえるのではなかろうか、と思う。先のJRやマンション偽造も、実際に施工する前の設計段階でこの点にもう少し注意を払っていれば、今のような騒ぎにまで発展することはなかったかもしれないのだが。

コストの話をしていたら、最後は工事の話になってしまい、脱線しまくりだったな、今回も。また結論も自分の言葉でなく、本からの引用になったこともご容赦願いたい。

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エレアコは大丈夫だと思います。

2006-03-14 23:10:43 | 社会・経済

 「PSEマーク」のない中古の電化製品(の一部)は、今年の4月以降、店頭販売ができなくなる。そのために、TVのニュースやワイドショーなどでキャスターが我を忘れて怒ってみたり、またシンセサイザー、アンプなどの電子楽器や音響機器、特に名機とよばれるビンテージものの販売が出来ず、教授らミュージシャン達が反対声明を出している、という。この一連の問題について今日、そういった「ビンテージ」と呼ばれる電子楽器については例外を認める、という発表があった。

 ちょっと専門的な話になるが、ではその「ビンテージ」とよばれる楽器にはどんなものがあるか?ざっと挙げると、国内ではRoland Jupiter-4、Juno-6、リズムマシンのTR-808(ヤオヤ),TR-909、KORGのTRIDENT、海外ではYMOも使ったARP OdesseyにSEQENTIALのPro-One、Prophet-T8、Rhodesのエレピなど、いずれも70年代~80年代初期に製造されたものばかりで、値段も¥39,800から30万円近くする(以上、某楽器店のHPからの情報)。シンセに多少興味ある自分としてはこれだけでも「おおスゲェ」と思うわけで(_ _;

 さきほど、例外と書いたが、法律そのものを変えてしまうのではなく、楽器を扱い慣れたマニアに対し、簡単な手続きで購入できるようにするとのこと。法律そのものを変えようとすると、それが「前例」となってしまい、あれもこれもとなってしまう危険性がある。今回は省庁の告知不徹底が根底にあるとはいえ、法律遵守をあらゆるところで厳しく問われているいま、少なくとも生活に関わる法律については、消費者のぼくたちももう少し勉強してもよいのでは、とも思うのだが。

 ジャズのスタンダードが大好きな先輩K氏、「オレが欲しいエレアコ(ギター)は大丈夫だよね?」とおっしゃってましたが、エレアコって、直接100V繋いでいるわけではない(普通はアンプに繋ぐ)ので、全く問題ないと思いますが。

日本シンセサイザープログラマー協会(JSPA)の報告はこちら

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ハートビル法って

2006-02-09 23:58:34 | 社会・経済

 東○インの不正改築問題から、この法律のことを知った人もいるかもしれない。かくいうぼくもそのひとり。

 正式には「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」というんだけど、長ったらしいので、通称として「ハートビル法」(Heart=心、Building=建築物)と呼んでいるそうだ。この先本格化する高齢化に対応して、特定の建物に関して、高齢者や社会的弱者、さらには妊婦さんにも支障なく施設を利用してもらうために、設計、施工にあたる建築主に課せられる責務、義務についての法律のようだ。特定の建物、というのは、病院、劇場、ホテルから、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、意外な所ではキャバレーやナイトクラブも含まれている。具体的には、車椅子用のトイレを備えている、目の不自由な方でも使えるエレベーターを備えてある、ことなど。細かいことは下のHPを見てもらうことにして、先の某ホテルは、営利目的(?)でこれらの施設を潰してしまっているわけだから、まったく何を考えてたのかわからない。

これとよく似た法律で、交通バリアフリー法というのがあるが、法律の中身がなぜかHPで読むことが出来ない・・・。どうなってんの国土○通省?

「ハートのあるビルをつくろう(ハートビル法関連情報:国土交通省)」→http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/hbl.htm

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GO!選挙

2005-07-18 19:47:24 | 社会・経済

 たったいま横浜に戻りましたが、その前にひとつ面倒な仕事を片づけてきました。それは「選挙」。

 土曜日に静岡の自宅に帰ってきた際、たくさんある封筒に混じって、1通のハガキが入っていた。それは、来週24日の静岡県知事選のお知らせだった。以前「トギセン・サンカ」の項で、候補者を何人も見かけたが都民でないから投票に行けないよ、と書いたが、今回はその反対で、誰が立候補しているのか知らないまま投票に行かねばならない。家の近くやスーパーマーケットなどにある候補者ポスターを見て、知事は誰、県議員は誰・・・と、とりあえず適当に(!)決めておき、今日、町役場へ。来週は帰らない予定なので、当然不在者投票。選挙管理委員会の方4名に対し、投票するのはぼくひとり。大丈夫ですって、不正なんてしないから、あんまりジロジロ見ないでくれ~。

・・・というわけで、これを読んでくれている静岡県民の方、各候補者の政策をしっかり見極めた上、きちんと投票しましょう!以上、キャンペーンガール長澤まさみちゃんに代わってPRしました。・・・って説得力まるでナシ!?

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