MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

新日本プロレス 「NEW JAPAN ALIVE」 大阪大会 (後編)

2010-12-15 00:02:28 | ライヴ&イベント

タイトルマッチと言うても昔のようにコミッショナーや立会人がタイトルマッチ宣言を読み上げる訳ではありません。
一応チャンピオンベルトの返還がレフェリーに対してあるだけで昔のようなセレモニーは省略されてます
他団体はわからないがこれも時代といいますか、白々しいセレモニーを割愛して興行をスマートにさせてます
昔のプロレスは国歌吹奏まであったけど、重々しさや権威のかけらもない(元々プロレスのタイトルマッチはそうなんだが)

昔はそれでも選手権と言う他の試合とは違うぞと言うゾクゾク感あったけど随分アッサリしたもんだ
そしてこの試合はブルファイターのバーナードがそれまで出てきたレスラーとは一線を画す迫力を見せてくれました
それまで出てきた外人レスラーはみんな揃いも揃って線が細い!
なんか外人レスラーも貧弱になったもんやと思ってたらバーナードはさすがに新日本ではエース外人らしい迫力はあり、やっと外人レスラーらしいの出てきたかって感じです(もちろんハンセンやベイダーとは比べようがないけどね(笑))

永田は知ってますが何と無くエースになりそこねた男ってイメージで棚橋や中邑らに
主役を持ってかれた感じですね
17分の試合時間殆ど四人のレスラーが何らかの形で動き回ってる派手で目まぐるしい展開で、本日のベストマッチかも?(でもこの試合含めここまで5試合全て似たような試合内容やな)
やはり巨漢レスラーが入るとプロレスらしい迫力が出るね

一進一退の攻防の末チャンピオン組が防衛で終了
終わると同時に一気に観客が動き出した。
暫くして15分休憩のアナウンス・・・さすが皆さんよう知ってはるな
休憩中ロビーに行くとシャツを買った人は棚橋選手のサイン会に参加出来るようで行列が出来てます
さすがにイケメンでしかもエースだけあって人気も上々でついでに写メの放列も上々です でも団体のエースが気さくにサイン会出てくるのも時代かな?藤波や長州なんか絶対出て来なかったよ(全日本では馬場さんは毎回してたが)と言うより新日本ではそんなサービス無かった


↑棚橋選手サイン会・・・レスラーって言うより男前のアスリートって感じ

休憩明けはジュニアのタイトルマッチで王者プリンス・デヴィット対デイビー・リチャーズ・・・外人二人とも知りません
またしても線の細い外人同士の戦いで、チャンピオンのプリンスデビットはお馴染みのレスラーらしいけどやはりジュニアとはいえ見た目は強そうでないな~
過去にダイナマイトキッドやデイビーボーイスミスのようなごっついジュニアを見てた者としては些か物足りない

試合はキビキビしたジュニアらしい試合だが相変わらず開始早々から大技の攻防が続きます
空中戦やトリッキーな技の透かしあいなどが続き場内沸かせますが、なんか個人的には物足りないな ~これまたチャンピオンの防衛でした

そして次はタッグマッチで真壁刀義&本間朋晃対飯塚高史&矢野通の試合
この試合ヒールチームの飯塚高史&矢野通が入場花道からでなく、客席から登場!
観客を蹴散らしながら場内一周すると言う昭和プロレスさながのスタイルで登場です
でもあまり危険性は無いのは今の観客はわかってるのかして、あのかつてザ・シークやT・J・シンの入場時のようなあの「目を合わすとこっちに来るぞ~」見たいな緊張感が無いのは・・・致し方ないな

特に飯塚の変わりようにビックリ!
プロレスを最近見てる人には特に普通かも知れないが80年代後半の端正なマスクの正統派レスラーだった彼がスキンヘッドで顎髭を蓄えた悪党面の風貌に「いったいおまえに何があってん!?」と言いたくなったよ(笑)
やたら何かあれば場外に降りて客席の中に入っていくけど、何かする訳でなく中途半端な感じ。
しかもそんな悪党ファイターの得意技がスリーパーホールドって普通やん(笑)
正統派な技を使うとこは飯塚らしい。
真壁刀義は新日本きってのブルファイターで、テーマ曲も懐かしい♪移民の歌にのって入場してくるが飯塚らのラフファイトにややパワーファイトも空回りな凡戦でした

次は注目のライバル対決棚橋弘至対後藤洋央紀の一戦
昔なら武藤対蝶野 藤波対長州てとこなのかな?
さすが現エース棚橋は人気もありスターらしい雰囲気はあります
対する後藤も端正な顔立ちで静かな闘志って感じでなかなかこの2人の対比面白そう
エースで人気者の棚橋と静かでニヒルな後藤・・・良く知らないけどこの日のリングで初めて見た感じではそんな事を感じました


↑ライバル決戦に盛り上がります

序盤静かな立ち上がりだがスグに試合は動き出す。
とにかくやたらと開始早々から大技の応酬がでる一時の女子プロレス見たいな試合が今日は続いてるな ~さすがライバル対決らしい好勝負が展開されてます
後半に行くに連れて攻防が激しくなり両者共にダメージを負っております
最後は棚橋のポスト最上段からフライングボディアタックと間髪入れず再びポスト最上段からダイビングボディプレスでフィニッシュでした

いよいよメインイベントのIWGPヘビー級選手権試合 小島聡対中邑真輔です
2人の対決に至るまでの経緯が大型ビジョンのVTRで紹介され決戦ムードを高めます
そして歴代IWGP王者の顔が次々とビジョンに出た後、現王者小島入場!

始まりは静かな立ち上がりで選手権らしい雰囲気・・・でもやはり5分またずして大技の攻防が始まった。
パワーとテクニックの対決のような試合で、挑戦者の中邑が果敢に攻めるという展開で、後半からエンジンのかかった小島がパワーで反撃。



そして終盤はカウント2.9の連続というスリリングな攻防で場内沸き上がりました。
でも・・・やはり小島のラリアットで試合は19分12秒で決着!
ブーイングの中、勝利者インタビューを受ける小島は「新日本の誰の挑戦でも受ける!」と豪語したものの、てっきり誰か乱入してくると思ったがそう言う事もなく終了!
ビジョンで舞台裏での会見の模様が写しだされたが、なんか一方的に小島がキレて会見をさっさっと切り上げて退散!
訳分からんまま興業がおわりました・・・


↑試合後ベルトを巻いてポーズの小島選手・・・とにかく私の座席がTVカメラの方向だからやたらこっち側でポーズしてくれる

20年振りに見た新日本プロレスはある意味楽しめたし、またその一方昔見たプロレスとのギャップに落胆もありました。
とにかく試合内容がどれも似たような内容で変化に乏しい試合が多かった。
寝技の攻防なんて皆無で、やたら大技の応酬とコーナーに投げての何らかの技を仕掛けるパターンの多い事!あとは殴る蹴るの大味な展開に終始。
でも観客はどの試合も盛り上がって一応は良しというところだがね。

カウント2.9で場内が何度も盛り上がる場面がったが、まだ勝敗にリアルを求めてた我々の時代はカウント3寸前で返したときの反応は「ヤバいこれで負けるか!」と思ったら頑張って跳ね返した時の勝敗に関わる歓声だが、今の見てると同じカウント3寸前でも勝ち負けが決められてる事を知ってる観客にすれば勝ち負けに対する反応よりも「あっこれで試合が終わる!」と思ったらまだ試合が続いた!て言う微妙な感覚の違いがあるように思った(もちろん人に寄ると思いますが)この違いだけでも大きいよね

まぁこう言うアメリカンプロレスのような試合内容になってしまうのは、今のプロレスの置かれてる位置がスポーツ=真剣勝負と言うのでなく、あくまでエンターティメント重視のマイナージャンルになってしまった事もあるかも?
私らが見てたいわゆるプロレス人気全盛期はマイナースポーツからメジャースポーツへの挑戦と言う位置だった。
でも総合格闘技というリアルファイトが脚光を浴び、プロレスでは地味と言われるような技が一撃必殺な破壊力があることが証明され、大味なプロレスの技がいかにも嘘くさいように写り出してから人気が落ちるのは早かったね
またメインイベント級のレスラーたちが総合格闘技に挑戦し、まったく歯が立たなかったのも痛かった!

プロレスこそ最強を信じていたプロレスファンに大きな衝撃だったでしょう・・・そしてトドメはあのミスター高橋の暴露本の登場。
それまでタブーだったプロレスの仕組みや舞台裏が堂々と書かれ、八百長といわれながらも、ショー的ながらもどこか勝敗はリアルだと思っていた(または思いこもうとしてた)プロレスファンにはショックだった・・・

そんな事を受けての現在のプロレスは今更ながら嘘くさい寝技や関節技の攻防で時間を取るよりも最初から観客がヒートアップするような大技主体の試合内容になるのもわかるような気がする。
もはやプロレスリングではなくプロレスなんですね。
この辺のプロレス界の潔さは時間がかかったと思うけど良かったですね
ストロングスタイルを標榜してる新日本プロレスがこうなんですから、他団体見てないけど、きっと同じなんだろうね~

でもやはり若手レスラーの荒削りなテクニックも攻防も良かったし、中堅レスラーらのツボを得た楽しい試合も楽しみだった。
そんな試合に交じり地味な寝技の攻防の試合があり、または3分くらいで試合が終わり、乱闘だけで決着つかないノーコンテストマッチなどもある・・・そしてメインはキッチリ締める人が締める・・・そんなバラエティに富んだ様々なスタイルの試合が見れるのがプロレス生観戦の楽しいものだったハズ・・・今回の同じような試合ばかりの単調な試合の連続はそう言う意味では寂しく思えた。

でも演出面は昔と比べたら大型ビジョンを使い格闘技イベントのような派手なものとなってるし、タイトルマッチでも白々しいセレモニーも割愛され、リングアナウンサーも選手権以外はリングにすら上がらず、選手の入場と同時に選手を紹介している(他団体は知らないが)
実にスマートになったもんです。
でも嘘でもまだ今よりは重々しさがあったタイトルマッチの特別な雰囲気が良かったけどね~

これからのプロレスが昔のように爆発するのか?
それはわからないけど深夜の30分枠でしてる限りはマイナースポーツから脱却出来ないかも?
またスター不在も響いてる・・・新日本だけで限って言えば棚橋弘至が現在のエースだが、スター性のある選手だと思うけど、プロレス界を引っ張りメジャーに引き上げてくれるかというとそこまでのカリスマ性はないと思います。
今回サイン会で目の前で棚橋選手を見たけど、試合前の真壁&本田両選手同様にレスラーとしての迫力がイマイチ感じられない・・・かつて目の前でレスラーを見たときのあの圧力が彼らから感じられなったし、同時に凄みのある選手が皆無だった。
皆スマートでカッコいいんですね~(それはそれでいいんだけど)


↑スター性はある棚橋弘至選手後は何が足らないのかな?みんなやたらこっち向きでポースしてくれる

やはりプロレスというジャンルは単に強いとかカッコいいだけでなく、「やったね!」と思わせる千両役者が不可欠ですね。
かつて馬場や猪木のような・・・でも彼らのトップの時代があまりにも長く、プロレス=馬場、猪木になっていたから、馬場さんが亡くなり、猪木が退いた現在は彼らのような独得のカリスマ性を持つレスラーは2度と現れないと思えば現在のような持ち回りエースのような状態が続くの仕方ないですね。

道山から流れる馬場&猪木のワンマンスター(プロモーターでありスターレスラーでもある)の構図がプロレス界を築き上げて来た事を思えば、彼らの終焉がプロレスの一つの終焉でもあったのかも知れないですね。
馬場や猪木の直系だった藤波や長州、鶴田に天龍らが直系だから故に出来なかったもの・・・今の若いレスラーならまったく新たな物を築きあげてプロレスをもう一度発展させていく事は出来るのではないでしょうか?
でもその道はまだまだ険しいでしょうけどね~あまりにもあの2人の影は大きいから・・・

府立体育会館を後にしてなんば駅方面を歩くとプロレスバーのチラシを貰った・・・最近こんなんあるんやね~どんな人たちが来てるんかな?
若いファンが棚橋や杉浦の話をしてるのか?あるいはオッサンがビール片手にハンセンとブロディ戦ってたらどうなった?って語ってんかな・・・
またグラン浜田還暦記念興業のチラシも配ってた・・・還暦か浜田・・・昭和プロレスがますます遠のいていく・・・そんな難波の夜だった



新日本プロレス 「NEW JAPAN ALIVE」 大阪大会 試合結果


第0試合 15分1本勝負
○キング・ファレ
8分04秒
逆エビ固め
高橋広夢×

第1試合 20分1本勝負
TENZAN come back to Osaka
○天山広吉
8分43秒
アナコンダバイス
外道×

第2試合 20分1本勝負
○中西学
金本浩二
9分25秒
アルゼンチンバックブリーカー
タマ・トンガ×
田口隆祐

第3試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
○石井智宏
8分27秒
ラリアット→片エビ固め
タイガーマスク×

第4試合 30分1本勝負
スペシャルタッグマッチ
○高橋裕二郎
内藤哲也
12分39秒
東京ピンプス→体固め
アレックス・シェリー×
クリス・セイビン

第5試合 60分1本勝負
IWGPタッグ選手権試合
(第57代王者組) (挑戦者組)
○ジャイアント・バーナード
“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン
17分23秒
バーナードライバー→片エビ固め
井上亘×
永田裕志

王者組が3度目の防衛に成功

第6試合 60分1本勝負
IWGP Jr.ヘビー級選手権試合
(第60代王者) (挑戦者)
○プリンス・デヴィット
13分04
ブラディサンデー→片エビ固め
デイビー・リチャーズ×

王者が3度目の防衛に成功

第7試合 30分1本勝負
スペシャルタッグマッチ
○矢野通
飯塚高史
10分46秒
鬼殺し→片エビ固め
本間朋晃×
真壁刀義

第8試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
○棚橋弘至
16分55秒
ハイフライフロー→片エビ固め
後藤洋央紀×

第9試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合
(第55代王者) (挑戦者)
○小島聡
19分17秒
ラリアット→片エビ固め
中邑真輔×

※王者が初防衛に成功



★★★ 2010.12.11(土) 大阪府立体育会館 18:00 リングサイド 11列26番(イープラス)



















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