goo blog サービス終了のお知らせ 

 FROM EDITOR・・・・・

航空専門誌の文林堂『航空ファン』&『世界の傑作機』公式ブログ

航空観閲式とブルー、そして“空自以外”のイベント

2011-10-14 13:21:25 | BLOG×記事
10月7日に発生した第6航空団のF-15Jの増槽部品脱落のインシデントは波紋を呼び、
残念なことに10月30日に予定されていた小松基地航空祭の中止も決定してしまいました。
楽しみにしていたファンの皆さんはもちろんですが、小松の地元にとっても
航空祭の中止は大打撃です。ホテルはほとんど満室だったのにキャンセル、
基地内外でイベントや出店を予定していた企業や商店、団体もすでに仕入れや
さまざまな準備を進めていたはずです。

とはいえ地上に落下したにもかかわらず人的被害などがなかったのは不幸中の幸いで、
やはり今後のためにもきちんと原因を究明する必要はありそうですから、安全のためにも
そうした作業が今後スムーズに進むことを願いたいものです。

このインシデントを受けて、今週末10月16日に航空自衛隊百里基地で開催される
自衛隊記念日行事「航空観閲式」でもF-15の飛行が見合わされることが発表されました。
地上展示やタキシングなどには登場するようですが、航空観閲式で主力戦闘機が
飛ばないというのはきわめて異例なこと。東日本大震災での災害派遣で
自衛隊が一般的にもクローズアップされているなか、この決断も難しいものだったでしょう。

ちなみに10月2日の築城基地航空祭でついにアクロ展示を再開させたブルーインパルスも
もちろん航空観閲式には参加します。
築城では思ったように天候回復しなかったことから第4区分での展示飛行となりましたが
(こちらは次号12月号の巻頭でご紹介予定です)、百里では垂直系のアクロが
全面的に行なわれることを期待したいものです。



航空観閲式ではブルーは限られた時間の展示飛行となるため、“描きもの”など
一部の課目を除いた“百里スペシャル”が披露される予定となっています。
しかし今回のF-15のフライト見送りを受けて、ブルーインパルスの展示飛行が
フルサイズの第1区分となる可能性もあるかもしれません。
そのあたりは当日のお楽しみ、といったところでしょうか。
とはいえ、航空観閲式は政府関係者や海外のゲストなどを中心とした招待者行事なので、
われわれ一般のファンは基地の外から眺めるだけなのですが…。

なお、ブルーの航空観閲式以降の予定も以下のとおり発表になっています。

11月3日(祝)入間航空祭(入間基地/埼玉県)
11月13日(日)防衛大学校開校記念祭(防衛大学校/神奈川県)
11月23日(祝)芦屋基地航空祭(芦屋基地/福岡県)
11月27日(日)岐阜基地航空祭(岐阜基地/岐阜県)
12月4日(日)新田原基地航空祭(新田原基地/宮崎県)
12月11日(日)エアーフェスタ2011(那覇基地/沖縄県)

アクロ解禁となった今後のブルーの展示飛行にもご注目ください。



さて、航空観閲式の総合予行が百里で行なわれていた10月9日、千葉県の
海上自衛隊館山航空基地ではヘリコプターフェスティバル in TATEYAMAが開催されました。

館山は海上自衛隊第21航空群のヘリコプターが配備される基地。
フェスティバルは航空自衛隊の航空祭と比べれば戦闘機も飛ばないし、地味なものです。
でも航空観閲式の総合予行に参加した同航空群のSH-60J/KとUH-60Jが百里から帰投後に
基地上空を編隊航過、その後救難展示や機動飛行を派手に行ない、会場は
大いに盛り上がりました。





このほかにも午前、午後ともSH-60K、UH-60Jを使用した体験搭乗が続き、夕方には
各機地に帰投する外来展示機が派手なフライパスをするなど、雰囲気は最高。
会場の混雑具合も空自戦闘機基地とは比較になりませんし、豪華な商品が用意された
スタンプラリー、隊員さんたちの非常に温和な対応などなど、全体的に
気持ちのいいイベントでした。

もちろんブルーインパルスが飛んで、戦闘機が迫力の機動飛行を見せるメジャーな
航空祭も楽しいですし、空自のほとんどの航空機が一堂に会する航空観閲式も特別ですが、
こんな海自や陸自の航空祭には、またそれらにはない魅力があります。
今後も立川(10月23日)、小月(10月23日)、丘珠(10月30日)、明野(10月30日)など、
各地でさまざまなイベントがありますので、ぜひ出かけてみてください。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新生JALエコジェットお披露目

2011-10-13 21:53:52 | 編集長日記
2008年から就航していたエコジェット、ボーイング777-200(JA8984)が
鶴丸マークへの変身と同時に、JALグループが取り組んでいる地球環境や
自然との調和をテーマにしたいくつかのプロジェクトのロゴマークを
新たに描いた特別塗装機「JALエコジェット・ネイチャー」として生まれ変わり、
10月12日午前、羽田空港M2ハンガーで報道陣に公開されました。



新しいロゴは、胴体前部に描かれた地球とそこに暮らす絶滅危惧種との
調和をイメージした「空のエコ~地球とともに~」、後部は上方が
「国連生物多様性の10年」と環境省の「三陸復興国立公園構想」、
下方が東日本大震災の被害から農業を再生させる「東北コットンプロジェクト」
のロゴとJALの同プロジェクトへの参画を示すロゴという内容。
どれもグリーンを基調とし、エコらしさを強調したデザインでした。



なお同機は、9月30日からおもに羽田発着の伊丹、福岡、札幌線に就航。
また、国際線用のもう1機のエコジェット、ボーイング777-300(JA731J)は
今後もしばらく従来の塗装で運航されるそうです。


ゲストスピーカーとして登場した歌手のMISIAは、国連の生物
多様性条約第10回締約国会議(COP10)名誉大使。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小松基地航空祭中止

2011-10-11 11:42:40 | 告知&ニュース
10月30日に開催が予定されていた石川県の航空自衛隊小松基地の航空祭が
中止となりました。

10月7日に発生した同基地、第6航空団所属のF-15の機外燃料タンク落下事案の
発生にともない、再発防止に万全を期すためとのことです。

小松基地の公式ホームページにも記載されています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

F-X選定ついに大詰め

2011-10-07 21:32:49 | BLOG×記事
毎月初旬というのは21日発売の『航空ファン』の編集作業が佳境に差し掛かる時期ですが、
それを知ってか知らずか、今週は海外の航空メーカー3社がイベントを行ないました。

4日にボーイング、5日にBAEシステムズ、そして5~7日にロッキード・マーチン。
ボーイングだけは四半期に一度の定例記者ブリーフィングというかたちでしたが、
その話題のメインはもちろん航空自衛隊のF-X。
防衛省が発出したF-XのRFP(提案要求書)に対する提案締め切りが9月26日にあり、
3社はそれぞれ最終提案書を提出したタイミングで、これらのイベントを開催したというわけ。

F/A-18E/Fを提案するボーイングはボーイングジャパンの社長、マイク・デントン氏が
その最終提案で示したスーパーホーネットのメリットを力説。


ユーロファイター・タイフーンを提案するBAEシステムズはイギリス大使館公邸で
記者会見を行ない、在日英大使や英空軍タイフーンパイロットのグレゴリー中佐が
そのポテンシャルを紹介。


そしてF-35を提案するロッキード・マーチンはコックピットシミュレーターを持ち込み、
その最先端技術を報道陣にじかに体験させました。


もちろんそれぞれにメリット、デメリットがあるのはこれまで誌面上でも紹介してきたとおり。
しかし今年中にはついに機種決定が下されることになっており、各メーカーも
その判断がなるべく自社に有利に働くよう、広報攻勢をかけているわけです。

次号、『航空ファン』12月号では、これらのイベントにあわせて、本誌でもお馴染みの
石川潤一氏によるロッキード・マーチン社工場のリポートも掲載する予定です。

それにしてもこの時期にこうした重要なイベントが重なるのは、20日前後の発売となる
航空雑誌各社にとってはとても厳しい進行です…。




『航空ファン』、『世界の傑作機』など、
文林堂の本の情報はコチラから!

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2011年10月
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

バックナンバー

プロフィール

プロフィール画像
自己紹介
毎月21日発行の月刊誌『航空ファン』、奇数月30日発行の『世界の傑作機』は共に文林堂の定期誌です。このブログでは、編集部による耳よりな情報を随時発信していきます!
  • RSS2.0