竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

素晴らしい人に会う。

2013-08-20 09:22:08 | 田舎暮らし
庭の松を伐ることになりました。
大きすぎるのと回りが狭いこともあって、クレーン車を入れて伐ることが出来ません。
目通りの直径42cm、高さおよそ18m。

 
以前宮城県山元町で足湯ボランティアをした時、ロープワークで木に登って、
上から順に幹を切ってゆく作業をする人増田淳さんと知り合いました。
群馬県の山中でロープを使ったトゥリークライミングを子供達や大人に指導している人です
細かい話は忘れましたがとても気持ちのいい素敵な人でした。
家の庭の松を何時か伐らなければならないので、その話をして名刺をもらっていました。
 
その名刺を物持ちの悪い私としてはめずらしく持っていたのでメールを送りました。
Mさんも私のことを覚えていて、先日の日曜日松の具合を見に群馬から来てくれました。
伐るのは9月12日と言う日程も決まりました。

 
彼の話を聞いて本当に驚きました。
子供さんが中三を筆頭に三歳まで6人、その子供達を普通の学校にはやらず、
奥さんを中心にホームスクールで育てているというのです。
一応学校には籍を置いていますが、出るのは3分の1ほど、あとは家庭学習です。
 
奥さんも淳さんも元教員で二人ともクリスチャンの同じ宗派に属しているので、
今の学校教育のあり方に疑問を持っていて、それで家庭学習を中心にしているのでしょう。
 
 
ブログを見るとお子さんが動物性蛋白質と砂糖にアレルギーを持っているので、
一家中が菜食主義で、お菓子類は一切摂らないのだそうです。
 
菜食主義はともかく私も6月1日から菓子類は一切摂らずに自分では飢餓療法なんて言っています。
でも増田さんのほうが本格的で、修行者の風貌があります。
 
子育てについては、私たち夫婦も田舎で4人を育てました。
でもこちらは夫婦が竹細工と紙塑人形で生活を立てていくだけで精一杯、
子供達は学校にお任せでした。
テレビもない貧しい生活でしたので、子供たちは学校でいじめられたりしました。
でもなんとかそれを乗り越えて元気に育ちました。
たくましく自分流に生きていくことを学んだようです。

 
親がある生き方を選んだ時子供達はそれに従うしかありません。
そしてある時期になると親から離れていきます。
親元にいたい子供は一人もいませんでした。
子供を育てることは子供を親元から巣立たせることです。
その点ではうまくいったのでしょう。
 
初めは親の行き方に反発していた子供達も、
自分が子育てをする段になって親を理解するようになったようです。
 
親が普通の人間なので子供達も普通以上にはなりません。
それでいい、それぞれが自分の行き方が出来ればいいと思っています。
 
増田淳さんは一層困難に思える道を選んでいます。
特別な人には特別に困難な道があるのでしょう。
子供達も困難に出会っても乗り越えていくことでしょう。
 
私や淳さんの行き方は今の時代負け戦を闘っているようなものです。
でも今の文明がこのままで行くはずがありません。
必ず自然と調和した生き方をしなければならない時が来ます。
 
そのための道を備えているのだという大げさな夢を見させてくれる人、
それが増田淳さんです。