MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.130 「硫黄島からの手紙」 (2006年 米 141分 シネスコ)

2006-12-31 01:42:43 | 2006年劇場鑑賞
監督 クリント・イーストウッド
出演 渡辺謙
    二宮和也
    伊原剛志



10月に公開された「父親たちの星条旗」と2部作になるこの映画ですが、硫黄島の戦いを描いたこの2本がアメリカ映画として製作されたことが凄いと思うけど、この「硫黄島からの手紙」は取り分けオール日本語でまるで日本映画のように作られたのがもっと驚きですね。
でもアメリカではどんな評判になるんでしょうかね~ 前作「父親たちの星条旗」は興行的には今ひとつのようですが・・・

(あらすじ)

戦況が悪化の一途をたどる1944年6月、アメリカ留学の経験を持ち、西洋の軍事力も知り尽くしている陸軍中将の栗林忠道(渡辺謙)が、本土防衛の最後の砦ともいうべき硫黄島へ。指揮官に着任した彼は、長年の場当たり的な作戦を変更し、西郷(二宮和也)ら部下に対する理不尽な体罰も戒めるなど、作戦の近代化に着手する。

出来れば前作と続けて連続で鑑賞すれば(どちらが先でもいいけど)尚、いいと思いましたね。
それぞれ関連性のあるシーンもあるしクリント・イーストウッド監督の意図がますます分かってくるかも知れないですね。
色々と発見があったりするかも?

前作は戦勝国の物語ってこともあり、一見華やかなシーンなんかもありましたが、今回は硫黄島という名の戦場での物語・・・砂と埃にまみれた兵隊たちが圧倒的な兵力の米軍から敗走していく様が描かれていきます。

悲惨な体験をしていながら英雄として祭上げられた米軍の兵士たちのドラマと愛する家族たちを日本に残し死を覚悟しながら戦っていく日本兵の若者たち・・・勝っても負けてもその場に居た者たちに取っては双方とも地獄であったことは同じなんですね。
勝って本国に帰り英雄と呼ばれた者と家族に宛てた手紙が死して60年経って本国に届けられる者・・・同じ地獄を経験した両国の兵士の対照的な運命ですね。
政治的に戦争に勝つことの意義は大きいでしょうが、最前線で戦ったものたちにとってそれは地獄でしかない・・・この2作を見て感じましたね。

全編日本語で日本側からの視点で描いた意義は大きいと思います。
こう言う歴史的な戦争の映画はリアリティも大事だと思いますからね。

栗林中将を演じた渡辺謙はますます国際俳優としての風格が出てきましたね。
今回はハリウッド映画の堂々の主演ですからね~ 存在感はさすがだと思います。
さらに二宮和也が意外といい芝居してるのもビックリでしたよ。
でも中村獅童は今回はあまり出番も少ないせいか今ひとつ彼らに比べるとインパクトが弱かったかな?

悲惨な硫黄島の戦いをアメリカ側だけでなく日本側からも日本人の視点で描いたのはある意味画期的な作品ですね。
本来は日本映画がこの作品を作らないといけないんだろうけどね。



★★★★ 2006.12.29(金) アポロシネマ8 スクリーン1 16:30 N-20

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2 コメント

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TBありがとうございました。 (由香)
2007-01-02 12:50:10
明けましておめでとうございます。
TBして頂きありがとうございました。
『エラゴン』の方にもTBさせて頂きました

この映画がきっかけで、初めて硫黄島のことを知りました。
イーストウッド監督によって、多くの日本人が教えて貰えたということに、やはり考えさせらてしまいます。
胸が痛みましたが、ずっと心に残る作品だと思います。
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由香さんはじめまして (キング)
2007-01-03 00:12:39
TB返していただいてありがとうございます
本来は日本映画が作らないといけない作品ですよね
イーストウッドが敢えてこの作品を撮ったことに敬意を表したいです。

また覗いてくださいね
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