20年ほど前、仕事でパリを訪れました。
街のなかには、カラフルなオブジェが いっぱいありました。
この窓は、どれが本物で、どれが偽ものかよくわかりません。
だまし絵が施されています。
パリの街には、ゆとりと言うかユーモアもたっぷりあります。
昼食は、現地ガイドさんと2人っきりでとりました。
窓からジャンヌダルクの像が見える、庶民的なレストランでした。
隣のテーブルでは、
地元の女性がおしゃべりをしながら食事を楽しんでいました。
観光客らしき姿はゼロ、地元の人御用達の店でした。
昼食時にガイドさんが「何を食べたいですか」と尋ねました。
すると、ツアーの一行から「日本食」「日本食」の声があがりました。
日本を出て何日かたつと日本食が恋しくなるものです。
私を除く全員が高級な日本食レストランへ行きました。
私はガイドさんに
「折角フランスまで来ているのだから、私はその土地の料理を食べたい。
それも高級なフランス料理なんかでなく、
フランスの人が日常食べている普通の料理を、食べたい」
と申し入れました。
するとガイドさんはいたく共感し「私はあなたのような考え方の人大好き」
と言って、喜々として地元の人がよく利用する
大衆レストランへ連れて行ってくれました。
ジャンヌダルクの像を眺めながら、意気投合したガイドさんと
食事とオシャベリを楽しんだ事を懐かしく思いだします。