甲府へと向かう身延線最終便で読破。
ハードカバーを山中へ持ち込むだなんて
ベースキャンプ型ならではの贅沢。
守り人シリーズの
バルサ、タンダの幼少期にスポットをあてた
「エピソード1」的な短編集。
なんというか
救われないものたちの物語というか
その先に待ち構える苦難を
しっているからこそそう思うのかな。
結末も総じて後ろ暗い。
本編での爽快感など微塵も感じられない作風になっており
それぞれの人生が救われない暗い渦に巻き込まれるのを
暗示するかのような結末になっている。
心のどこかで
常に安住の地を求めながらも叶わず
薄暗い川の流れに身を任せ
流れ行く者たちの物語。