かづら橋のすぐ傍に、「琵琶の滝」があります。
平家の落人たちが、都の華やかだった生活を偲んで、
この滝の前で、琵琶を奏でながら
慰めあったと言い伝えられています。
大歩危に向かう途中、歴史民族資料館「平家屋敷」に立ち寄りました。
田舎を思い出す、懐かしい建物です。
屋敷の中には、平家由来の宝物や民具が展示されていました。
これは、古い機織機でしょうか。
この家のご先祖の堀川内記という人が、安徳天皇の御典医だったそうで
平家滅亡の後に、ここ祖谷に入山した由。
現在の当主は、20代目にあたるそうです。
いろりの火は絶やさないよう、気をつけているそうです。
煙で燻され、柱や梁は黒光りしています。
部屋の中がちょっと煙いですが、懐かしい匂いです。
石臼がありました。
祖谷の粉ひき唄に、こんな1節があります。
♪祖谷のかずら橋 ゆらゆら揺れど 主と手を引きゃ こわくない♪
こんな唄をうたい乍ら、祖谷の女性達はそばを挽いていたのでしょうか・・・。
平家屋敷の見学を終え、出てきたら、昔懐かしいボンネットバスが
停まっていました。祖谷を巡る、定期光バスのようです。
素朴なかづら橋、平家屋敷、レトロなバス・・・
古き良き日本の原風景を、祖谷でたっぷり味わえました。
吉野川沿いを北上。
このあたりが大歩危でしょうか。
エメラルドグリーンの川面と、白い岩肌のコントラストが綺麗でした。
ゴムボートによる急流下り(ラフティング)を楽しんでいる人もいました。
このあたりは、ラフティングのメッカだそうです。
どこからが大歩危で、どこからが小歩危かよくわかりませんが
渓谷美をたっぷり楽しみました。
井川池田ICで高速に乗り、帰路につきました。
瀬戸大橋の真ん中あたりにある与島PAで休憩、向こう側は岡山県です。
夕闇迫る中、与島PAを出発し京都まで走りに走りました。
2日間で約900kmの走行は、ちょっと疲れましたが、
四国の東半分を巡るドライブ旅行は、私と家内の楽しい思い出となりました。
それはともかく、四国路には、まさに郷愁をそそる自然やモノがいっぱいありました。
今回は東半分の旅でしたが、いつか西半分の旅にもチャレンジしたいと考えています。
四国の良さが、少しわかりはじめたkiteです。
エメラルドグリーンの川面は守る人たちの心の色でしょうね。
昔ながらの機織り機や糸車も、そして囲炉裏の火もすべてが郷愁をそそります。