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ベルギーの同時テロを見ても、テロとの戦いだけで解決するのか?

2016年03月23日 12時02分13秒 | 日記
 ベルギーのブリュッセルで発生した空港と地下鉄の同時テロ発生で、欧州はパリのテロ事件に引き続いて、再びテロの恐怖と怒りで混乱に陥っている。

 ISがテロの計画実行の正式表明をしたようだ。

 果たして「テロとの戦い」で、テロの根絶ができるものなのだろうか?

 2001年の911のNYの同時多発テロの発生で、当時のブッシュ大統領が怒り狂って、テロとの戦いを宣言し、その後の西側諸国とイスラム過激派の対立の経過を冷静に見ると、テロ組織が無力化しているとは見えない。

 どちらかというと、ISなどは勢力を強めているようにしか見えない。

 今回のテロ行為を見ても、最近は自爆テロが多い。自爆テロは自分の体に爆発物を巻きつけて、「神は偉大なり」と叫び、自分でスイッチを入れたり、同伴者がリモコンでスイッチを入れるため、自爆テロの根絶は非常に困難であろうと思う。

 特に、空港や電車など、朝の出勤時に自爆テロを計画されると防ぎようがないし、いくら監視カメラを設置しても、事件が発生した後で、犯人を捜しだす後追いの役目しかできない。

 テロ組織の計画者や首脳者を捕まえても、それでテロを根絶できるようなものでないのは、誰にでもわかることだ。

 いくら国家の軍事力や警察組織を強化しても、テロ組織を潰すことができるであろうか?

 イスラム原理主義者の思想が、テロ組織の後ろ盾になっていると思われるが、イスラム教の宗教者の知恵の中で、原理主義思想の宗教者との交流を行うなどする以外では、、解決策がないのではないだろうか?

 キリスト教徒とイスラム教徒の対立も、十字軍などから始まり、永い歴史があるが、キリスト教にも原理主義があり、イスラム教にも原理主義がある。

 本来の宗教は人間が平和に過ごせ、貧困や格差をなくす信仰として存在した筈であるが、宗教も原理主義の考え方を押し進めると、神を信仰しない者は殺戮しても良いという偏向した思想に変質してしまう。

 ただ原理主義思想に賛同する人たちが増えるのは、現代社会にはびこる不公平や貧困、差別などの対立する不満の鬱積が原因であろう。

 筆者は、宗教が根源にある根深い対立は、宗教界での対話でしか解決できないとしか思えない。