日本全国のファントム・ファンの皆さん、
大変お待たせいたしました。
F-4のC型、D型を取り上げた世界の傑作機No.168が
いよいよ明日発売となります。
F-4Cは70年代末まで現役にあり、
F-4Dは韓国空軍が2010年まで使い続け、
また最新情報によれば、先ごろ韓国空軍から
RF-4Cがついに退役したとのことです。
このようにF-4は大変に息の長い機材であり、
その間の改修もおびただしい数に上ります。
ひと言で「○型は斯く斯くしかじかで…」
と論じようとも一筋縄ではいかず、
機体改修を指示した空軍発行の技術指令書を
時系列で引用しながら、詳細に
かつなるべく分かりやすく、読者の皆さんに
伝わるよう努めました。
今号のF-4C、DそしてRF-4Cの多くが
前号でご紹介したF-4BやRF-4Bと
機体構成ではほぼ重複しているのですが、
そうした部分をなるべく省いても、
兵装関係のバリエーションは膨大な数に上り、
その記述すべき箇所は海軍機の比ではありません。
それが対戦闘機戦闘に加え、近接支援と
阻止攻撃任務を要求された米空軍ファントムといえましょう。
調べれば調べるほど、読めば読むほど
新事実が出てくるファントムは奥が深い戦闘機です。
この偉大なファントムを前号のNo.167と合わせて
夏の夜風にあたりながら、はたまた
クーラーをガンガンに効かせた部屋で
ジックリと読まれるのもまた一興かと存じます。
というわけで、佐竹先生による悲運のボツカバーイラスト集はこちらです。