自遊日記

定年後の備忘録

日本最古の公家屋敷 「京都・冷泉邸」

2010-05-08 15:46:07 | 京都 街歩き
現存する最古の公家住宅として、重文に指定されている「冷泉家」を先日訪れました。
映画やTVに、お公家さんはしばしば登場しますが、どんな家に住んでいたのかは
あまり描かれていないので、興味津々で訪れました。








             冷泉家は京都御所の北側にあります。
     冷泉家の表門には、北を守る玄武神(亀)が一対、阿吽の形で設えてあります。
             右手の亀は口を開けていますが・・・







            左手の亀は、口をつぐんでいます。

     阿吽を対にした狛犬はどこでも見かけますが、阿吽の亀を見たのは初めてです。
        四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)相応の構えになっています。







     母屋の頂きには、冷泉家当主の紋「雪笹」の瓦が見えます。
        笹の上に雪が積もった、優雅な家紋です。










      台所には「しゃぐま」という魔除けが架けられていました。








                「おくどさん」です。
            今でも神事の際には使われているそうです。








          ここは、日常的な来客や家族の出入り口である、内玄関です。







        こちらは、当主や貴客の出入りに用いられた、大玄関です。








            大玄関の前には、式台が設けられています。
        写真右奥の部屋では、端午の節句飾りが飾られていました。











          上の間に飾られていた、端午の節句飾りです。
           戦陣飾りがハの字形に飾られていました。
         家紋の「カタバミ」の図が染め抜かれています。








                こちらは、広間です。
            床の間には「琵琶」が飾られていました。











             庭は意外と狭く、質素な感じでした。








 右手の蔵は、冷泉家に伝来した貴重な典籍、古文書が収められている、御文庫です。

   冷泉家は、歌聖と仰がれる藤原定家を遠祖とする「和歌の家」だそうです。
     明治になって、ほとんどの公家は天皇に同行し東京に移ったため
         京都にあった公家屋敷街は消滅してしまいました。

         そんな中で留守居役を預かった冷泉家だけは京都に残り、
           ほぼ昔のままの姿を今に伝えているようです。
          現存する最古の公家屋敷。充分見応えがありました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿