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3月11日で5年目を迎えた、東日本大震災記念日で、気づかされたこと。

2016年03月12日 11時56分16秒 | 日記
 3月11日で5年目を迎え、東日本大震災の特集報道がTVや新聞で盛りだくさんに行われた。

 筆者も改めて被災地の復興現場の様子をTV報道で見たが、宮城県以北の三陸海岸各地の津波対策として、港に唐突に建てられた15ḿ以上の高さの、なんとも不似合いな防御壁が数百m連なっている。しかも資金不足なのか5年もたつのに1Kmも出来ていない。防禦壁の見本といった雰囲気でみっともなく建っている。

 またある町では、被災した場所を埋め立て、ニュータウンを造成中だ。これも15m以上に高く土盛りをした膨大な造成工事が行われている。

 しかし、これもいまだ完成しておらず、待ちきれない被災住民は、近くの小高い場所にある民間が開発した住宅地に新居を造っており、このニュータウンにどれだけの住民が戻ってくるのか心もとない状態で、開発を進めている町の当局者も困惑顔だ。

 筆者は改めて思う。自然の脅威に立ち向かうために、莫大な資金をかけて防禦壁や高台を造るという発想が、本当に正解なのだろうか?

 三陸海岸は日本人の歴史のなかで、何回か津波の被害を受けてきており、いち早く高台に避難して人命の損失を避ける知恵で生活してきた。

 建築物などの財産はまた建て直せば良いという発想だ。また市街地は商店や工場用地を主体として、住居は高台に作るという知恵も働かせていた。

 ところで5年たった今でも、驚くべきことに17万人が、いまだに仮設住宅に住んでいるという。

 例えばざっくりとした計算で、10万戸の新築住居の建設費はいくらくらいかかるであろうか? 1戸あたり3千万円と計算しても3兆円程度だ。

 5年間かけての3兆円であるから、なんだか復興予算には、防護壁や高台のような埋め立て工事などの土木工事費に、資金を注入し過ぎているように見えて仕方がない。

 あとは福島原発の周辺地域で発生している甲状腺癌の問題だ。

 TV朝日の報道ステーションで長い時間をかけて報道していたが、原発事故が影響したのかしていないのか、医者の見解が分かれているというが、現実に170名以上の若者に発症し、手術を受け、しかも将来に不安を抱えての生活を強いられている。

 このような過酷事故を起こす可能性のある原発は、本当に国民が望んでいるのであろうか?

 しかも、国内数か所で再稼働までし始めている。

 原発の見かけの発電コストが安いというだけで、国も電力会社も原発の再稼働にのめり込むが、ひとたび重大事故が発生すると、生命にかかわる大問題まで発展するというのに。

 福島原発の事故でかかっている処理コストは、東電では当然払いきれず、国の税金で処理されている。

 この膨大な費用を考えると、どうみても原発の発電コストは採算に合わない。 ではどうして国が原発に固執するのか。

 原発の技術は原子爆弾につながっているからに他ならない。核兵器を保持したいという強い希望があるから、自然エネルギーへの転換などには目がいかないのだ。

 北朝鮮も中国も、核兵器を保有しているからという恐怖感だけである。

 しかし、たとえ日本が核兵器を保有したからと言って、果たして安心できるであろうか?

 かえって、相互の国家間の疑心暗鬼が増長するだけで、首相は夜も眠れなくなるであろう。

 バカなことである。